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深夜3時の不安

昨日まで、1ヶ月間にわたりキャリアのエッセイを書いていたから、「ようやく別のことが書ける〜」とスッキリした気持ちでいる。

2〜3週間くらい前に、大きな心境の変化があった。ある日の夜、深夜3時くらいに目が覚めて、大きな不安に襲われた。これまでも何度かそういう経験はあり、この先の仕事の不安だったり、お金の不安だったりすることが多かったのだけど、今回はちょっと違った。

「人とのつながり」に関する不安だった。

たとえば、夫婦であれば、(問題を抱えていない限り)毎日何かしらの会話を交わすだろう。会社員であれば、同僚と雑談したりする。

しかし独身でフリーランスのぼくは、この1〜2年、コンサルの仕事以外で人と話す機会がほとんどなかった。友達と遊んだり、ごはんに行ったりする機会も少ない。

これまでは、「ひとりでいることでたくさん本を読めているし、悪いことじゃない」と思っていた。でも、「さすがにひとりの時間が長過ぎるだろう」と感じてきた。健全ではない。

雑談のなかで人は、「最近流行っているもの」を知る。相手の性格や価値観を知る。ある出来事についてお互いの考えを共有することで、「自分にはなかった視点」を得たりする。交流そのものの楽しさもある。

本を読むのは、楽だ。自分がどう感じても、本そのものがぼくに対して働きかけてくることはないから。怒られることもないし、「この話はこういう風に捉えて大丈夫かな?」と心配する必要もない。感情的に悩まされることがない。

でも生身の人間には心がある。自分が何か言えば、反応する。ときには、意見の相違で気まずい雰囲気になることだってある。そもそも最初から相手の機嫌が悪いこともある。ちょっとした相手のひと言を重く受け取り、いつまでも気にしてしまう。不安になる。緊張する。どっと疲れる。そういう経験が積み重なって、ぼくは無意識に人を避けるようになってしまったのだと思う。そして避け続けた結果、人間関係が希薄になっていた。矛盾しているが、自分から避けていた割に、寂しさもある。

「40歳、50歳になったとき、ぼくの周りに人はいるのだろうか?」

深夜3時、そういう疑問が生じて、頭で考えるよりも遥かに早く、すべてが一瞬でわかってしまった。今の生活の延長線上に、「良き友人や知人たちと楽しく過ごしている未来の自分」が想像できなかった。このままではまずい。そんな人生、絶対に幸せではない。人とのつながりを見直さなくてはいけない。切迫感のある、強い衝動だった。

おそらく、キャリアを振り返っていたから、おのずと人間関係について考えるようになったのだと思う。様々なことがうまくいっていたときは、人との良いつながりがあった。ではなぜ当時は人とうまくつながれていて、今はそうでなくなってしまったのか。その原因を解明し、改善に向けて行動を起こさないことには、ぼくはいつまでも停滞するだろう。直感的にそう感じた。

その日の午後、ぼくはランニングしながら、「人と雑談する朝活を開こう」と思いつき、すぐツイートした。すると8名の方からご連絡があり、今月の予約が埋まった。

そして図書館に行って、人間関係の悩みに関する本をいろいろ借りて、読み漁った。まさに自分の悩みに関わることが書いてあり、これは心理学的なアプローチが必要だなと感じた。ぼくは人間関係でトラウマを抱えていると同時に、心理的に成熟していない部分がある。でも逆に、この課題を解決できれば、人間関係が良好になるだけでなく、きっと仕事の面でも良いことがあるだろう。より充実した人生を送れるだろう。すべてはつながっているはずだ。

今は、人と話すときに大切にしたいことを日々意識しつつ、朝活やその他の場で実践できるよう努めている。心を開くこと。自分に嘘をつかないこと。多少うまくいかないことがあっても、すぐに人間関係を諦めないこと。粘り強く、寛容な態度で人と向き合うこと。謙虚な姿勢でいること。などなど、この歳になって幼稚で恥ずかしいが、そういうことを大切にしたいと思っている。

この課題と向き合う日々は、辛さもあるがとても良い学びの時間になっている。意識と行動が変わったことで、起きる出来事にも変化が生まれ始めた。人から誘われる機会が増えたり、楽しい仕事のお誘いがあったり。フットワーク軽く、チャレンジ精神を持って流れに乗っていこう。人間的に成長するべく、どんどん新しいことに取り組んでいきたい。

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