見出し画像

ファイザー社のワクチン、重症化予防の有効性さえも、著しい低下が確認される(イスラエル)


 先日、イスラエルやシンガポール等の研究データにより、ファイザー社のワクチンの感染予防効果が大幅に低下した(イスラエルでは64%)と報道されたことは皆さんもご存じだろう。このことは、日本でも多くの大手メディアにより大きく取り扱われていた。

画像1



 イスラエルの保健省は、ファイザー社のワクチンについてのデータを公表していた。そのデータが注目を集めた結果、世界の多くの研究者により、少なくとも20才以上では、ワクチンを接種しても感染予防の効果がほとんど表れていないという指摘がなされていた。




 そして、イスラエルのベネット首相は、ファイザー社のワクチンの有効性の「著しい低下」を発表した。この辺の話については、別のサイト(bethyself)にまとめているので、読んでいない人は読んでもらえるといい。なお、bethyselfのサイトでは、NOTEほど長くならない記事を取り上げることにしている。

画像2


画像3


 そして、ファイザー社のワクチンの感染予防の有効性は、さらに下がり、メディアによって42%にまで下がっていると報道されるにまで至った。



 ここで、既に皆さんも気がついていると思うのだけれど、下がったのは感染予防の有効性だけでなく、重症化を防ぐ有効性も下がっている。イスラエルのメディアは、重症化を防ぐ有効性が60%にまで低下したと報道している。

画像4

画像14


 欧米や日本国内のメディアは、ワクチンが重症化に依然として有効であるとの報道を続けているが、感染予防の有効性が著しく低下しているのであれば、重症化予防の有効性も無傷ではなく、少なからず低下していると考えられる。

 そして、重症化予防の有効性の低下は、保健省が公表した新しいデータでそのことが裏付けられている。

 ところで、具体的には、保健省が開示した現時点のデータによれば、

「65才以上」の年齢層では、ファイザーのワクチンによる有意な重症者の減少が確認できないことが判明している。つまり、65才以上では、ワクチンの接種者と未接種者とで、ほぼ同じ割合の重症者が存在する。


画像7


画像5


画像6


 残念ながら、ワクチンの重症化を予防する有効性については、肝心のリスクグループである65才以上の人に対しては有意な効果を確認できていない。もっとも、データ上では、65才未満の人に対しては、多少の効果が現時点でまだなんとか確認できているようだ。


 このような場合、政治的な事情が絡んでいるためか、研究者は、高齢者に対する有効性がゼロになったというあからさまな研究報告をすることができないと推察される。そのような報告をしたら既にワクチンを接種した大多数の国民の間でパニックが発生してしまうだろう。高齢者にとって何の希望もなくなってしまう。それを防ぐためにどうするか?

「高齢者の年齢層に効果のある年齢層とを組み合わせ、高齢者でも一見多少の効果があるように見せかける研究報告を作る」

という奇策が考えられる。そして、Gartner Instituteの研究者は、65才以上では有効性が0%であるという最悪な研究結果を報告できないため、知恵を絞り、60才以上で50%の有効性があるという研究結果を作成し、報告した。

画像8



 このようにすることで、ワクチンの高齢者に対する効果が完全に無くなったと国民に思わせないようにすることができるのだ。なお、このような研究は、与えられたデータを整理して評価するだけなので、本来は研究といえるほどのものではないだろう。要するに、当局が都合のよい説明ができるようにデータを評価した研究報告が採用されやすいということだ。

 つまり、イスラエルで行われていることは、次の通りである。

・国民の間でワクチンの接種が進むまでは、ワクチンの有効性が低下していることを公表しない

・ワクチンの接種率が限界に近い水準まで高まった段階で、3回目のワクチンをブースターとして高齢者にさらに接種させるために、有効性が少なからず低下したことを国民に公表する(その際、ワクチンの信用が完全には失われないように、有効性が完全に無くなっていることは国民に悟られないようにする。そして、御用学者にワクチンの有効性が低下しているという指摘に対して反論させ、あたかもワクチンの有効性が概ね維持されているかのような空気を作り出す)。

 このことは、言うまでもなく、日本を含め、米国などでも起こっている。都合のよいデータのみを国民に開示し、都合のよい説明をするということだ。

 例えば、米国では、ワクチン接種を強く推進する民主党の一部の地域では、ワクチンの有効性を主張するために都合のよいデータが取り上げられ、恣意的な解釈がなされている。


 必ずしも、他の地域では、そのような都合のよいデータは得られていないことは言うまでもない。


 まず、ワクチンのような薬剤の効果が一部の地域だけで発揮され、他の地域では全然発揮されていないということがあればおかしいと思わなければならない。


 ワクチンの有効性が高い根拠として、米国の例が取り上げられることが多い。米国では、ワクチンの接種者にはPCR検査をしないようにしている。ワクチンの接種者の感染者数を意図的に把握しないことにより、ワクチン接種の有効性が極端に高く見積られるようなおかしなデータが得られている。


 総括

  イスラエルにおいて、ファイザー社のコロナワクチンの有効性が減少している現状を取り上げた。

 ワクチンの有効性が低下している理由としては、

・ワクチンによって得られる抗体の有効期限が切れる

・デルタ変異株に対する有効性が低い

という2点が考えられている。しかしながら、忘れてはならないのが、コロナに自然感染にすることによって、自然免疫を有する人が増えているということだ。ワクチンによって得られる特異的な抗体よりも、自然に感染することによって得られる免疫の方が強固であり、持続性が高い。

 このことが分かれば、コロナが登場してからの期間が長くなるほど免疫保持者が増え、相対的にワクチンによって得られる抗体の優位性が無くなり、有効性が低下することが理解できるだろう。

 イスラエルのデータサイエンティストであるMatan Holzerさんによれば、

画像9


ワクチンの未接種者の群から、コロナに感染済で回復した人達を除外しないでそのままワクチンの接種者と比較した場合では、ワクチンの未接種者の群が有する平均的な免疫は、ワクチンの接種者の群が有する免疫と遜色ない。この場合、ワクチンの有効性はゼロと判定される。

画像11


 このことは、実際に、イスラエルで20才以上のワクチン接種者においてワクチンを接種した効果が全く確認できないことからも裏付けられている。

画像10


 つまり、元々の免疫を有する人が多い集団では、ワクチンの効果は期待しにくいのだ。

 また、イスラエルの科学者によれば、

画像12

 既にコロナが登場してから2回の大きな感染の波を経験することにより、コロナ感染症は、流行病から風土病に移行している。この風土病に移行する過程で人々はコロナに対する免疫を獲得した。もはやワクチンがなくともコロナの死亡率は高くなり得なくなっている。

画像14



 死亡率が下がっているということは、言い換えれば、大量の感染が発生したとしても被害はほとんど発生しない状態だ。結局のところ、感染者が増えようが問題はなくなる。或る意味、集団免疫ができつつあるということだろう。


 人々がコロナに対する免疫を元々有する場合には、もはやワクチンの期待される効果が得られない、というか、効果を期待する意味がない。世界の地域によって人々が保持している免疫力は異なるため、地域によってワクチンの効果(有効性)は異なるということだ。

 例えば、BCG等の恩恵を得て、国民に元々免疫を有する人が多いノルウェーではコロナの被害が少なかった。コロナに対するリスクが小さいことから、専門家のワクチンに対するリスクーベネフィットの評価は厳しい。


 ノルウェーと同様に、免疫を持つ人の多い東アジアや中央アフリカでは、ワクチンのリスクよりも大きなベネフィットを得られるのは本当に限られた条件を満たした場合になるだろう。

 もっとも、欧米でも同じようにな状態になりつつある。例えば、欧州では、第2波は第1波よりも感染者は多かったが致死率は大幅に低くなっていた。第3波では何もしなくともでも第2波よりもさらに致死率が低下し、最終的には、死亡者数を含む被害が軽減される(死亡率も低下する)ことは自明だろう。よって一般にワクチンのおかげだと言われている被害の軽減効果は、実は、むしろ、自然の免疫の大きな恩恵によるものであることには疑いがない。

 今後、自然免疫を保持している人が増えれば増えるほどワクチンの有効性が発揮できなくなる環境になることは目に見えている。日本ではもうその時期に突入しているんじゃないかな。

いつも読んでいただき、ありがとうございます。なんとか続けていければと思っています。