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吉本興業を好きになってしまう本

吉本興業って、多分日本人で知らない人誰もいない会社なんじゃないかな?
って思うんですよね。

特に最近では色んなニュースがあったので、
良い意味でも悪い意味でも、みんなが知っている会社だと。


僕もそのうちの一人なのですが、
この本を読んで気付いたんです。


「吉本興業という会社の存在は知っていたけど、
吉本興業については、ほとんど知らなかったな」

と。


この本を読んでみて、
「吉本興業すげー」
「吉本の会長すげー」
となり、最終的に
吉本のことを好きになってしまいました。


というわけで、自分の備忘のための読書メモを書いていきたいと思います!!



吉本興業の中身と大崎会長の実績

吉本興業の業務内容、すごい。

・創業108年(2020年現在)
・約6000人のタレントマネージメントをしている芸能事務所
・全国12ヶ所の劇場運営。
・吉本主催のイベントが年間2万5千件。
・テレビ番組の制作、年間5千本。
・「住みます芸人」を中心とした地方創生のためのシステム構築。(アジア含む)
・沖縄国際映画祭、京都国際映画祭の運営。

それ以外にもまだまだ、国家・国連レベルのプロジェクトまで関わっているらしいのです。

すごくないですか・・・?


吉本って、ツイッターとかではよく「政府と癒着してる」
とか批判されるのですが、
癒着ではなくて、実際に実行力があるから依頼されてるのでは?
と思いました。


そして、会長の大崎さん。

大崎さんが社長になる前と後で、吉本興業は大きく変わったようです。

大崎以前は、いわゆる芸能事務所で、いくつか劇場を運営しているという会社。
大崎以降は、あらゆるところに(↑の住みます芸人とかをはじめ)吉本がいる、という状態になっている。

というような、変化があったそうです。


大崎会長は、
駆け出し時代のダウンタウンのマネージャーで、
その後は吉本新喜劇を再建させたようです。


すべらない話からブレイクした小藪さんが、
若いながらも吉本新喜劇の座長をつとめているのも、
大崎会長がそれまでの座付作家のついていた新喜劇のシステムを変えたからだそうです。


今でこそ会長をやっているので、
なんとなく変えられたことが当たり前に思えるけど、
自分が若い社員時代に、
「お前、これ担当な」
といきなり落ち目の劇場任されて、
でもそこには古株が沢山いて、
という環境で、改革をできたのってすごいことだなぁ、
と思うんですよね。

それも、数十年経った今も、
そのやり方でうまくいっているということは、
その改革が正しいものだった、と証明されているようなものなので、
若い時に正しい改革を起こす、
ってめちゃくちゃすごい
ことだと思います。


そして、さらに、
大崎さんは心斎橋筋2丁目劇場を立ち上げたのですが、
当時、若いダウンタウンとハイヒールさんなどがいたけれど、
7〜8ヶ月はお客さんは全然入らない状況で、
チケットも街中で手売りをしたりしていたらしいんです。

ダウンタウンが!!!チケット、手売り!!!すごくないですか?!

やっぱりダウンタウンレベルのすごい人たちでも、
そんな売れてない時代があるんですね・・・


吉本のギャラ問題

これについても、本を読むと
「そうなのか〜。そうだったのか〜」
と思うことが沢山ありましたが、

僕の考えからまず言うと、
「自分のギャラは、自分で稼ぐの当たり前でしょ?」
だと思うんですよね。

多分、自分で仕事を取ってきてる人たちは、
このニュースばかりだった時期も、「ギャラが〜」とか言っていなかったのでは、と思います。


吉本興業という名前のもとで、
劇場も使わせてもらえて、
集客もしてもらえて、
スタッフさんが仕事を取ってきて、
というような中でやっているなら、
ギャラが安くなっても仕方ないと思います。

僕レベルの経験でも、
組織にのっかって生きられるのは、とても楽だしありがたい、
とすごく実感しています。

なので、自分で仕事を取ってこれないなら、ギャラが安いのはしょうがないです。時給でバイトしてるんじゃないんだから。


さて、自分の意見が長くなってしまいましたが、
ここがすごく端的に、ギャラ問題のことを説明していると思いました。

劇場を借りるのに(当時)1日20万円。
座席は114席だから、満員×500円で合計5万円。
そこから照明さん、メイクさんなどスタッフへの支払い。
どう考えても赤字。でも、プロの芸人として舞台に立ってるから、たとえ100円でもギャラは払う。
いろんな先輩がみんなでやってきて、積み重ねてきた仕事の中から、
ちょっとずつお金を貯めて、新しい劇場だってできてるわけでね

うん。まさにその通りですよね。

自分が”舞台で芸をする土台”が最初っからあることって、
本当にありがたいことだと思うんです。

なので、その感謝を忘れて、権利を主張するのは違うかな、と思います。

僕も、音楽でお金をいただけるのはあくまでも飲み屋さんが”場”を提供してくれていたからですが、そうなるまでに飲み屋さんはどれだけのエネルギーと年月がかかったか・・・。


大崎会長の発言から見る、吉本興業の強さの理由

吉本興業って、めちゃくちゃすごいじゃないですか。
この先、吉本興業を越えるお笑いの会社(だけじゃないんですけど)って出てくるのかな?って思うくらい、圧倒的に。

で、強い理由っていくつもあると思うのですが、
その中でも、
沖縄をエンタメやスポーツ産業を早出する島にしたい、
という話の流れで出てきた大崎会長のこの発言に、
その理由が詰まっているのではないかなと思いました。

こちらとしては、まだ結果が出てないけど、
「百年かかって、ちゃんと取り戻します」
という思いはある。

うーーーーん、これだ!!!!

「百年かかって、取り戻す」
って言えるのってめちゃくちゃすごい。強い。

最近は、自分で目標設定する時に、
「もう焦ってもしょうがないから、3年とか年単位で見た方がいいな」
とは思っていたのですが、

百年単位で見ることができたら、
絶対的に強いですよね!!!

しかも、吉本興業は失敗も許容する風土があるんですよね。

実はアジアでのビジネスはこれまでもいろいろやってきて、
韓国には400回くらい行ってるが、
当時の韓国は、日本の文化を一切入れない。
色々ビジネスもしかけたけど、失敗ばかり。

と、大崎会長が失敗しまくって、結果を出せていないものも沢山あることがわかります。


長い目で見れる。失敗はしてもいい。
そんな組織、絶対強いに決まってますよね。


はー、吉本興業入りたい。


他にも、めちゃくちゃ面白いエピソード満載なんですよ、この本。

吉本興業が、非上場化する時のガチで危ない話とか。


でも、長くなりすぎてしまったので、最後にもうひとつだけ大崎会長すごいなー好きだなーと思った発言を紹介。

いろいろやってると、時代の空気を読み間違えることも、失敗することも、正直あるけど、
それは素早くチャレンジして、失敗したら素早く反省して、また立て直したらええだけのことやからね。
大きく張って大きく儲けたり失敗するというより、
小さく張って小さく失敗して小さく修正して、積み重ねていくというのが、
細分化していく時代では、正しいやり方なんやと思うんです

いや、本当その通りです。

僕なんか、失敗ばかりで、自分の期待も他人がくれる期待も裏切ってばかりですが、
大崎会長の言葉のように、
これからも小さいことでも、小さな一歩でも始めて、
やめたり続けたりしながら生きていこうと思います。



最近読んだ本で、本当に一番くらい面白い本でした!!!

#吉本興業の約束

#大崎洋

#坪田信貴

#四元本屋さん


読んでみて少しでも「いいな」とか「会ってみたいな」と思ったらぜひ会いに来てください!!