抑えておきたいWiFi7についての知識(WiFi6かWiFi7か悩んでる人向け)


■最大スペック

  • 最大速度:46Gbps(おそらく実測23Gbps)

  • バンド:2.4 / 5 / 6 G

  • チャネル幅:320MHz

  • 変調方式:4096-QAM OFDMA

  • MIMO:16x16 MU-MIMO

WiFi7は6Gを主体として使っていくようになると思います。
WiFi6Eと比べてみると性能が格段に上がっています。
最大速度:9.6Gbps -> 46Gbps
MIMO:8x8 -> 16x16
チャネル幅:160MHz -> 320MHz
変調方式:1024-QAM -> 4096-QAM

チャネル幅は6Gのみ320MHzで他は従来どおりです。


■法的な制限

当面の課題となる法的な制限です。
日本においてWiFi7については制限付き利用となります。

  • 6Gの制限

  • 320MHz幅の制限

まず6Gの利用可能な範囲が制限されています。
5925~7125MHzが本来使える範囲ですが
5925~6425MHzの範囲でしか利用が認められていない。

次に320MHz幅が法律に規定がないため使えません。
法律に追加されるまで待たなければならない。
それに加えて6Gで使える範囲が狭いため実質1系統しかないため干渉が問題となる。

※320MHz幅については2023/12/22に改正されたので使えるようになった


■WiFi7クライアントモジュール

Intel BE200というWiFi7のクライアントモジュールが発売しています。

amazonでも販売を見かけるようになりました

  • インテルCPU専用、AMDのCPUでは動きません(おそらくvPro環境専用)

  • キーはEのみ。AMDはA+Eが出るまで待ちましょう

  • ドライバで仕様を制限されていて更新されるまでWiFi6E相当です

The Wi-Fi 7 features are not currently available because of pending OS support. As a result, after installing the drivers, the Intel® Wi-Fi 7 products function with Wi-Fi 6E capabilities on Windows 11*.

https://www.intel.com/content/www/us/en/download/790340/intel-wireless-wi-fi-drivers-intel-wi-fi-7-products.html

クアルコムやメディアテックからも出るようですね

  • Qualcomm QCNCM865

  • MediaTek MT7927

  • Intel BE200

基本的にはモバイルに乗せるアンテナは2x2ですので320MHz幅で実測2.5Gbps程度になると思います。
アンテナを増やして速度が倍になっても実測は5Gbps程度でしょう。
スマホはアンテナをたくさん搭載するのは難しいでしょうし、
最大速度が出るのはメッシュルータのバックホール接続だけになるかもしれないですね。

■いつ導入するか?

安くなれば普及も有り得るが現状のスペックではWiFi6Eとほとんど変わらないのでWiFi6から乗り換える必要はまるでない。

  • 10Gbps / 25Gbps などの高速なインターネット回線が一般的にならないと変えるメリットがない。

  • 家庭用の有線環境がCAT6A または OM3などの光ファイバーが普及している必要がある。

  • 法的な理由でしばらくは制限付きの運用となる。(WiFi6E相当)

  • 通常のクライアントに乗るWiFiは2.5Gbps程度の速度になる(WiFi6Eの2倍程度)

  • スペックは高いので出始めは当面高額になる。

  • 普及する頃にはネット環境はガラッと変わっているだろうから今揃える必要はない。

1Gbps ~ 2Gbpsの環境であれば安価になってきたWiFi6Eのメッシュ環境を揃えておけば良いのではないでしょうか?
まだWiFi6にしていないのであれば大幅に快適になります。
2Gbps環境がようやく普及し始めたところです。
10Gbpsどころか25Gbpsは普及するとしたらかなり先になりそうです。(普及=安価に導入)

普及する頃には以下のようなサービスが一般的になってるかと思います。
こういうサービスを利用するときに検討すればいい話だと思います。

WiFi7は現状の有線を超えるスペックまで来てしまったので有線側の更新をしないと恩恵がないという話でした。
法的な改正も必要なので本来のスペックを出すのに時間がかかるという点もポイントです。(ドライバー更新待ち)
何年かかるかわかりませんが待ってる間に安くなると思います。
機材は時間の経過とともに減価しますし、ちゃんと使えるようになるまで待つ必要があるのはお金の無駄です。
WiFi7のルータはスペックが高いので消費電力も今は大きいです。

個人的には現状でのWiFi7はWiFi6にしたときのようなだれでもわかるような体験の向上はないと見ています。
(WiFi6での体験の向上は有線と同等の速度+デバイスが増えても繋がりにくくならない)

逆にフルスペックのWiFi7を安価に使えるようになるときはネットワーク環境はまるで違ったものになるかもしれません。
現在の有線のスペックを超えているということは、家の中は有線を通さなくなるかもしれませんし、通しても光ファイバーになっているのかもしれません。
RJ-45のメタルケーブルというものが家庭から消えているかもしれません。
必要なときに必要なものを調達するようにするのが良いでしょう。

結論としてはWiFi7は普及するまでに時間がかかるので対応の端末、ネット環境が出揃ってから導入したほうが良いということです。
(もしくはスペックを落としたWiFi6と値段の変わらない廉価版のWiFi7が発売されたら。)
今買うならWiFi6(メッシュならWiFi6E)を購入し、2026年以降にネット環境が変わったらまた検討すればいいと思います。

WiFi6は今、普及期の真っ只中に来ています。スマホなど新製品を購入すれば殆どの製品はWiFi6になっています。WiFi7は当面は一部のハイスペックモデルに限定して搭載されると思います。

■2.5GbEの普及

2.5GbEは安価に普及しはじめているのでインターネット環境含めて2.5GbE環境を作っていくと快適になっていくと思います。
2.5GbEは既存の配線がそのまま使えるので配線工事が不要なことが強みですね。
当面はWiFi6やWiFi7で2.5Gbpsは基本的な速度になっていくと思います。

10GbEも普及が始まると見慣れたRJ45のケーブル以外にも光ファイバー用の端子も普及し始めると思います。

■新しいもの好きでどうしても欲しい場合は

2024年7月~12月くらいにもう一度ラインナップを見てみましょう。
今見てもまだプレリリース段階なので各社出揃っていないから、いいモデルなにもないですよ。
正式な仕様がでるのは2024年12月です。

Wi-Fi 7対応機器の認証開始(2024年初頭)およびIEEE 802.11be(11be)規格策定完了 (2024年12月予定)

https://www.soumu.go.jp/main_content/000885740.pdf


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