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【起業】株式会社クリエイティブキャンプができるまで。②

前回は会社設立(登記資料提出)までを書きましたが、設立後にやることはまだあります。法務局への登記資料提出までは『freee会社設立』の手順に従えば良いだけだったのでラクなのですが、そのあとの各役所への事務手続きが意外と多いのでむしろこっちの方が大変。

『freee』のサイトで会社設立後にやることが載っていたので共有します。
※ちなみに弊社は『freee人事労務』『freee会計』『freeeサイン』とフルパッケージで使わせていただいています。

上記のサイトをみていただければわかりますが、会社設立後にやらなければいけないことの締切りが意外と速い。弊社の場合、法務局に登記資料の提出をしたその日(会社設立日)に社員との雇用関係が発生するため、法人番号が付番されるまでのタイムラグがあって各役所に提出が必要な登記簿が取得できなく、締切の速い年金事務所や労基署への対応は無理だったのでどうすればいいか問い合わせをしながら進めました。

・・ということで、弊社の進め方は少々イレギュラーかもしれませんが、やっていった(実際に対応してくれたのは僕ではない発起人ですが)手続きを記載しますのでご参考にどうぞ。
※それぞれの役所に提出する資料の内容や提出期限等の詳細は省きます。

①再度法務局に行く!

まずは各役所に持ち込む資料を取り寄せられるようにしなければいけないため、法人番号が付与されたら再度法務局に行くことになります。そこに持ち込む資料は「①登記事項証明書交付申請書」「②印鑑カード交付申請書」「③印鑑証明書交付申請書」の3つ。代表自ら行くのであればラクなのですが、弊社の場合は僕が行けなかったため「委任状」を記入&個人の実印を押印して仲間の発起人に行ってもらいました。

順番としては印鑑カードを作成してから登記事項証明書と印鑑証明を取得するのですが、申請書を提出してから収入印紙の金額が決まるもよう。弊社は登記事項証明書×4と印鑑証明×3を取得しました。
※必要な枚数はこのあとの手続きの有無にもよるので各社違います。


②労働基準監督署(従業員を雇用している場合必要)

労基署に提出する資料は『①労働保険保険関係成立届』『②労働保険概算保険料申告書』の2つ。どちらも締切が早く、①は従業員を雇った日の翌日から10日以内、②は50日以内に提出の必要があります。①についてはカーボン用紙(?)に記入する必要があるためオンラインで申請はできないため、直接往訪する必要があります。弊社は4月3日の会社設立と同時に雇用関係が発生しているのですが、提出に必要な登記簿謄本がまだ取得できないのでどうしたものかと相談したところ、ひとまず本社がどこにあるかわかる資料があれば良いとのことだったので代替の資料を持ち込むことになりました。

提出資料は役所ならではの独自の書き方みたいなものがあるので、書き直し覚悟くらいの気持ちで行った方がいいでしょう・・。労働保険の料率は業種によって異なりますが弊社のような『インターネット業』は3%と決まっているようです。
※料率の業種リストに特に記載はないので事前にわかりませんでした・・。

なお、労働保険の保険料の納付は先払いになります。社員数にもよりますが、そこそこな金額が必要となるので手元のキャッシュにご注意ください。
※『freee会計』では雇用保険の従業員負担額を入力する必要があるため、納付額のうちいくらなのかを聞いておいた方が良いです。


③年金事務所

年金事務所に提出する資料は『①健康保険・厚生年金保険新規適用届』『②健康保険・厚生年金保険新規適用届』『③健康保険被扶養者(異動)届』の3つ。freeeのサイトなどでも「会社設立5日以内」と締切がかなり早く記載されていますが、管轄の年金事務所によって多少の変動はありそうなので問い合わせた方が良いかもしれません。
※弊社の管轄の年金事務所では当月内であればOKとのことでした。

年金事務所での手続きが終了しなければ『健康保険証』がもらえません(手続き終了後1~2週間かかります)。直近で病気にかかっても保険がきかない状態になってしまうので、(当月以内と言われても)こちらは最優先に動く必要があります。


④ハローワーク(従業員を雇用している場合必要)

ハローワークに提出する資料は『①雇用保険適用事業所設置届』『②雇用保険被保険者資格届』の2つ。こちらも提出期限は設立1ヶ月以内という感じですが、締切の速い年金事務所や労基署と絡んでくる内容なので早いに越したことはない、という感じ。①を提出することで雇用保険の事業所番号が発行されます。


⑤税務署

税務署に提出する資料は『①法人設立届出書』『②青色申告の承認申請書』『③給与支払事務所等の開設届出書』『④源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書』の4つ。各書類ごとに期限が異なりますが、比較的余裕があるものばかりなので多少後回しにしても良いでしょう。


⑥都道府県税事務所

都道府県税事務所に提出する資料は『①法人設立届出書』のみ。こちらも提出期限は設立1ヶ月以内という感じなので優先順位はやや低めに対応。


⑦市町村役場(東京23区の場合は不要)

市町村役場に提出する資料は『①法人設立届出書』のみ。こちらも提出期限は設立2ヶ月以内という感じなので優先順位はやや低めに対応。
※従業員の住民税を会社が徴収して納付する場合は『特別徴収切替届出書』の提出も必要になります。


⑧銀行で法人口座開設

銀行口座開設は起業を決める際の懸念点のひとつでした。最近はマネーロンダリング対策などもあって簡単に新規で口座開設をさせてくれない銀行が多いと聞いていたからです。資本金も数万とかではないし、出資者にも信頼できる企業が参加していて知名度のあるクライアントもいるので大丈夫ではないか?と思っていたものの、初めてなので内心不安はありました。

ちなみに都市銀等の銀行口座開設は法人番号付与(2~3週間と言われていたが実際は3日程度だった)からさらに口座開設まで2~3週間かかる可能性がありそうで設立当月内に口座開設できるか怪しかったため、『freee会社設立』で『GMOあおぞらネット銀行』で先行して口座開設を依頼しました。

『GMOあおぞらネット銀行』の口座開設には提出資料が必要になります。弊社は法人番号が付番されて登記簿謄本が取得できるようになってからやっと取引先との契約締結に進んだため、資料提出を求められたときに提出できる資料はあまりなく・・(ホームページも制作中、各社との契約もまだ未締結、もちろん入出金記録もなし・・と)、直接電話で事情を説明して提出できるだけの資料をかき集めてなんとか口座開設まで進められました・・。ここをクリアできないとお金の出し入れができないため、大問題になるので当月内に無事開設できたときはホッとしました・・。

同時に都市銀行とオンラインでの口座開設も進めており、こちらも必要な提出資料を送り、オンライン面談を行って無事に口座開設することができそうです(この記事投稿時はまだ未開設)が、初回給与支払い日には開設は間に合わなかったため『GMOあおぞらネット銀行』で先に開設してて良かったな・・と。


以上が会社設立~設立後の手続き関連の動きとなります。
※実は1ヶ月ほど経ったいまでもまだ完全に終わっていませんが・・。

これ以外にも(必須ではないものもありますが)作成しておかなければいけない資料(就業規則、雇用契約書等々・・・)もたくさんあります。また、就業規則に則った特別休暇や手当などの設定を行ったり、設立前に使ったお金の経費精算をしたり・・とやらなければいけないことがいくつもあります。もちろん取引先との契約締結なども忘れてはいけません。

弊社は『freee会計』『freee人事労務』も使っているのですが、『freee会社設立』と人事労務や会計に関してはシステムが分離されており、それらがどのように連携してくるかも初めはわからなかったので何をどの順番で進めればいいのかちょっと迷いました。サイト内に丁寧な説明文があったり、ちゃんと順序だてて設定する流れにはなっているものの、これまでほとんど接してきていない情報があまりにも多いので、ひとつずつ理解しながら進めないといけません。

『freee会計』『freee人事労務』への設定はとにかく大変(ここが一番しんどかった・・)で、無知ゆえに誤った設定をしてしまっている可能性は常にあるわけです。freeeのチャットサポートはメチャクチャ優秀で、何度もウザいくらい問い合わせをしてしまいましたがいつも丁寧に対応していただいて感謝でございます・・。ただ、それでもちゃんと設定できているのか、いまだに不安だったりします・・。
※設定内容は各社違うと思うし、しっかり説明すると凄まじい文章量になりそうなので割愛します・・。

もろもろの手続きや設定、資料作成が終わってやっと平穏な毎日を送れると思いきや、やることは日時/月次/年度とありますし、一定の月だけやることもあります。企業体力のある会社であれば専門の事務担当を雇えるでしょうが、起業したてでキャッシュも少なく、少人数でやっている企業であればすべて自分たちでやるしかありません。
※多少のお金をかけて税理士さんなどにお任せするという手もあります。

大変ではありますが、自分の会社で起きていることを自分たちですべて把握してやるというのもひとつの醍醐味だと思うので、なんでも楽しみながらやっていけると良いですね。・・・といいつつも弊社もまだ完全に初期設定が終わっているわけではないので次月もまだ事務作業は続くと思います・・。

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