わたしのなかの “さくら”
群馬の実家の目の前は「桜木通り」という名の通り、春になれば街路樹に等間隔で並んだ桜の木が花を咲かせ、小学校、中学校、高校…と、その下を歩き、自転車に乗り登校していました。
当時は何も考えずに、何となく「あっ咲いてる」くらいにしか思っていませんでした。恋人と下校途中に自転車をこぎながら「見て!桜!すごい綺麗!」と言われたとて「ほんとだ!綺麗だね」とは答えるものの、心の中では全く別のことを考えたり、時に思春期特有の下心に「桜」の存在はかき消されることもありました。なんならつい数