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あたしの池田祐一推し物語 3 突然の別れ ~報せ~

本当に楽しかった。

池田祐一という推しができてからの観戦は、今までと全く違った。

光り輝いて見えるのである。
コートが、床が、天井が、会場全体が輝いている。

会場でも画面越しでも、ハッキリと今までと違う。

 思い出してみてほしい。学生時代に片思いの恋を経験した事はあるだろうか。

無いぞそんなもん、という人は、お母さんの作る大好物を思い出してほしい。

彼にしか見えない先を読んでいる
アシスト王たるこの表情が好きだ

同じクラスのあの人が、じわじわとまたは突然光り輝いて見えたあの頃。同じクラスならまだしも、クラスが違うとその日1日顔が見られるかどうかも分からない。明日、顔を見るのが待ち遠しくて、いても立ってもいられない気持ちでベッドでゴロゴロしたあの頃。

お母さんが作るハンバーグが美味しくて、夢中になって食べちゃって、無くなってもまだ食べたくて、次のハンバーグの日が待ち遠しくて、「今日はハンバーグよ」って朝に言われると、お家に帰るのが待ち遠しくてしょうがない。そんなあの頃。

何かを待ち遠しくてたまらない気持ち。

今までも試合はすごく楽しみだった。1週間そのために働いてきた。土日休みの仕事じゃなくて、むしろ平日より忙しいから好きじゃないはずなのに、そんなマイナスな思いの何倍もプラスで、あたしを土日好きにさせてくれたワッツの試合。

そこに池田祐一がいるというだけで、それは何倍にもなった。

体のバランスどうなってるんだ
 相手を圧迫する上半身と
蹴倒す下半身

あたしは、バスケのプレイは語れない。スタッツも読めない。きっとバスケ好きにはこの文書は退屈だろう。

専門用語も分からないので、ペイントエリアがピックアンドロールで、クラッチシュートがアンスポだ、なんて書けやしない。

それでも池田祐一のプレイは、そんなバスケ素人のあたしまでも魅了した。

ファッと奪って、ヒュバッと走り、途中からスピードアップしてクールにシュババ、敵をかいくぐってライアー的な動きをし、ノールックでパスをシュッとするか、ゴールにサンッと入れる。

こんなにまでしてボールを守って渡さない
あたしは体育館の次にボールになりたい

擬音だらけで申し訳ないけど、あたしの好きな池田祐一は、こんなにカッコいいプレイをするのである。分かれ。

そしてコートの中でブチ切れる。メンチを切る。ガンを飛ばす。オラつく。

 多方面にメンチを切りながらコートに戻る様はあたしのココロを切り刻み、アンスポとテクニカルを加えてよく練り混ぜ、退場という衣をつけて頭のおかしい情熱でカラリと揚げれば、美味しい美味しい愛情たっぷりなメンチ勝つの出来上がりなのである。

池田祐一が途中から加入し、暴れん坊の芽をニョキニョキと芽吹かせたシーズンは、あたしだけではなく多くの人が池田祐一のトリコになり終わる。

そして、オフシーズン。
来るわけがないと思っていた通知が、来た。


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肉匠DAI(流浪の写真野郎親父)様@ORIXPONTA3150

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