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「あなたがいい」と言われたいみたい

世の中に特別な人と凡庸な人とがいるとしたら、私は間違いなく凡庸な人間の一人である。そんなことはもう10代〜20代前半にかけて嫌という程思い知らされている。

誰かが認めてくれるようなすごい才能はない。
なにごともそれほど突き詰めて追求したり探求したりしない。
だいたいのことはほどほどの努力で「まあこんなもんかな」と思ってしまえる。
大満足しているわけじゃない、こうだったらいいのにな、わかっているのにやれないな、そんなことを抱えながら生きる、なんの変哲も無い現代人。

わかっている。十分わかってる。
だけど、すきな人や大事な人には、あなたがいいって言われたい。
あなたが側にいてくれて嬉しい、ずっと一緒がいいって言ってほしい。
私にもそういう欲はあるみたいだった。

先日パートナーに「この先一緒に居られる人なのかどうか、ヨウをみている。結婚を迷っている」と言われた。
私にとっては衝撃の言葉だった。

じゃあ今生活しているのはなに?試されてる?
居心地がよくて一緒に居てくれていると思っていたのに。
私と別れたいなら別れたいと言われたいし、関係を進めたいならそう言って欲しい。
「相手が自分にふさわしいか見定め中」って普通、本人に言う?
言わないよね?
でもあなたの言ってることって、そういうことだよね?

要するに「決め手に欠ける。」
そう言われた気がしてならなかった。

やはり私がどこまでいっても凡人だからだろうか。
やつはやつなりに、冷静になって、私より優れた内面・外面的魅力がある人がたくさんいるじゃないか、と考えたのだろうか。
毎日美味しい手料理を作っておもてなしができる人のほうがいいかも、と気がついたのかしら。
安定した関係に飽きてしまったのかも、
あるいは・・・

そういうふうに考えていたら、だんだん気分が暗くなってくる。
関係にこれまで悩んだことがなかったし、私にとっては思いもよらない展開だった。
パートナーの発言もそうだが、自分の反応にも驚いた。こんなに不安になるなんて。
捨てられるかもと思うと怖くなった。

こういうときの解決策は、決まっている。
「話し合いなさい」
これだけだ。

重要で、大事な話ほど、おそろしい。
だけど、重要で、大事な話ほど、話し合う価値があるのかもしれない。
だって、放っておいても(笑)いつもご機嫌でいてくれるあの人が大好きだから。
つらいときに一緒に居てくれたことを思い出すと、涙がでるくらい。

ちょっと、放っておきすぎたのかも。
私が彼に感謝していることや、彼のことが大好きなこと、きちんと伝わっていただろうか。
大切に思っていることを態度で示せていただろうか。

ふられたら、それはまあ、仕方ないけど、
大事な人を大事にできなかったと後悔はしたくない。

大事にするから、そばにいたいと、言ってみたいと思う。

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