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99.9%成功するしかけ キシリトールブームを生み出したすごいビジネスモデル

99.9%成功するしかけ キシリトールブームを生み出したすごいビジネスモデル』藤田 康人 (著)

逆襲の広報PR』でオススメされていた一冊。

<要点>

①日本ではもともと認可もされていなかった「キシリトール」ブームの仕掛け方
②ビジネスモデルの第1世代〜第3世代への試行錯誤
③マーケティングというものは本来、企画、調査、商品開発、コミュニケーション、セールスなど、ビジネス全般に及ぶものである

<学び>

①マーケティングでは、あらゆるステークホルダーを巻き込みまくって大きなインパクトをつくる

「キシリトール」を売るにあたって、必要なのは最終形態として消費者に届く「製品」そのもの。それを製造してくれるお菓子メーカー自身を説得するために流通側からはたらきかけたことにより、ブーストした。という話をはじめ、どのようにゴールにもっていくか?と検討した上で様々なアプローチをして物事を前に進めていった著者をシンプルにすごいと思ったし、一つひとつに向き合って、あらゆる角度から物事をみた上で進めていくところが学びになった。

②専門知識をつける。ただ、その専門家たちを話す場においては「みなさんと同じように自分も詳しい」という素振りを見せないこと

同じ結果を求めていたとしても、相手も「ヒト」なので、どう話をもっていくかを考えたコミュニケーションが非常に大事だなと感じた。

③消費者に買いたいと思わせる事実を作る

都合よく「売り」につながるようなデータが存在しているとは限りません。ですから、…「こういうデータがあればお客さまも買いたいと思うだろう」という仮説を先に作ってしまうのです。…つまり、消費者が買いたいと思うようなデータが出る可能性のある研究をデザインし、そのなかから売りに結びつくデータを抜き出します。

「無いならつくる」というのが、「たしかに」と当たり前のように感じるが、実際は「無いからダメ」になりがちなので、「どうしたら買いたいと思ってもらえるか」という仮説からの逆算思考で考えるように癖付けることが大事だと感じた。

④ブームはカテゴリーで作られる

…製品を販売しているメーカーが1社だけでは、社会に対するインパクトが弱すぎる。…メディアも特定企業の肩を持つことになってしまうという理由で、取り上げなくなるのです。

ほかの競合がいなくなったことでカテゴリーが消滅し、逆にその製品すら売れなくなる…という現象は面白いし、消費者はカテゴリーでみているというのはおもしろい。

⑤人を動かす技術:自ら納得してもらうのが一番強い

「自分がこう思えるから」と自ら行動を起こしてもらえるように仕掛けることが大事だといつも思っています。

社内も社外もそうだけど、相手に動いてもらうには「これをやれ」では動かない。(自分も納得していないことに対しては動けないもんな)相手が納得するまで話し合うこと、相手の心の内をみせてもらえるように話しかけることがすごく大切。

<個人的な感想>

今では「キシリトール入ガム」が店頭に並んでいることが当たり前になっているし、食後にガムを噛むというライフスタイルが当たり前になっている。だが、数年前まで「キシリトール」はそもそも認可すらされていなかった素材で、導入にあたっての反対派すらいたことが驚きに感じるほど当たり前になっている。一般消費者感覚では「当たり前」になっているこの現象を仕掛けた人がいたことにも感動したし、著者の藤田さんのあらゆるステークホルダーをまきこみ、「自分ごと化」させて進めていく力は本当にすごい。


自信のある人の方が、過去の自分を捨てられるように思います。新しい自分を作っていくことに不安がないからではないでしょうか。いっぽう本当の自信がない人は、自分の過去の実績や積み上げてきたポジションしか頼れるものがないので、変化に強い抵抗を示すのではないかと思います。

また、上記の言葉には、すごく納得したし、変化することにワクワクできる自分でありたいとも感じた。


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