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わたしの背中を押した母の言葉

去年の春ごろ、実家の母に、行政書士試験の勉強をしていることを伝えました。母もよく知らない行政書士という職業の話ですが、資格を取れたらできることや、やってみたいこと、未来絵図を脈絡なく話していたら、こう言われました。

「いいじゃない!楽しみね。 50代・60代なんて、なんでもできるわよ。」

ドンっと背中を押されたようでした。

人生折り返しての、まったく新しいチャレンジ。
心の中では、そもそも試験に受かるだろうか、とか、知らない世界でやっていけるだろうか、とか、体力の問題とか、チャレンジしないための言い訳なんてたくさんありました。

そこへきて、80を目前にした母の言葉は、超絶説得力のあるものだったからです。

娘として近くで見ていた50代・60代の頃の母を思い返してみると……いつも忙しそうに、でも生き生き、はつらつとしていました。

仲間とチャリティーガレージセールをはじめてたこと。
定期的に開催し続け、手作りお菓子を大量に焼いて出してたこと。
自宅でお菓子教室をはじめて、生徒さんたちに慕われてたこと。
地域の高齢者グループの支援サークルで活動していたこと。
そのほかにも、アクティブな活動をたくさんしていました。

そもそも専業主婦として、5人の子を育て上げたこと。
家族にさまざまな問題が生じれば、それぞれに対応してたこと。

そんな姿をわたしは間近で見ていたと、不意に気づかされたのでした。
わたしが知らない母の顔も、きっと多くあったに違いありません。

たしかに、そんな母の娘なら、50代・60代もなんでもできそうだ、と思いました。母のように、生き生きと、人のためにもなる人生をまだまだ送っていけるのではないか、と勇気がわいたのを覚えています。

と同時に、50代からを輝かせるには、やっぱり今年受かるしかない!と心が決まったように思います。

今朝、母からのLINE「NHKで山田監督のインタビューやってます」と。わたしが映画会社に勤めていた名残で、教えてくれます。

御年91でバリバリの現役、この監督の言葉の力強さに、あらためて感服しました。経験から発せられる言葉の重みに。少年時代の強烈な原体験や、心の奥に深く刻まれている先人の言葉があるから、映画を作っているのだと。形を変えて受け継がれる言葉があることを、教えていただきました。
NHKプラスの一週間見逃し配信でぜひ

人生を重ねたからこその言葉の重み。単純に、かっこいいな、と思いました。創作者であっても、そうでなくても、発する言葉は経験に裏打ちされているから。

人生の大先輩たちから教えられることは、自分のためより他人のために生きるという、ステージの違いのように思いました。

そのステージまだ上がれてないな、ということは人生まだこれからだな、とも。もっと経験値を積んで、わたしにできること、探していかねばと。

母の言葉に背中を押され、いま【行政書士への道】に進んでいます。


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