あたしの池田祐一推し物語 4 突然の別れ ~絶望~
来るわけがないと思っていた通知が来た。
ご丁寧にも1番最後。
たいちも、ゆっけもじゅんきもみえちゃんも本当にショックだった。誰が欠けてもいけない、このメンバーでこそワッツなのだ。
そして池田祐一は多くのブースターの心をその強気なプレイで鷲掴みにし、来季のワッツにも、いやワッツにとって永遠に必要な選手だと思っていたし、確かな根拠も無く池田祐一も青森を選んでくれるって思ってた。
多くのブースターは、「契約合意」「契約満了」が発表されるまでの経緯が分からない。会社からなのか、選手からなのか。
でもとにかく、池田祐一はリスト入りしてしまう。理由も経緯も全く分からないけど、青森からいなくなってしまうかもしれない。
この頃は、朝起きたてのその日初めて感じる感情が「うんざりとした恐怖」であった。
今日もまた15:00に怯えるのか、もしかしたら15:00を待たずに何かがあるかもしれない。無いかもしれない。青森に戻ってくれるかもしれない。移籍してしまうかもしれない。
1日こんな状態で過ごさなければならない、うんざりとした恐怖。
たかがバスケで大げさな、他に楽しい事ないの?って聞かれた知り合いの目を穴が空くほど見つめながら、「ないよ」って言った。そんな事もあった。「こわい」って言われて疎遠になった。
あたしが怖いのではない。人の好きなものを面と向かって「たかが」と言えるコイツの方がこわい。あたしが怖いと感じたなら、怖くしたのはお前だ。人をこんなに恐ろしくしたのはお前だ。
お前に父母はいるか
祖父母は
姉は、弟は、兄弟は
おじおば、いとこはいるか
恋人はいるか 片思いの相手は
推しはいるか
それは「たかが」か
じわじわと焚き火でお湯が沸くように血が沸いてくる。
怒った事は、思い出して書くのも疲れる。
今は人に何を言われても、ああそうですねでもあたしが好きならいいんです😊それではこれで👋✨である。これも一種の成長。怒るの疲れる。怒った話はもう終わり。
そうして「うんざりとした恐怖」の終わりは「絶望」で幕を閉じた。
顎を思い切り殴られた様な衝撃。頭を直接殴られるよりも、顎の方が多方面にキくのである。
神も仏もない。
池田祐一という推しのいる世界に生まれ変わったあたしは、この通知によって、推しのいない世界に飲み込まれたのである。
気が遠くなった。
この記事の画像は全て、
肉匠DAI(流浪の写真野郎親父)様@ORIXPONTA3150からのご提供です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?