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フランスの旅(4)パリから鉄道でランスへ。伊東純也VSエムバペと、ティエリさんとの再会

今日は鉄道でシャンパーニュ地方のランスへと向かう。早朝の列車なので、朝6時に起きて荷造り。暗闇でガサガサと音を立ててしまったため、隣で寝ていたドイツ人を起こしてしまい、去り際に怒られてちょっとへこんだ。申し訳なかった。次から気をつけよう。

6時半から少しロビーで原稿を書き、7時から朝食。そして7時半に出発し、電車に乗る。まずGentilly駅からRERでパリ北駅へ行き、そこから高速鉄道(新幹線的なもの)に乗り換える。迷ったら嫌だなと思い、念のためパリ北駅には発車20分前に着いたけど、ここが想像以上に迷う駅だった。

巨大なパリ北駅で迷う

外国人にとっての新宿駅みたいなものだ。路線やホームがたくさんあり、英語表示は少ない。あまりに複雑で、どこへ行けばいいのかわからない。結局、2人の駅員さんと2人の一般人に訪ね、出発3分前にようやく目的の列車に乗ることができた。危ないところだった。席に着いて安堵するも、どっと疲れが出た。

ギリギリでホームに辿り着く
高速列車に乗車
ランス駅に到着

1時間でランスに到着した。駅からスーツケースを引っ張って30分ほど歩く。そこが前回書いた、ティエリさんの家。10年前に日比谷の中華で隣に座っていたフランス人観光客に泊めてもらえるなんて、奇跡的なことだ。

部屋に荷物を置き、早速ティエリさんと観光に出かけた。

ずっと見たかった、ランスの大聖堂。800年以上の歴史を持つ壮大な建築物で、世界遺産に登録されている。

ランスの大聖堂
高さ81メートル

ファサード(正面)の彫刻は見事だし、とにかく巨大で威容に圧倒される。高さが81メートルもあるため、かなり離れないと全体が写真に収まらない。こんなものが鎌倉時代から存在したのだから驚きだ。内部も荘厳で、最奥部にはシャガールの美しいステンドグラスが飾られている。

荘厳な内部
シャガールのステンドグラス

今日は「1918年休戦記念日」というフランスの祝日のため、街ではイベントが行われていた。大きなマーケットを見学して、また家に戻ってきた。

ティエリさんの家でしばらく原稿を書いていると、息子さんのマロ(Malo)が帰ってきた。日比谷で出会ったときには小さかった彼も、今はもう二十歳。身長はすっかりぼくより高くなっていた。今は学校に通うため、フランス北部のリールでひとり暮らしをしているそうだ。今回、2時間かけて車で帰ってきてくれた。

その後、娘さんのイリス(Iris)もやってきた。24歳になった彼女は今、ランスのホテルに勤務しているという。

ティエリさんの子どもたちとも再会

日本のお菓子をお土産にあげた。といっても、空港などに売っている高級なお土産品ではなく、スーパーで買える庶民的なお菓子だ。それが日本人にとってのリアルだと思うから。きのこの山、抹茶のチョコ、抹茶のポッキー、ハッピーターン、しっとりチョコなど。マロがどんどん袋を開けて味見してくれて嬉しかった。そしてきのこの山をおもしろがってくれた。その他のお菓子も口に合ったみたいで良かった。

日本のお菓子をプレゼント

お昼はバーガーキングをUberEatsで注文。みんなでハンバーガーを食べながらコミュニケーションを取った。

そして15時になり、ぼくはひとりでサッカー観戦へ出かけた。ティエリさんの家から40分歩き、スタッド・ランスの本拠地スタジアム「スタッド・オーギュスト・ドローヌ」に到着。スタッド・ランスは、日本代表の伊東純也と中村敬斗が所属するチームである。とりわけ伊東は、横須賀の隣町の中学の出身だから、ぼくにとってとても親近感が湧く選手。前を歩く少年が「ITO」と書かれたユニフォームを着ていた。チームの顔として、すっかり愛されているようで嬉しい。

ランスで愛される伊東純也

チケットは公式サイトで買ったが、相手が名門PSG(パリサンジェルマン)ということで、通常よりも高額だった。いちばん良いシートは200ユーロ。ぼくは100ユーロの席を購入した。それでも約1万6000円だから、Jリーグよりもだいぶ高い。

2階席の真ん中あたりで、いちばん試合を見やすい席だった。パリサンジェルマンのサポーターたちが熱狂的で、一部の集団は試合が終わるまでずっと上裸で騒ぎながら応援していた。気温10℃以下なのにすごいことだ。

熱狂的なPSGのサポーター
ウォーミングアップする伊東

ウォーミングアップに伊東が姿を現した。残念ながら中村敬斗は怪我のためベンチ外。しかしパリサンジェルマンには、ハーランドと並び現在世界最高の選手とされるエムバペがいる。フランスのレキップ紙は、「伊東とエムバペの7番対決」と表紙を飾った。もちろん二人ともスタメン。楽しみな試合だ。

キックオフ直前
伊東とエムバペ

試合開始後、わずか3分でエムバペが見事なボレーシュートで先制した。直後に伊東純也もゴールを決めるが、これは味方のオフサイドで認められず。あれが入っていればわからない試合だった。

敗戦も、大活躍した伊東

終わってみればエムバペの圧巻のハットトリックで3-0だったのだが、全体を通してピッチ上で最も精彩を放っていたのは贔屓目なしに伊東だった。ゴールに結びつかないのがかわいそうなくらい、孤軍奮闘していた。負けてしまったが、本当に素晴らしい試合だった。

終わって、オペラ劇場前で待ち合わせし、ティエリさんとマロと、「Louise」というお店でガレットを食べた。ボリュームもあったし、おいしかった。

リンゴの発泡酒、シードル
大きなガレット

ティエリさんとの再会と、サッカー観戦。今日も良い一日を過ごせた。

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