「物語を捨ててからが人生」

「物語を捨ててからが人生」

Twitterで固定ツイートにしている言葉。
「自分はこういう存在で、役割で、こういう運命にあって、こうでなければならない」みたいな、自分自身に対するラベリングみたいなのを"物語"と呼んでいる。
そういった"物語"を捨て去ったとき、ようやくその人の人生が始まると思う。

周囲には割と"物語"に執着してしまっている人が多いように感じる。
そういった人は往々にして「○○だから」を言い訳にして行動することを避ける。
以前の自分もまさにそうだった。
"できない自分"がいて、それに対しての言い訳がほしかったんだと思う。

いまはできる限り「過去の自分がどうだった」とか「家庭環境がどうだった」とか「昔からこういう性格だから」とかを言い訳にしてチャレンジを避けることはしないように心がけている。けっこうラフな気持ちで新しいことをやれている気がする。
と言っても、自分から積極的に挑戦しているわけでもなく、ひとから勧められたことはなるべくやってみようかなぐらいの感じ。

いまタンスの中にかなりの数の柄シャツがある。
大学生の頃はいつもユニクロの無地のシャツ。彩度は低め。
大学卒業してしばらく無職だった時期、ふと踏み出してみて割と落ち着いた感じの柄シャツをモードオフで買った。
同じくらいの時期に高円寺のデアデビという服屋さんによく行くようになった。
忍者の修行の、成長する草の上を毎朝飛び越えるやつの感じで、少しずつ自分のハードルを越えつつ•上げつつ•また越えていくみたいにして色んな服にチャレンジしてみた。
時には「これはちょっとやりすぎだったな…」みたいな買い物もあったりしたけど、その都度自分の好みや、着たい服のイメージを頭の中で修正したりしてきた。

着る服を通して、自分自身に対して持っていた「俺こんなキャラじゃないよなあ」みたいなイメージを何度も壊してきた。たぶんいまの自分にマンネリに思ったらまた色々試すんだろうと思う。

たぶんデアデビでのその経験があってか、「どうなるかわからんけどとりあえずやってやろう」とか、「なんかおもしろいことがありそうな方にベットしてみよう」みたいなメンタルが鍛えられた気がする。

「わからんけどとりあえずやる」ようにしていると、本当に思いもよらない形で人生が転がっていく。

以前やっていたバンドで出演したライブハウスで、そこのマスターからバンドに誘われたときも「俺でよければやります!」、
その数ヶ月後にPAのバイトの誘いを受けたときも「興味あります!やってみたいです!」、
ブッキングの仕事の手伝いを頼まれたときも「自信はないけどやる前から断りたくないのでとりあえずやってみます!」
この3年くらいの間で驚くほど仲間が増えた。
「やります!」を言わなかったら出会えていなかったかもしれない人たちとたくさん出会えた。
自分が加入しているバンドでワンマンライブを行えるなんて考えたこともなかった。

とりあえずこの先も、「なんかおもしろそう」へのアンテナを立てつつ、「なんかわからんけどとりあえずやってみよう」を続けていくつもり。
あらかじめ決められた筋書きなんて何もない。
物語を捨てて始まった人生。まだまだ続くよー

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