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【童貞】先生とスポーツジム

僕はほぼ毎日スポーツジムに通っている。
どことは言わないが日本中にあって光り輝いてるあのジムだ。

ランニングを30分した後に筋トレをして最後にサンドバックを殴って風呂に入って終わる。最高のルーティンだ。

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前橋にある1番大きく設備もいいジムなので多くの人が通っている。
お気に入りのロッカー(93)はよく誰かに使われているし、腹筋マシーンでトレーニングより休憩の方が長いおじさんはいつもいる。

あと何曜日の何時に行っても存在するスタッフさんがいて怖い。
まじで何者なんだ。働きすぎじゃないのか。
ロボットか幻覚の可能性もある。

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僕はトレーニング中は死に際のような顔をしているのでなるべく人に見られたくない。
しかし前橋で1番ともなれば知り合いもいる。

この前はおふくろの職場の元同僚にあってZUMBAの約束をしてしまう事件も起こった。
そしてつい先日、なんと高校の時の先生を見つけた。しかもめちゃくちゃ怖い先生だ。

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うわぁお。僕の顔は一瞬で高校生の顔に戻り怖気づいた。
何もしていないのに怒られるかと思った。

僕は今学習塾でバイトをしているのだが、中学生が来ると緊張してしまう。
確かに他者とのコミュニケーションが苦手な年頃ではあるのだが、それ以上の壁を感じる。
なぜ中学生、特に女子に緊張してしまうのかが分かった。

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自分が童貞だった頃に戻るからだ。
あの、おぼつかない、言葉が思うように出てこない、気恥ずかしく、目を合わせるのが恥ずかしいくらいのシャイな自分が、目の前の対象によって引きずり出されてしまうのだ!恐怖!
一瞬にして童貞に戻った僕は中学生とうまくコミュニケーションが取れない。
シュッとした大人に見られたいのに・・・。

話が逸れすぎた。童貞の話はまた後でゆっくりしよう。



そう、ジムでめちゃ怖い先生にあった話だったな。
僕は勇気を振り絞って挨拶したら、先生は思っていたよりずっと優しかった。
そりゃそうだ。ジムで出会った卒業生にいきなり説教する先生なんていない。


その先生に挨拶を少し話をした後、またそれぞれトレーニングに戻った。

しばらくして、ふと先生のいたマシンの方に目をやると、そこには腰を曲げてマシンの重りを下ろす先生の姿があった。



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僕はなんとも言われぬ感情になった。

「先生・・・・・・・!あんなに怖くて宇宙最強だと思っていた先生が重りを!!!減らすなんて!!!なんか!!!なんかさみしい!!!」

と(心の中で)叫んだ。
だって超怖い先生だったのだ。叫べばその声はアメリカまで届き、床を殴れば地球が割れるくらいの人だと思っていた。
そんな先生が重りを下ろす姿は、僕に先生も人間で僕と同じように歳をとるのだと感じさせてくれた。




河内先生になった今、こども達は僕をなんでも屋さんだと思っている節がある。
多分同じ人間だと思っていないし、ましてやこれが「仕事」であると認識している子もあまりいない。


「ああ、先生も人間なんだ。」と感じるのは、得てして離れた後である。




その数分後、僕はロッカーの鍵をなくしフロントに訪ねに行くという愚行をした。
いつもはそんなことしないのに。
恥ずかしい思いをしながら、「ああ、先生の前では僕は一生生徒なんだな・・・」と感じだ。


そりゃそうだ。
親がそうであるように、先生は一生先生なのだ。

どうも。 サッと読んでクスッと笑えるようなブログを目指して書いています。