認知行動療法との出会い。「認知の歪み」との対峙
先日、Xで気になるポストがあった。それは社会疫学者の津野教授による以下の発言である。
なぜこのポストにハッとしたかというと、「対人能力が未熟」「自他の境界が曖昧」「特有の幼さ」などの点で自覚があったことに加え、「自分はハラスメントをし得る人間だ」ということもうっすらと思っていたからである。幸い、セクハラやパワハラなどとは無縁だと思う。だけどかつての人間関係において、「自分には何か問題がある」と感じる場面が幾度とあった。それは組織の中で、自分が上に立つのは難しいのではないか、と感じる要因にもなっていた。詳しくは書かないが、直していくべき課題だと認識している。
どうしたら改善していけるのだろうと思いながらポストの続きを読むと、興味深いことが書いてあった。
認知再構成法。初めて聞く言葉だった。ぼくは恥を忍んで、津野先生に「自覚があり、改善していきたいと思っているのですが、書かれていた認知再構成法などについて、もしおすすめの本などがあれば教えていただけないでしょうか」と尋ねた。
すると先生は、「認知再構成法は認知行動療法の一部なので、ワークブックなどがたくさん出版されています。好みもあると思うので具体的にどれというのは言えないのですが、レビューなど見て選んで頂けると良いかと!」と教えてくださった。
そうして、認知行動療法に興味を持ち、手に取ったのがこの本だった。
『悩み・不安・怒りを小さくするレッスン 「認知行動療法」入門』(光文社新書)
実際に読んでみると、まさに自分が知りたい内容が書いてあった。わかりやすくおもしろい。HSPで悩む方にはとくにお勧めしたい。
先日のnoteに、「2月末にフィンランドの旅から帰ってきて、しばらくの間、ぼくはだいぶ気持ちが沈んでいた」と書いた。3月は本当に元気がなかった。
周囲には「燃え尽き症候群のようなものかな」と説明していたが、それは要因の半分だと思っている。もう半分は、人間関係だった。おまけに、何か問題があったわけではなく、何も問題がないのにも関わらず、人に対する自分のネガティブな思い込みなどによって、勝手に沈んでいったのである。
この「過度な思い込みから落ち込んでいくパターン」は、ぼくの人生でたびたび起こるものだった。本によれば、それは「認知の歪み」と説明されていた。いつも、事実以上にストレスになる受け止め方をしてしまっている。
出来事と感情は、直接結びつくものではない。ある出来事が起きたとき、それをどう捉えるかという「認知」が挟まれて、そして感情へとつながっていく。
ぼくには極端にネガティブに考えてしまう思考の癖、認知の歪みがあるようで、そのたびに精神的なダメージを受け、感情的になりやすく、ひどいときは人間関係(友人との関係や仕事の関係)まで壊れていく。
この問題を放置していると、いつまでも次のステップに行けないなと実感しているので、今は紙のノートなどで振り返りをしながら、「認知の歪み」を改善していこうと思っている。
すごく暗い話を書いてしまったけど、この課題が改善できれば、自信のなさとか自己肯定感の低さとか、そういうものも同時に改善されていくのではないかと信じている。必要以上のストレスが減れば、幸福度も上がるだろう。だからあくまで前向きに取り組みたい。
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