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大工修行、初日。


偶然見つけたワークショップ参加募集の投稿

インスタでこれを発見したのが2ヶ月前。

古民家を使っていいよ〜と言われてから、
「古民家改装」や「リフォーム」というワードで検索する機会が増え、
この大工修行ワークショップに偶然たどり着いた。

こんなんあったらええな〜という思いで検索して、
まさかの、「え、うそやん!あるやん!」っていう感じ。

兵庫県の真ん中あたりにある「多可町」という場所で
町内にある古民家を改装して活用し町おこしをしている団体、
『紡』(つむぎ)さんが主催する今回のワークショップ。

今自分がしている古民家改装も、
何から進めていけばいいのか。
行き詰まっていて心が折れそうだったこともあり、
何かヒントが欲しい!と、参加を決めた。

大工修行1日目

AM10時

各自大工道具が支給された。
・カンナ
・ノミ
・ハンマー
・ノコギリ
・バール
・研ぎ石2種類
・L字のスケール
・テープメジャー
・糸がくるくる巻いてあるやつ
・並行を図るやつ など


my tools

名前がわからないものもあるが、
これらの使い方を含めて研修が行われる。
テープメジャー、僕がオーストラリアにいた時に使っていた
ものは、cmとinch表記だったのが、
今回支給されたのはcmと尺。

確かに尺とか寸とか聞いたことあるけど、
実際どのくらいか知らなかった。
古民家(昭和初期までの家)は尺で建っていることが多いとのこと
改装の時、尺で建っている家は尺で計算したほうがいいとのこと。
cmで改装していくと後々大きくずれる可能性があるらしい。

関東や関西で畳のサイズが違うとは聞いたことがある。
それと同じで、柱の間隔も違ったりするのだそう。
ここ(兵庫県多可町)では3尺2分5寸が標準の柱間隔らしい。

というような説明を受け、
いざ、現場の視察へ。
今2つの空き家の改修を進めているみたいで、
1つは棚田で有名な岩座神と言われる場所にある古民家。
この家から見える景色が絶景すぎてやばい!

岩座神の古民家から見える棚田の風景

午後からは。

支給された大工道具の「ノミ」「カンナ」の刃研ぎの説明。
使ったことはある。でも手入れしたことは無い。

金属加工をしていた時、ドリルの研ぎ具合によって
全然スムーズに作業が進んだのと同じ、アレだ。
そう、超絶繊細な作業!

まずは、
下準備。砥石を水につけておく。

①裏面をカナバン(金板?)でヤスリながら平にする。
カナバンに金剛粉ひとつまみを巻き、水を少し垂らして
裏面を真っ直ぐにする。
とにかく刃を真っ直ぐ(並行に)全体を当ててやらないと、
ビミョーに歪む。
真っ直ぐ当てるというか力を均等に入れてやるというか。
=歪み続けると、研ぎ直す作業が倍増する。

プロの技
光っている部分が平らになるように
=左右均等に光ってないと平じゃない

②角度がついている側を研ぐ(#1200)
カナバンの時とは違って今度はたっぷり水を使って
右手で枝を持ち、左手指で刃先を押さえ、(33度らしい)
大きいノミの場合は砥石を端〜端で移動するように、
両端の時はノミの刃先を半分出しながら(中ぐらいの時も)
端3往復〜真ん中2往復〜端3往復 といった感じ。
右手の角度を一定に保たないと真っ直ぐの刃ができない。
左手は常に中心に力を入れる。
そして、押すときに力を入れる!

なぜ、端〜端に研ぐのかというと、
出来上がった刃を両端だけ少〜し高い感じに仕上げたいからで、
それは、ノミを木材に当てた時に両端が高いほうが
目標の部分にしっかり当ててやることができるから。

③仕上げの砥石(#6000)
さっきの砥石でやすってできた刃がえりをとる
カナバンで研いだ時と同じ感じで裏側に出た刃がえりをとり、

表面を#1200の砥石の時と同じように研いでやる

刃がえりをとる(3往復ぐらい真ん中で研ぐぐらい)


そしてカンナ、
まずはカンナの刃を外す。
ハンマーで刃の近くの角の部分を叩く。
その時、絶対に刃を人差し指で押さえながら
そして、抜くときは必ず2枚一緒に
出ないと滑り落ちて刃を痛めることに!!

研ぐ工程はカンナもノミの時とほぼ同じ。違うところは、

◆最初のカナバンで研ぐときに、全力で刃先に力を入れて
 カナバンに刃先から3cmぐらいだけ乗る感じで。
◆ノミの刃は両端が高くなるように仕上げていったが、
 カンナは逆で真ん中が少し高くなるように。
 そうしないと、削る時に両端が先に当たってガタガタ削れる
◆刃を入れる時、

かんな台の調整。
まずは、刃を取った状態のカンナを置き、L字スケールを乗せて
両端が並行になっているかどうか確認。

次に、刃の出てくる部分とカンナの一番下の部分を
レベルとして、その両部分の間の部分と
刃よりも前の部分を、紙一枚分削る
しっかり並行を意識し、ヤスリがけ。

そこまでしてやっと。。。
カンナに刃をつけて、
削ってみる!!

鰹節出てきたーーー!!
この薄さ。そして仕上がり面のツルツル具合。

向こうが空けてみえるぐらい薄く出てきたカンナの削りカス

超嬉しいけど、これ一人じゃ絶対できひん。
ほんで、手の関節が反り返るぐらい辛い💦
大工さんがこれちゃとできて親方に認めてもらうまで
5年くらいかかるらしい。
う〜ん、島に帰ってから一人で出来るのか?
大丈夫か、俺?!


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