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方程式と関数は一緒のもの!?〜数学に関する与太話〜
方程式。関数。
どちらも中学生になってから学ぶ範囲です。
そして、世の中学生、高校生たちを「数学嫌い」に陥らせる一番の原因でもあります。
まず数学が嫌いになる子は「文字式」の扱いから頭がこんがらがってしまい、考えることを終了してしまうのですが、そんな手痛い洗礼をどうにかくぐり抜けた人々に襲いかかる第二第三の刺客がこれら「方程式」や「関数」です。
どちらもわかってしまえば単純です。
方程式の方は「その式が成り立つような状況って一つしかないから、色々足したり引いたりして答えを見つけてみてね」
関数の方は「どっちかの数を増やすと、もう片方の数が増えたり減ったりするような状況で、それを線に表してみたらこうなったよ」
くらいのものです。
これは他分野の問題と組み合わされたりすると凶悪ですが、これら自体は手を動かすかどうか、面倒臭がらずに反復練習するかどうかというところにかかっています。
さて、ところで、みなさんここで「関数」も「方程式」も本質は同じものだよっていったら驚きますか?今日は関数と方程式が実は同じだって与太話をしたいと思います!
○「関数」と「方程式」の違い
「いやいやいやいや何言ってるんだ。関数と方程式が同じなわけないじゃないか。数学について奇を衒いすぎても駄目だぞ」と思われた方も多いでしょう。
なのでこれについて考えていきましょうか。
まず方程式についてですね。
じゃあ、次のような式を考えましょう。
X^2+3X-70=0 …①
① という方程式について、答えを求めましょう。
この答えはX=-10,7ですね。
これは簡単ですから皆さん解けると思います。
解けなかった人は(X-7)(X+10)=0と分解してみましょう。
じゃあ、①の右辺をYに変えてみましょうか。
X^2+3X-70=Y …②
① は方程式でしたが、②は二次関数ですね。
これはどう解きましょう?
引っかかりませんでしたか?
関数はそもそも一つの定まった答えがないから、解くもへったくれもありませんね。
ほらみろ!関数と方程式はぜんぜん違うものじゃないか!
という声が聞こえてきそうなので、もう少し関数について考えてみましょう。
こいつを方程式にするには、つまり、右辺が定まればよいわけです。
なぜなら、右辺が特定の数字になれば、その時点でXに入れることができる数字は絞られますから。
……ん?
もう少しこれについて考えましょう。
右辺が特定の数字になれば、その時点でそれは方程式になる……。
じゃあ右辺は一体何を表しているのでしょうか?
これは、X^2+3X-70=Yという式の表す曲線を書いたときに、その曲線の軌跡のことを表しているのです。
グラフを書いた経験は皆さんあると思いますが、そのグラフの線がそのまま「Yの候補」となるわけですね。
それでは、どうすればYを確定させることができるでしょうか?
グラフの線がYなのであれば、それをスライスして持ってきてしまえばいいわけです。
例えば、②の右辺に0を代入するという操作は、グラフ的には関数であるX^2+3X-70=Yと直線Y=0を交わらせて、その交点を求めるという操作にあたります。
別の例を出してみましょう。
直線Y=16という線を引いたとします。
するとこのとき、X^2+3X-70=Yと直線Y=18の交わる交点の座標は、2つのグラフの式を連立した方程式の答えという形で求めることができます。
なので、X^2+3X-70=Yと直線Y=18の交わる交点の座標は、
(X,Y)=(-11,18),(8,18)
というように求めることができるわけですね。
ここで気付いたでしょうか?
2つのグラフの交点を求めるという操作、まんま方程式を解くことと一緒ですよね。
たとえば冒頭で紹介した①の式、すなわち
X^2+3X-70=0
という式は、関数X^2+3X-70=Yと直線Y=0の交わる交点の座標と見ることができます。
怪しいと思うのであれば、②の式のグラフを書いてみてください。
(X,Y)=(-10,0),(7,0)
で交わるはずです。
また、Y=18のときにも上記したような座標で交わります。
更に言うと、②のグラフと交わらないような位置で直線を引いてみましょう。
すると、2つの式を連立させても絶対に解は出ません(解無しといいます)。
これは、実数の範囲に交点が存在しないためです。
○まとめ
このように、方程式というのは対応する関数の式に対して、ある一つの線を引いて交わらせただけなんですね。
ですから、関数と方程式を勉強するときに分けて考えるというのは大変損することで、どちらも同じことを別の面から見ているだけに過ぎないのです。
数学には意外とこういうことってよくあります!
あ、似てる!と思ったら、それについて研究してみてください。
意外な研究結果が見つかるかもしれませんよ?