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自分に自信がなかったけどコスメオタクになった

鏡を見るのが嫌いだった

いつからか覚えていないけど、鏡を見るのがきらいだった。

友達はみんな可愛いけど、なんかわたしはかわいくないと常に思っていたし、親はどっちも二重なのに一重なのも嫌だったし、髪の毛もなんで片方だけいつも跳ねるんだよ…とか思ってた。

高校の頃は厳しい学校で、遊びに行くときにめちゃくちゃ化粧をする子って周りに多くなかったので、当時は化粧らしいことはほぼしていなかった。

眉毛は校則でいじるの禁止だったけど、バレない程度に抜いたりしてた。

その程度。


それが大学生になった途端、急にメイクをしないとダメな流れになって(実際はそんなことないけどバイト先によってはノーメイクNGとかもあった)、とりあえず雑誌で人気っぽそうなコスメを買ったりしていた。

似合う色とかもよくわかんなかったし、とりあえずアイシャドウはブラウン系パレットが無難だと思ってマジョマジョを使っていたし、ファンデーションの色味とかもそこまで気にしたことなかった。どこになんのアイテムを使うかはかろうじて雑誌とかで把握していたけれど、正直なんのためになのかもわからないまま。

デパコスのカウンターに行った

そんなある日。友達に連れられてデパートのコスメカウンターに行った。

BAさんと話しながら買い物をしている友達を待っている間、適当にその辺をのぞいていたらBAさんに声をかけられて、わからんままに「口紅ほしいんです」とか口走った。

別に欲しくないし、相場もよくわかってないのにBAさんはノリノリで「肌が白いからこういう赤が似合いますよ〜」と真っ赤なリップを持ってきた。

めっちゃ赤い。

たぶん今はもうリニューアルしていて同じ色はないと思うけど、NARSのリップだった。断る間もなくBAさんはタッチアップしてくれた。

鏡の中の自分を見てみると、リップ以外の部分の目元とかチークとかそんなに綺麗に化粧をしているわけじゃないのに、選んでくれたリップがとても自分に似合っていると思った。

(↓こんな感じの赤だった)

選んでくれたリップが気に入ったので、このリップを買って帰ることにした。

似合いたいと思った

単純に、このリップが似合う人になりたい、と思った。

当時は赤いリップなんて化粧上級者がつけるものだと思っていたし、そもそも自分の化粧が自分に似合うと思って化粧したわけでもなかったから、あたりまえに気に入っているわけでもなかった。どうやって気に入るメイクを知ったらいいかも分からなかった。

そんな時に、YouTubeのおすすめに出てきた動画を見て、目から鱗だった。

服を毎日着替えるように、いろんなアイシャドウを使っていろんな雰囲気のメイクをしていた。それまでの私は、そんなこと考えていなかった。雑誌では「モテメイク」「友達ウケがいいメイク」「デカ目メイク」「ランキング1位のアイテム」とか、そういうワードがたくさん紹介されていて、なんとなく自分もそういうメイクで済ませていた。

でも、好きな服を着たり、好きな髪型にするように、もっとメイクも自分の好きなように色を使ったり、毎日アイシャドウやリップやチークの色を変えたっていいし、「必ずこの工程をしないといけない」というものはなくて、もっと自分の好きに表現すればよかったんだとようやく理解した。

伝説のパレット

それで急にいろんな色のアイシャドウが使ってみたくなって、(個人的に)伝説のパレットと思っているUrban DacayのNAKEDパレットを個人輸入した。

当時ハマってよく見てたYouTuberさんがこぞってこれ使ってたから。

それで、YouTuberさんの動画を眺めながらいろんな色の乗せ方を試した。初めの頃は似合ってるとか分からなかったけど、どんどん色んな組み合わせを試すうちに自分の顔にハマる色とハマらない色が見えてきた。

目元がいい感じになり始めると、チークももっと色々使ってみたくなった。

リップも真っ赤なものじゃなくて、他にもたくさん試したくなった。

そういうのを繰り返して、どんどん自分の「好きなもの」「似合うもの」がわかるようになった。

すっかりコスメオタク

そんなこんなで、気づけば年間十万以上はコスメとかスキンケアに費やしているオタクになった。

デパコスのカウンターが昔は怖かったけど、今はむしろカウンターで色々情報を教えてもらいながら購入するのが好きだ。BAさんは的確に似合う色とかテクスチャーをアドバイスしてくれるので、ほんとうに勉強になる。

昔は本当に鏡を見るのが大嫌いだったし、化粧直しをしているところを見られるのも苦手だった。

けど、いまは鏡を見ることに躊躇うこともないし、化粧直しをしているときに周りからどう思われているか不安に思ったりすることもなくなった。BAさんや友達にメイク綺麗ですねって褒められると素直に嬉しいし、メイクやアイシャドウとかリップの色が似合ってると言ってもらえるのも嬉しい。

(余談だけど、大学の頃につけまつげが流行ってて似合ってるかどうか分かんないままに使っているうちに、なぜか二重になった。そこから何年も経過したけど二重のまま過ごせている…)

もちろん失敗したメイクもいっぱいある。

バイト先の男子に、今日のメイクどした?とか言われて内心腹立ったこともある。どうした?と思ってもいちいち聞かないで欲しい。

試行錯誤しているときはいろんな失敗を繰り返す。


でも、そんなことを繰り返しながら、「私らしく」かつ「自信が持てる自分になれる」メイクができるようになったんじゃないかなと今では思う。雑誌やメディアで取り上げられるメイクはあくまで一つの方法であって、「正しい」ものではないし、必ずしも「自分が最高になれる」方法でもない。

アイラインは必ず引かないといけないものではないし、引いてみて自分が違和感を感じるなら引かなくてもいいと思う。「必ずしなければいけない」タブー的なものは化粧においてあんまりなくって、自分がなりたい姿になるためにやるのが一番。

最近流行りのパーソナルカラーもあくまで目安だし、心がときめく色があるならそれを纏うことが何よりもの自信につながる。


もし、将来こどもができてメイクに興味を持つようになったら、最低限日焼け止めはちゃんと塗る&クレンジングとケアはちゃんとすることは徹底しつつ、メイクをたのしんでほしいなと心から思った。




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