読書メモ:デヴィッド・フォスター自伝

前回に続いて、セリーヌ・ディオンやホイットニー・ヒューストンをプロデュースした、デヴィッド・フォスターの自伝の読書メモです。
今回からメモのあとに、この章に出てくる楽曲のyoutubeも貼ることにしたので、音楽だけでも聞いてみてください。

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5章 スリップ・スライディング・アウェイ
ポール・マッカートニーとのエピソード
・デヴィッドは、「She loves you」で自分の人生を変えたポール・マッカートニーと仕事をする機会を得た。
しかし、全然うまくいかず、盛り上がらないデートの連続のようだった。
そして、ピンク・フロイドのギタリスト、デイヴ・ギルモアがスタジオに現れて事態はさらに悪化した。
「いったい、彼になんて指示を出せっていうんだ?」

・ポールとのレコーディング中に機材の故障で2時間ほど時間をもてあました時、デイヴはビートルズの解散について質問をした。
ジョンがスタジオに現れて「俺はバンドをやめるよ」と言ってスタジオを出て行った。それから、「そういう状況の時、他のバンドがするのと同じようなことをしたね。『で、誰を入れる?クラプトン?』」

バーブラ・ストライサンドとの仕事。そして5度目のグラミー
・バーブラ・ストライサンドとの仕事の時は、オーケストラをまったく使わず、シンセサイザーだけを使って、何層にも重なる厚みのあるバックグラウンドを作りあげた。これというものが出来上がるまで、七人のプログラマーを使って、一ヶ月ぶっ通しで作業した。
その曲は、どう控えめに言っても、見事な出来栄えだった。わたしはその歌で五度目のグラミーを受賞した。

休みについて
・家族との問題で、仕事を休みがちになった時期のことを、友人の作曲家バート・バカラックに話したとき、バートは、
「わたしなんか一度、二週間の休暇を取りにパーム・スプリングに行って、そのまま二年間も居ついてしまったよ。曲作りもせず、音楽もかけず、なんにもしないでね」と話した。

デヴィッド・フォスター・ファンデーションの設立
・そんな時、故郷ヴィクトリアに住む幼い女の子が肝臓移植の手術を待っているから、ちょっと顔を見てきてあげてくれない?と母から頼まれた。
病院に行き、病状が極めて深刻な4歳のレイチェルに会い、
「ひとつだけ、願いを叶えてあげるといったら、どんなことをしてほしい?」と尋ねたら、
「お姉ちゃんにすごくすごく会いたい。お姉ちゃんの誕生日がもうすぐだから、おめでとうと言って、ぎゅっと抱きしめてあげたいの」
その瞬間、わたしの中で何かが弾けた。
飛行機代を払って、その子をロサンジェルスに呼び寄せるだけで、レイチェルの一番の願いは叶えられるのだ。
わたしはもちろん、すぐさま飛行機の手配をして、姉妹の再会に立ち会おうと病院に戻っていった。再会の瞬間がわたしにもたらした感動は言葉ではとても言い尽くせない。

・帰り道、車を走らせながら、世の中には同じような苦境に立たされている家族が何百も何千もいるにちがいないと、わたしは考えていた。
医療費を工面することはできないかもしれないが、一般の人たちが思いもよらないような諸経費(旅費や食費や宿泊費)を援助することはできるかもしれない。
その年の暮れまでに、わたしはデヴィッド・フォスター・ファンデーションを立ち上げ、募金を集めた。

セリーヌ・ディオンとの出会い
・当時CBCの社長をしている友人から、フランス系カナダ人のシンガーですごい子がいるから見てほしいと連絡が来た。
ヴィデオを見て、「こんなバカな。こんなに上手く歌えるはずがない」
・スタジオのセリーヌの実力を目の当たりにして、ますます彼女に夢中になってしまった。業界で会う人、会う人にセリーヌのことを話し、次世代のスーパースターになるに違いないと太鼓判を押した。

<この章に出てくる音楽>
◆We Got Married/Paul McCartney
https://www.youtube.com/watch?v=xN8y_cpncD0

◆Hard Habit To Break/Chicago(「シカゴ17」より 1984年/グラミー受賞)
https://www.youtube.com/watch?v=b7MwgByxPs8

◆Will You Still Love Me?/Chicago(「シカゴ18」より 1986年)
https://www.youtube.com/watch?v=ebrfFK_5xXA

◆Can't Slow Down/Lionel Richie(1983年)
https://www.youtube.com/watch?v=mbWCqDR9nHQ

◆Barbra Streisand /Somewhere(1985年)
https://www.youtube.com/watch?v=cAu3a7CMA84

◆The Symphony Sessions/David Foster (1988)
https://www.youtube.com/watch?v=IyIrlJp8Eis

◆Unison/Celine Dion
https://www.youtube.com/watch?v=e0ylU7eRrqQ

僕も早くスターになって、四元ファンデーションを立ち上げたいなって思います。
ボヘミアンラプソディーでのフレディマーキュリーも、ライブエイドに出ることで、アフリカの子供達を救い、父親の「善き考え、善き言葉、善き行い」という教えを体現し、絆を取り戻すというシーンがありましたが、
すごく短絡的だし、ガキみたいな考えですが、
スターになったら大抵のことは出来ちゃうんだと思うんです。
いいことも、悪いことも。
だから、僕はスターになりたいというのもあります。
ディヴィッドフォスターのように。

読んでみて少しでも「いいな」とか「会ってみたいな」と思ったらぜひ会いに来てください!!