見た目と強さが一致しないキャラとか格好良いよね


犯行理由はタイトル通りです。
あとは、「暇だから」も次点で理由を締めています。
…暇なのにnote更新遅いって?他にも色々あるんだよ。

注意

※突然始まって突然終わる
※短い
※多分冒険者パロっぽい?




がしゃん!

皿が床に落下し、割れる音が店内に響く。
それに、先程までゲラゲラと笑っていた男達は表情を変える。

「おーい、お嬢ちゃん?オレらはさぁ、ただ酌をして欲しいって頼んでるだけじゃんよー?」

ニタニタと気持ちの悪い笑みを浮かべる男の姿に、客の皿を犠牲に立ち上がった店員の女性は、震えながらも彼らから目線を外さない、否、外せないのだろうか。

他の客たちも、店員達もオロオロとその様子を不安そうに見つめる。

そんな中、男達と対峙していた女性は下を向いた。

泣いてしまったのではないかと男達も怪訝な目で女を見、近づく。
男の一人の手が、女の肩に触れそうになった時。

「気安く触んな、ハゲ」

パシン!と手を払う。先程まで震えていた女性は、上を向いている。
が、表情は予想したものと違い、気持ちの悪い物を見るかのような目。

そんな目を向けられた男達は、背筋がゾクリと震え、一歩、下がる。
しかし、そうはいっても男と女、腕力では勝っている。
そう思い直したリーダー格であろう男の一人が他の男達と一瞥し、
改めて女と向かい合う。

「なかなかやってくれるじゃねーか、お嬢ちゃん?でもオレらを怒らせたのはマズかったんじゃなーい?」

先程のニタニタとした笑みを浮かべた男が、自分の武器である棍棒を取り出し、構える。

それを見た他の男達もそれぞれ自分の得物を取り出す。
これは女のほうが不利だと、それは駄目だと勇敢な客の一人が立ち上がろうとした時、女が口を開く。

「はっ、そんな弱そうな武器でアタシに勝てると思ってんの?頭湧いてんね」
「このアマァ…舐めた口聞きやがって…!」

呆れたように鼻で笑い、自らの頭を指差す女に、男達は逆上する。

先程まで考えられていたかもしれない作戦など捨て去り、雄叫びを上げながら武器を振り上げて女に一直線に突っ込む。

「甘いね」

するり、とそれを右に移動することで避け、首の後ろを叩き、男は顔から床に倒れる。…ちなみに、叩く時の音がパァン!と響き、男達が震えていたのは言うまでもない。

「く、くっそぉおおおお!!」

叫びながら一人が迫り、一人が後ろから攻撃を仕掛けようとする。

「甘すぎる」

が、女は動きにくいだろう制服を物ともせず、軽く男達の頭の上まで飛ぶ。
それに対応できなかった男達は頭をぶつけ、昏倒する。

そして、哀れなことに一人残された男。
ブルブルと震え、ガタガタと歯を鳴らしながら、後退りをする。

「お、覚えてろよ…!」
「忘れなければ、覚えてるかもね」

拳をグッ、と握り、言い放って店を出ていく。
それに対し、女性はひらひらと面倒そうに手を振る。


その一連の光景に、店員も、客たちも声を失い、席に座ったまま、動けなかった。

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