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いつの日かと夢に描いていたワールドカップ現地観戦記 ~日の丸に魅了されたロシアとカタール~

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ずっと夢だった。まさか自分が人生でワールドカップを現地で観戦できる日が来るなんて。

「ゴォォォーーーーーーーーーーーールルゥゥゥーーーー!!!!!」

その瞬間ぼくはこれ以上どう喜び、興奮すればいいのかわからないくらい我を忘れ、周りのサポーターとハイタッチし、抱き合っていた。

こんなにも熱狂し、興奮できる瞬間を味わえるなんて夢にも思っていなかった。

2018年6月、僕は灼熱地ロシアのヴォルゴグラードに降り立った。ロシアなのに灼熱の地?なんだ、文字を打ち間違えてしまったのか。僕も最初はそう信じたかった。しかしこの日のロシア・ヴォルゴグラードの気温は40℃もあったのだ。

あれ?ロシアって極寒の地でずっと寒いんじゃなかったっけ?誰しもがそう思うのと同じようにロシアに降り立った僕は全身から大量の汗が流れていくのを感じていた。

こんなにも汗だくになりながら、わざわざロシアの地に降り立った理由?そう、ロシアワールドカップの日本代表対ポーランド代表の試合を現地で観戦するためである。

2018年ロシアワールドカップで初めてワールドカップの日本代表戦を現地観戦し、その味をしめた僕は2022年カタールワールドカップも現地に観戦しにいった。そして今後も毎回ワールドカップを現地で観戦するつもりだ。一度味わってしまうと行かずにはいられない、これ以上ない体験なのである。

こんなにも当たり前にワールドカップの現地観戦をできるようになるなんて、ずっとテレビの前でワールドカップを見ていた頃の自分は思っていただろうか。

人生で手が届かないと思っていたことが、こんなにもあっさり実現できるなんて、当時の僕は思ってもみなかっただろう。

しかし、遠いと思っていた存在が実は身近にあり、困難なことではなかったのです。

僕と同じようにいつかワールドカップを現地で観戦したい!と夢に思っている人。サッカーは詳しくないけど、お祭りっぽくて楽しそうだからいってみたい!詳しい人に誘われたらいってみたい気もする。

など熱量は人それぞれ。しかし、僕は2回ワールドカップにいって感じたのは「どんな人でも絶対楽しい!」と断言できるということ。

でもワールドカップってチケットが手に入らなそうだし、特別な人じゃないといけないんじゃない?と思う人も多いかと思います。

僕もずっとそう思っていました。

そんな方はこのワールドカップ観戦記を通じて、ワールドカップの魅力を感じてもらい、現地観戦のハードルが思ったより低いことを知ってもらえると嬉しいです。

そして、次回の2026年アメリカワールドカップ、現地で一緒に乾杯しましょう🍻

自己紹介

はじめまして。佐藤陽俊(さとうひとし)と申します。

略歴

1991年生まれ。埼玉県出身、東京在住。
立教大学観光学部出身。学生時代に複数のサービスを自身で立ち上げた後、株式会社マクロミルに入社し、法人営業を経験。その後、創業期に携わっていた海外留学事業を展開するスクールウィズへ出戻りし、2018年7月より執行役員CMOに就任。2022年8月末に退職し、9月より独立。現在はスタートアップを中心に複数社のマーケティングやPM、DXを支援。これまで海外は30ヶ国くらい行ったことがあり、英語も旅行程度は問題なく、海外慣れはしています。

SNSアカウント

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Instagram:https://www.instagram.com/you11shun/

サッカーと日常

まずは僕自身がどれくらい普段からサッカーが好きな人なのか綴ってみます。

好きなクラブチームはロンドンに本拠地を構えるアーセナルというチーム。今は冨安選手という日本代表のDFが所属しています。1日5回はアーセナルのニュースをチェックしています。中学生くらいの時からアーセナルが好きではありましたが、ここ5年くらいで一気に熱量が高まっています。

プレミアリーグのアーセナルの試合はほぼ全試合見ています。日本時間朝の4:00など深夜帯開始のときは翌朝早起きして見逃し配信でフルタイムで見ています。アーセナルの試合はGoogleカレンダーに入っており、予定をブロックしたり、飲み会も早めに切り上げるくらい気合いは入っています。

Jリーグは毎節試合結果を追ってはいますが、特にここのサポーターというのはないです。埼玉県出身ということもあり、中学生の頃はよく浦和レッズの試合を見に行っていました。今でもJリーグの試合は年に数回は現地観戦もいきます。

日本代表戦があればテレビでほぼ見ています。ワールドカップ予選だとホームの試合は現地観戦にいくことも多いです。ロシアワールドカップのときの予選はほぼ全部観に行きましたね。

サッカー好きの友人10人くらいのLINEグループがあり、海外サッカーの話題を中心に毎日やりとりしています。

ここまで聞くとサッカー小僧っぽいですが、実は野球小僧でした。サッカーも中高で多少やっていたくらいです。大学時代はフットサルサークルに入っていて、社会人になってからも定期的にフットサルをやっています。ここ3年間は月1でフットサルを主催しています。ガチな雰囲気が嫌いで始めた温かいコミュニティなので、女性でも未経験者でもやってみたい人いたらやりましょう。

こんな感じで、ぼちぼちサッカーに熱量があるやつなんだなと伝わったでしょうか。

QA形式でワールドカップについて答えてみる

次の章で詳しく書くつもりですが、最初にQA形式でワールドカップについて簡単にサマってみます。
※基本ケースバイケースなのでその前置きはすべてカットしますね。

Q. ワールドカップ現地観戦って誰でもいけるもの?
A. 意外と誰でもいけます。

Q. 現地観戦っていくらかかるの?
A. 20~40万円くらいが目安だと思ってもらえれば良いと思います。

Q. 何日あればいけるの?
A. 1試合観戦のみであれば弾丸にはなりますが、3日あればいけます。おすすめは2試合観戦で1週間くらいあればいけます。グループステージの3試合全部みるなら2週間あるとよいですね。

Q. チケットってどうやって手に入れるの?
A. FIFAの公式サイトで購入します。日本戦は世界的にみたら人気は高くはないので手に入りやすいです。結論チケットはなんとかなります。

Q. いつから準備を始めればいいの?
A. 日本のワールドカップ出場が決まるのが遅くともワールドカップ開催の半年前に決まるので、早くてそれくらいから少しずつ情報収集を始めるのが良いと思います。

Q. 事前に面倒な準備はないの?
A. 特にないです。とはいえ最初はわからないことが多いので、行ったことある人と一緒にいけるのがベストですね。

Q. 仕事の調整はどうしたのですか?
A. 1年前くらいからいくいく宣言をしておいて、ロシアのときは1週間有給をとって、カタールのときは現地でリモートワークしながら調整していました。

Q. 持ち物は?
A. 日本代表のユニフォームを持っていくことをおすすめします。

Q. 宿の手配や移動はどうするの?
A. 海外旅行にいくときと大体同じです。

Q. サッカーについて全然詳しくないのですが大丈夫ですか?
A. ロシアに一緒に行ったメンバーの中には、日本代表のゴールキーパーが川島ではなくずっと川口だと思っていた人もいたので全然大丈夫です。

Q. 海外に行ったことがないので不安です。
A. ワールドカップが初海外って最高ですね。

Q. 英語が全然話せないので不安です。
A. 中学生のときに習った英語のポテンシャルを信じましょう。

Q. 日本はワールドカップで優勝できますか?
A. たぶんあなたが見に行けば確率が上がります。

Q. だんだんとQAの趣旨が変わってきて、ふざけ始めていませんか?
A. はい、すみません。お気づきになりましたか。ではこの辺でQAは終了にして、僕が実際に観戦したときの詳しい内容に移りますね。

※今後質問を追加でもらうことがあれば、ここのQAに追記していきますね。

ワールドカップ観戦記:2018年ロシア編

観戦概要

<ロシアワールドカップの開催日程>
2018年6月14日 – 2018年7月15日

<日本代表戦の日程>
・グループステージ第1戦:2018年6月19日15:00(日本時間21:00)日本 2-1 コロンビア
・グループステージ第2戦:2018年6月24日20:00(日本時間25日0:00)日本 2-2 セネガル
・グループステージ第3戦:2018年6月28日17:00(日本時間23:00)日本 0-1 ポーランド
・決勝トーナメントラウンド16:2018年7月2日21:00(2018年7月3日3:00)日本 2-3 ベルギー

<現地観戦スケジュール>
6月21日(木)~7月1日(日)の9泊11日
セネガル戦とポーランド戦の2試合を観戦しました。

<誰といったか>
日本からは4人の友人と一緒に出発し、現地で他の友人とも合流し、最終的には10人くらいで行動していました。

スケジュール

①往路フライト:日本時間6/21(木)19:30 成田発 → 現地時間6/22(金)10:45 エカテリンブルク着(成田→イルクーツク→トルマチョーヴォ→エカテリンブルク)
②試合観戦:6/24(日)日本×セネガル in エカテリンブルク
③電車移動:6/25(月)20:25発 エカテリンブルク→6/27(水)11:48着 ヴォルゴグラード
④試合観戦:6/28(木)日本×ポーランド in ヴォルゴグラード
⑤電車移動:6/29(金)15:28 ヴォルゴグラード発 → 6/30(土)9:30 モスクワ着
⑥復路フライト:6/30(土)21:30 モスクワ発 → 7/1(日)18:30 成田着(モスクワ→イルクーツク→成田)
※電車のロシア時間はすべてモスクワ時間。エカテリンブルクはモスクワの+2時間

ざっくりかかった費用

若干記憶が曖昧なのでざっくりです。ロシアはモスクワ以外物価が安くて、フライトも乗り継ぎ便にし、宿もエアビーをみんなで割ったので結構安く行けました。

合計:約20万円>
・航空券:9万円
・宿:2.6万円(みんなで借りたエアビーを割った金額)
・ワールドカップチケット:3万円(2試合)
・現地での移動費(電車):1.3万円
・現地での観光、食費:3万円(1日3,000円くらい)

現地での試合観戦体験

試合会場への移動はセネガル戦もポーランド戦のときも、泊まっていたAirbnbから歩いて20~30分程度でしたので、みんなで歩いて向かいました。

スタジアムに近づいていくに連れて、サポーターや露店も増えていき、段々と高揚感が高まってきます。そして、ついにスタジアムが見えた瞬間はボルテージがMAXに!みんな小学生のようにはしゃぎ始めます。

エカテリンブルクのスタジアム
ヴォルゴグラードのスタジアム

無事にチケットを提示し、スタジアムへ。日本でサッカー観戦するときもスタジアムに入る瞬間は特別な雰囲気を感じるのですが、ワールドカップはまた一味違いました。勝手に表情がニヤけてしまうくらい、とにかく最高なのです。

日本代表がゴールを決めたときは、もうこれ以上どう喜んでいいのかわからないくらい興奮しました。あれは最高だったなぁ。この表現しきれない感情をみなさんにもいつか味わってもらいたいなと思っています。

初めてのときはこういうのやっちゃいますよね

試合が終わると、各国のサポーターと「ナイスゲームだったね!」「惜しかったね!」などと称え合います。そして夜遅くまで宴は続きます。

夜のワールドカップは完敗でした。

試合日以外の過ごし方

<観光と食事>
さて、試合がない日でもワールドカップは楽しいです。ワールドカップというきっかけがなかったら、訪れなかった街。こんなに素敵な場所があったのだと気づくことができます。オフの日はみんなで街中を観光して、ご飯食べて、飲んで、他のワールドカップの試合を観戦という感じでした。ワールドカップ期間中は街中がお祭りモードでボランティアスタッフもたくさんおり、とても活気づいていてとにかく居るだけで楽しいです。

ロシアのご飯はめっちゃくちゃおいしかったです。モスクワは物価が東京よりちょっと高いくらいでしたが、エカテリンブルクとヴォルゴグラードは物価が安く、たくさん食べて飲んでも1人3,000円いかないくらいでした。

ワールドカップではスタジアムでの観戦はもちろん最高なのですが、ファンフェスタというパブリックビューイングがあり、これが最高なのです。世界各国からサッカー好きのサポーターが集まっており、みんなでハイタッチや乾杯とお祭り騒ぎです。もはや海外フェスに来た感じですね。試合に勝った日には称えられ、負けた日には慰められます。

エカテリンブルクのファンフェスタ
ヴォルゴグラードのファンフェスタ
川沿いの街が美しいエカテリンブルク

<ロシアの移動は大変!だけど楽しい>
ロシアでは大移動をしたので、それについても少し触れておきます。最初に当たり前のことをお伝えしておきますが、「ロシアってめちゃくちゃ広い」です!笑

僕は今回2試合観たのですが、都市間の移動距離がすごいです。セネガル戦があったエカテリンブルクからポーランド戦があったヴォルゴグラードまでの距離は約2,000km!

電車(いわゆるシベリア鉄道)で移動したのですが約41時間もかかりました!41時間ですよ!?笑

2,000kmってどれくらいだろうと調べてみたら、日本で例えると函館から福岡の距離が大体同じくらいでした。しかも移動は新幹線とかではなく、普通な感じの鈍行列車での移動になります。

これが実際の陸路での移動距離。ヴォルゴグラードからモスクワまで18時間かけて1,000kmの電車の旅をしたのですが、その前が長すぎたので、こちらの移動はもはやなんとも思いませんでした。笑

移動時間が長いことも大変だったのですが、車内の環境も過酷でした。寝台列車なので席は横たわれるのですが、狭すぎて大変でした。2段ベッドの下は割りと快適なのですが、上は人権が乏しく、快適に過ごすのは無理でした。

しかも狭さに加えてしんどかったのが、窓が開けられず暑すぎることでした。ロシアって寒いイメージがあると思いますが、この時期は40℃近くにもなる日があるにも関わらず、電車の中は冷房なし、扇風機も謎に壊れている、窓も開かず、と地獄でした。

僕らは安い席だったのですが、おそらくもっといい席にすれば快適に過ごせたと思います。ちなみにワールドカップ観戦者向けには電車の無料チケットが配られていたのですが、僕らは準備が遅すぎて普通に買いました。

と、しんどそうな雰囲気を醸し出してしまいましたが、「しんどかった、最悪だった」のではなく、いい思い出の1ページとして刻み込まれているだけであり、世界の車窓からのような電車での旅はとても楽しかったです。

こんな風景が永遠と続きます
長時間過ぎて所々で休憩時間が入ります
食堂車は快適だったのでずっと避難していました
アッコにおまかせにも無事に出演

ワールドカップ観戦記:2022年カタール編

観戦概要

<カタールワールドカップの開催日程>
2022年11月20日 – 2022年12月27日
※ワールドカップは通常6月開催なのですが、開催地カタールが酷暑すぎて初めて冬開催となりました。

<日本代表戦の日程>
・グループステージ第1戦:2022年11月23日16:00(日本時間22:00)日本 2-1 ドイツ
・グループステージ第2戦:2022年11月27日13:00(日本時間19:00)日本 0-1 コスタリカ
・グループステージ第3戦:2022年12月1日22:00(日本時間2日4:00)日本 2-1 スペイン
・決勝トーナメントラウンド16:2022年12月5日18:00(6日0:00)日本 1-1 クロアチア(PK1-3)

<現地観戦スケジュール>
11月22日(火)~11月28(月)の5泊7日
ドイツ戦とコスタリカ戦の2試合を観戦しました。日本代表戦の他にイングランド×アメリカ戦も見ました。ロシアと比べると滞在時間が短く、到着日にそのままスタジアムへ直行し、コスタリカ戦を見終わってそのまま空港に直行して帰国という弾丸でした。

<誰といったか>
日本からは1人の友人と一緒に出発し、現地で他の友人とも合流し、最終的には6人くらいで行動していました。

スケジュール

実は11/3に自分の結婚式があり、その直後過ぎて行くか迷っていました。最終的には1週間前くらいに行くことを決めました。そうです、1週間前でもなんとかなるのです。

①往路フライト:日本時間11/22(火)23:00 羽田発 → 現地時間11/23(水)12:00 カタール着(羽田→イスタンブール→ドーハ)
②試合観戦:11/23(水)16:00 日本×ドイツ in ドーハ(カタールについて4時間後が試合でした)
③仕事&観光:11/24(木)~11/26(土)
④試合観戦:11/27(水)13:00 日本×コスタリカ in ドーハ
⑤復路フライト:11/27(水)19:00 ドーハ発 → 日本時間11/28(月)19:30羽田着(ドーハ→イスタンブール→羽田)
※時差:カタールは日本の-6時間

ざっくりかかった費用

ロシアと比較すると、航空券が高かったのとカタールの物価が高い+円安で結構費用がかかりました。

<合計:約40万円>
・航空券:25万円(直前に取ったので高かった)
・宿:5万円(1泊1万円くらい)
・ワールドカップチケット:4.5万円(日本戦2試合)
・ワールドカップチケット:2.5万円(イングランド×アメリカ戦)
・現地での観光、食費、移動費:3万円(1日5,000円くらい)

ワールドカップ用に作られたファンビレッジに主に滞在していました

現地での試合観戦

<史上初の冬開催と一極集中>
ワールドカップはヨーロッパサッカーのシーズンが終わった後の6~7月で開催されてきました。しかし、この時期のカタールは酷暑過ぎて実施が困難ということから、史上初めて11~12月の冬開催となりました。冬とはいえ、半袖短パンで過ごせるくらいの気候で、ほぼ夏でした。笑

また、カタールは面積が小さい国(面積は11,437平方キロメートルで、日本の秋田県くらいらしいです)なので、すべての試合が首都ドーハ周辺で開催されました。

ロシアのときはいくつかの都市に分散して試合が行われていましたが、出場各国すべてのサポーターがほぼドーハの中心に滞在しているので、国際色がより豊かでした。その影響でホテルが取りづらかったり、一部混雑もしていましたが、この一極集中開催の最大のメリットは日本代表戦以外の試合も観に行きやすい!ということです。

ドーハ最大の市場であり観光名所のスークワキーフは大混雑。以前カタールに住んでいた友人に聞いたら、こんなに人がいるのは初めて見たといっていました。

街の中心部から大体どの試合も1時間以内のスタジアムで開催されていたので、ロシアではできなかった他のグループリーグの試合を観に行くことが容易なのです。もちろん好カードはチケットが完売していたのですが、FIFAの公式サイトで当日チケットのリセールを待っていると意外と買えます。僕は日本戦以外では、イングランド×アメリカの試合を観に行きました。

<壮大なスケール>
カタールは2019年のアジアカップで初優勝するなど、近年サッカーに力を入れてきております。とはいえまだまだ発展途中の国で、国内の施設もワールドカップを開催するには不十分でした。しかし、そこはオイルマネーの国。さすがです。スケールが違いました。

今回ワールドカップの開催スタジアムとなった8箇所のうち、ハリファ国際スタジアムを除く7つのスタジアムがワールドカップのために新しく作られました。スタジアム以外にも新しく地下鉄を開通して観戦者向けに無料開放したり、ホテルのキャパシティが足らないので豪華客船をホテルにしたり、仮設ホテル(ファンビレッジ)も作っていました。投資額が半端ないのです。

ワールドカップのために作られた地下鉄。期間中はずっと無料でした。
ビレッジ内にスタバ風の売店もありました

なんとカタールワールドカップの予算は総額2,000億ドル(約26兆5,000億円)費やしたそうです。どれくらいすごいかというと、ロシアワールドカップの費用が160億ドル(約2兆1,200億円)、2014年のブラジルワールドカップの費用が200億ドル(約2兆6,500億円)、2010年の南アフリカワールドカップの費用が70億ドル(約9,300億円)、東京オリンピックは約1兆7,000億円です。10倍以上の予算と桁違いです。

ロシアとはまた違った、オイルマネーのパワーを感じるワールドカップでした。

<空前のジャパンフィーバー!>
みなさんご存知の通り、今回日本はドイツ、スペインという強豪に勝利するという誰もが予想していなかったジャイアントキリングをしました。その影響で日本人が英雄視されまして、街に出ると次から次へと写真を一緒に撮ってほしいと声をかけられました。

2試合目のコスタリカ戦では、日本人サポーターだけでなく日本を応援しに来た外国人が座席を埋め尽くしていました。こうやって応援してくれることって何とも言い難い、本当に嬉しい気持ちになりました。

知らないおじさんとのツーショット
これも知らない人です。あと10枚くらい知らない人との写真がありますが割愛します。

試合日以外の過ごし方

<リモートワークと観光>
今回は滞在期間が短かったので、観光をする時間はそんなに多くはなかったのですが、ドーハ市内を散歩したり、砂漠の国ということもあり、砂漠でのアクティビティも体験してきました。新設スタジアムも圧巻でしたが、近代的な街並みからもオイルのニオイがプンプンしました。街中の建物のスケールも桁違いでした。

今回は仕事も持っていったので、観光の時間は少なめにして、空き時間はカフェでリモートワークをしていました。日本との時差が-6時間なので、ちょうど半日ワークタイムが重なって仕事は問題なくできました。日本で仕事しているのと変わらないですね。

人工的に作られた島「ザ・パール」
ローカルレストランは安かった

<オイルマネーの国なのに、飲むガソリンは枯渇するピンチ>
大体ワールドカップに現地観戦に来るサポーターは半分は現地でお酒を飲むことを楽しみにしている(独断と偏見ですがたぶん正しい)のですが、問題が発生しました。ここカタールは厳格なイスラム教徒の国。つまりほとんどの場所でお酒が売っていないのです。

スタジアム内ではビールを販売する予定だったのですが、直前でそれも中止になり、ノンアルコールビールしか提供されなかったのです。これはビールを飲みにわざわざカタールにきたサポーターは、とほほです。ただ、一切お酒が飲めないかというとそうでもなくて、ロシアでも紹介したファンフェスタ内と一部のホテルのバーではお酒が提供されていました。

しかし、ファンフェスタは一箇所しかなかったのと、街中のお酒を提供しているバーは、お酒ゾンビたちがこぞって集結しているため、混み合っていました。なので、みんなビールの代わりにコーラやスプライトを仕方なく飲んでました。

ビールがないことに僕自身も最初は相当萎えていましたが、その分手に入れた1杯は至極でしたし、段々とスプライトで満足していきました。ちなみにカタールは物価が高くて、体感日本の1.5~2倍くらいでした。ファンフェスタのビールは1杯2000円もしたので、みんなありがたそうに飲んでいました。笑

カタールのファンフェスタ

<カタールでの移動はほぼUber>
ロシアの時みたいに大移動はなかったのですが、スタジアムが郊外にあることが多く、移動はUberばかり使っていました。行きは問題ないのですが、試合が終わった帰りが大変で、みんなUberでしか帰る手段がないので、Uber乗り場がカオスでした。

試合によってはUberに乗れるまで2時間くらい待つこともあり、ホテルに着くのが日をまたぐこともありました。ワールドカップに行こうと思ったら、少し前から体力つけるために運動はしておいた方がいいですね。笑

砂漠にも遊びに行きました

次回の北米ワールドカップ2026に向けて

その前にロシアとカタールのまとめ

ロシアのときは割りと日程に余裕を持って行きましたが、カタールのときは着いてスタジアム直行、試合終わって空港直行と弾丸でした。理想はロシアの日程のように前後に余裕が有ると良いです。ただ、うまく長期間休みが調整できなくても、僕のカタールの日程のように弾丸で行くこともできます。

また、たまたまドイツ戦のスタジアムで友達とばったりしたのですが、彼はドイツ戦だけを二泊三日で見に来ていました。1試合だけ現地で見れるだけでもかなりいい経験にはなると思いますので、弾丸でいくのもありですね。もはや普通の旅行の日程と変わらないですね。

ワールドカップ観戦のスケジュールパターン

ワールドカップの現地観戦をしてみたいと思ったら、スケジュールは下記の4パターンになるかなと思います。

<Best>
日本が決勝トーナメントに進出したときに延泊できるよう、1ヶ月丸々ワールドカップ現地観戦にあてる。

<Better>
2週間確保して、グループリーグの3試合すべてを観る。

<Standard>
7~10日間確保して、グループリーグの2試合を観る。

<Extreme>
3連休で1試合観る。

もしこの記事を読んで次回のワールドカップは現地観戦に行ってみたい!と思ったら、どのスケジュールが現実的か考えてみてください。費用もある程度はかかっては来るので、今から月1万円のワールドカップ貯金を始めてください。(記事公開時点からは)次回のワールドカップ開催まではあと約3年あるので、1万円×36ヶ月=36万円貯められます。ほらっ!スケジュールも資金も大丈夫そうでしょ?笑

次回のワールドカップについて

少しはワールドカップを現地で観戦してみたくなってきたでしょうか?気持ちが高まってきた人のために、次回のワールドカップについての情報も簡単に整理しておきます。

<日程、開催概要>
次回のワールドカップは2026年6月11日~7月19日に、アメリカ・カナダ・メキシコの3カ国共同開催です(僕はもうGoogleカレンダーに日程が入っていますw)。3カ国での開催ですが、開催都市をみるとほとんどがアメリカです。おそらくロシアのような開催のされ方だと思うので、同じグループは同じ都市である程度固まって開催されるため、大移動はないんじゃないかと予想しています。

・公式情報:
https://www.fifa.com/fifaplus/ja/articles/fifa-world-cup-2026-hosts-cities-dates-usa-mexico-canada-ja

<大会方式が劇的に変化します!>
次回から大会方式が変わり、出場国数が32カ国から48カ国になります。グループリーグは1グループ4カ国×12グループとなり、グループリーグの上位2チームに加え、各グループの3位の中で成績上位の8チームが決勝トーナメントに進出し、決勝トーナメントはこれまでベスト16からでしたが、ベスト32からスタートになります。
※最終的に変更になる可能性あり

つまり、日本がワールドカップに出場、決勝トーナメントに進出できる確率はこれまでより高まるのです!

なぜ出場国数を拡大するのかというと、おそらくビジネス観点だと思います。中国や東南アジア、中東などの経済大国が出場できる確率を高めて、より大きな収益を得たいのだと思います。ビジネスとサッカーについては、また別の機会で触れてみても面白いかもしれないですね。

<ワールドカップまでにできること>
さてさて、ワールドカップは開催期間中だけ楽しむものではないです。すでにワールドカップは始まっている!!!

そう!そうです。今のうちから日本代表戦を観ることをおすすめします。なぜかって?現地観戦したときに知っている選手が多いほうが良いですし、出場までのプロセスを知っておくとより一層想い入れが強くなって観戦が2倍楽しくなるからです。

もちろんテレビの前で観戦するのもよいですが、ぜひ日本で開催するワールドカップ予選のホームゲームはスタジアムに見に行ってみてください。圧倒的なホームで満員の日本人サポーターと共に、日本代表をみんなで応援するのは楽しいのです。

さあ、ずっと夢に思えていた、憧れだったワールドカップはすぐ目の前です。

あとがき

僕自身ロシアにいくことができたのは、その前のブラジルワールドカップに行ったことがある友人がいたからです。身近に経験した人がいたため、夢のまた夢に思っていたワールドカップに、ああ行けるのかもしれないと思いました。最初は本当に大丈夫かなとぼくも不安でした。でも実際にいってみるとなんとかなるし、カタールのときは慣れすぎて直前にいくことを決めるくらいでした。

海外に行くことになれている僕でさえ、最初はチケット取れるのかななど不安でした。カタールのときはキャリアチェンジしたばかりだったし、結婚式直後で金銭的にも不安でした。でもやっぱり無理してでも、弾丸でも、いってよかったって思っています。何にも代えがたい体験ができます。

普段すっからかんな街中が世界中のサポーターで溢れかえります。各国のサポーターとすれ違うと「写真を取ってくれ!」「ニッポン!ニッポン!」と声をかけてくれます。なんでこんなにもみんな興奮しているのか?親善試合とは異なり、各国が一心をかけた本気の場だからです。だから勝てば本気で熱狂するし、負ければ本気で落ち込むのです。

日本は世界から期待されているのか?いえ、日本はワールドカップ出場各国の中では優勝候補なんかではなく、期待はされていません。周りは日本より強いチームばかりで、日本が勝ったらサプライズなジャイアントキリングばかりです。だからこそなお一層燃えるし、点が決まったときは最高の気分なのです。

こんな体験ってワールドカップ以外になかなかないんじゃないかなと思います。サッカーが好きかどうかは関係ないのです。どんな人でも魅了され、楽しめるのがワールドカップです。

なかなか文字じゃ伝えきれない感動と興奮がワールドカップにはあります。言葉で伝えられない体験をぜひ皆さんにも味わってほしいです。

さあ一緒にワクワクしませんか?みなさんと一緒に現地で乾杯できる日を楽しみにしています。

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