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インドのパンデミックを振り返って~ワクチン展開と感染拡大の関係は?

 インドにおけるコロナワクチン展開とコロナの死者数の増加との間にもはや無視できないほどの相関関係があると指摘されている。

 まずはインドのコロナパンデミックを振り返って簡単に説明しよう。

 インドは、人口密度が高く、医療施設へのアクセスが悪く、衛生水準も低い。しかしながら、幸運なことに、インドでは国民に免疫があるせいか、コロナで亡くなる人は多くはなかった。それなのに、ロックダウンと共に過度な感染対策が敢行され、当初はほとんどの人々がマスクも着用していた。




 そしてインドでは、残念ながら、ロックダウンやマスクなどの厳しい感染対策を行っても、感染は全く止まらなかった。結局、感染対策は貧しい人々を苦しめるだけで全く効果が見られなかったのだ。







 そして、感染者が増えるに従ってインドの国民はコロナが弱毒性のウィルスであることを理解するようになり、恐怖心はなくなっていった。


 その後、大方の予測通り、国民の大半がコロナに感染済となり、感染対策をしなくても疫病が収束していく状態、すなわち、集団免疫に達しようとしていた。


 多くの専門家は、既に集団免疫に達しており、ワクチンは不要であるとの見解を示していた。

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 つまり、インドは、元々、コロナの致死率が低い恩恵があったのだが、それに加えて、集団免疫がほぼ完成したため、つい最近まで世界で最も低いコロナの死亡率を誇るようになっていたのだ。

 ところがインドでは現在、今までにない規模でコロナの感染が拡大している。西洋のメディアを主導として、国民を不安に陥れようとする目的で、インドの医療インフラが圧迫され、死体安置所に死体が山積みになり、葬儀場が一杯であるなどの報道が無制限に行われている。勿論、このようなパニックの煽りに対しては、TwitterやYoutubeなどの検閲はない。

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 一体インドに何が起こったのだろうか。当初、当方は、マスクの着用による弊害が主原因なのではないかと推定した。実は、インドでは、マスクを着用している人々が極端に減っているのだが、今でも人々がマスクを着用している地域がある。米国において共和党地盤の州と民主党地盤の州とでコロナ政策や生活環境が異なるのと同じだ。

 マスクの着用により感染リスクが高まる可能性があることは既に研究で判明しつつある。

 そして、思った通り、インドでも確かにマスクを人々が着用している地域では感染者が多かった。そして当方の分析は一見正しそうに見えたのだが・・


 よくよく考えてみると、マスクの着用による感染リスクの上昇は、経験則上、せいぜい数割程度だと思われる。この感染者数の急上昇はマスク着用による弊害だけでは説明がつかないのだ。

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 当方では説明ができなかった問いに対し、世界の洞察力のある見識者は、何が原因なのかを突き止め、答えを出し始めている。

 先に説明したように、インドでは、ワクチン無しで集団免疫に到達しようとしていた。ところが、キノコ頭のツイッターユーザが説明するように、インドでは、多くの科学者がワクチンが不要だと警告しているのにも関わらず、ワクチン推進派により、国民に対するワクチン接種の導入、そして大量接種が敢行されてしまったのだ。


 今では、ワクチン接種と、感染者数の増加との間に相関性があることが判明してきているのだが・・


 当時はそのようなワクチンの接種により感染者数が増えるという懸念を唱える専門家は存在していたにせよ、まだまだその声は世界に届いていなかった。

 実際には、インドでは1月16日にワクチンの接種が始まったが、ワクチンの接種が進むにつれてコロナの感染者数が急上昇した。

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 インドのコロナの感染者数は、ワクチン接種の増加に伴って急増しているだけでない。次のグラフが示すように、感染と接種の軌跡はほぼ一致し、


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 ワクチン接種の増加と感染者数の増加との間には相関関係があると推察される。

 また、インドにおけるワクチンの接種の増加と死者数の増加の関係はもっとわかりやすい。グラフ上、ほぼ両者の推移は一致。

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 このわかりやすさから、Twitter上で一般のインフルエンサーと言われる人にまで気が付かれるようになってしまったのだ。


 さらに、当方は、インド全体だけではなく、インド国内の各州において細かく観察したところ、ワクチンの接種回数が多いところに感染が多く発生する傾向にあると感じていたのだが・・・


 その後、データ分析の専門家ともいえるJ_Satoさんが、インドにおける州別のワクチンの接種率と陽性者増加率との間に明らかな相関があることを見事に突き止めてくれたのだ。


 勿論、日本だけではなく、海外の人達もインドの感染爆発がワクチンの接種後に発生したことに気が付き、多くの記事にもなっている。





 記事に記載してあった内容について少し紹介していこう。

 インドでは、マハラシュトラ州、カルナータカ州、タミル・ナードゥ州など、ワクチンの接種回数が多かった州では、感染率が非常に高いことが判明した。

 また、イスラエル、ジブラルタル、セルビア、ハンガリー等でもワクチンの接種後にコロナの感染者数が爆発した。

 Will Jones氏は、英国のデータを分析し、感染者の急増はワクチン接種者に限って起こることを突き止めた。実際、ワクチン接種後の数日間は、ワクチンを接種した人の入院率の方が、ワクチンを接種していない人の入院率よりも高かった。

 ワクチン接種後に感染爆発が発生したいろいろな理由が考えらえれる。

 例えば、医学雑誌BMJにおいて、Clare Craig博士は、ワクチン接種後にリンパ球や好中球が減少することが確認されており、ワクチン接種後に感染症にかかりやすくなる可能性があると説明している。

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 また、ワクチンの専門家であるGeert Vanden Bossche氏は、ワクチンの大量接種により、免疫逃避が発生し、無害なウィルスが制御できないモンスターに変異するとWHOに公開書簡を送付し、警告を行った。

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 彼の理論は批判されたが、インドで変異株が急速に出現し、モンスターに成長したことは、彼の理論によって予測されえたことだったのかもしれない。


 やはり、感染が爆発した理由は、ワクチンの接種によって変異株の割合が拡大したことなのだろう。

 例えば、テルアビブ大学の最近の研究によれば、ファイザー社のワクチンを接種後の陽性者約400人と、ワクチン未接種の陽性者の同数の人を比較したところ、ワクチンを2回摂取した人が南ア型変異株に感染した感染率は5.4%で、未接種者(0.7%)の8倍に達した。


 インドで使用されているワクチンは、主にアストラゼネカ社のCovishieldだが、ファイザー社のワクチンと同様の結果をもたらしている可能性がある。データからは、ワクチンの接種後に変異株の感染が増えている傾向が確認され、もはやこの相関関係、いや、因果関係を否定することはできないだろう。

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総括  ワクチン接種後に感染が拡大したものの、恐怖心を煽る有害なデマの中で、実際にワクチン接種後にどの程度の規模の被害があり、深刻な死者が本当に発生しているのかどうかについて確認することは難しい。




 インドに関し、変異株の脅威は報道されているものの、CFR致死率が低下する一方であることはほとんど報道されていないだろう。


 コロナ死とされた中にはコロナとは関係のない死が沢山含まれる。本来であれば、全死因死者数に超過死亡が発生しているかどうかを確認することによって被害の程度を知ることができる。しかしながら、ロックダウンが長く続くと、一般的に免疫力が低下するため、通常よりも多くの人が亡くなることは言うまでもない。また、現在のパンデミック環境では、病院がコロナに注力せざるを得ないため、多くの必要な医療処置が延期され、余分な死者が発生しているのだ。社会環境や経済環境の悪化に伴う絶望感の高まりは、当然のことながら自殺者数の増加につながっている。

 結局のところ、コロナ死の全てがコロナに直接起因するわけではないし、コロナを原因として直接亡くなった人の数は報道されているような見かけの数よりもはるかに少ないであろう。

 インドでは、感染者が増え、コロナ死とされる数が増えたとしても、人々は、実際にコロナで亡くなる人の数が深刻ではないことを確実に理解しつつある。人々は、ロックダウンやマスクが必要でないことも既に理解している。


  ロックダウンしているインドのバンガロールの様子。ロックダウンが発令されていても、人々は既にその命令に従う気はないようだ。


 新しいパンデミックの波が到来してもインドの人々はもう気にしていない。多くの人がコロナの恐怖から解放され、元の平常の生活に戻っているのだ。



いつも読んでいただき、ありがとうございます。なんとか続けていければと思っています。