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韓国のホワイト国除外が不適当な理由 〜人材、組織規模〜

日本政府が韓国をホワイト国から除外した理由は以下の3項目。
①輸出管理に関する人材、組織規模、体制が脆弱
②通常兵器に関する法規が無い
③信頼を醸成する為の対話の不足

ここでは、まず①について両政府の主張を並べてみる。簡単に言えば、
(韓国)複数の省庁に跨り、110人の人材が輸出管理に当たっている
(日本)産業通商資源部のウェブサイトによれば、韓国側の職員数は11人
と言う事である。

個人レベルでは確かめようがない話だが、2つの理由から韓国側に信憑性が有ると感じている。
(1)結果として戦略物資輸出統制体制の国際的な評価は韓国が17位、日本が36位である事
(2)韓国側は品目軸型の組織であり、日本は機能軸型の組織でカウントが困難

どこの会社の組織もそうだが、機能軸と品目軸で組織形態が異なるし、成り立ちが違うと人員をカウントするのが非常に困難である。同じ業種でも、合併した会社が組織を合わせるのに苦労する話はよく聞く。個人的には韓国側は結果を出しているのだから、11人という事はないと考えている。

しかし、国際的な評価は韓国が17位、日本が36位という話は韓国政府は事有る毎に主張している話だけれど、日本国内で聞いた事は殆ど無い。本当に恐ろしい情報遮断国家。

7/19 通商産業資源省のブリーフィング

日本政府は、韓国の輸出規制人材と組織の規模などを聞い管理実態が不十分であると主張しています。しかし、これは韓国の制度の運営と現状をよく知らず、生じた誤解で事実とは異なります。

日本の戦略物資統制権が経済産業省に帰属されるのとは異なり、韓国は制御品目の特性と機関の専門性を最大限に考慮して、より効率的に強力に運営しています。

品目別の特性に応じて、産業通商資源部、原子力安全委員会、防衛事業庁などに区分して機関別専門性をもとに強く運営しています。また、戦略物資管理院、原子力制御技術院など専門機関を通じて許可、判定、執行など専門的支援も受けています。

人材規模の面でも戦略物資許可・判定のために、110人余りの専門人材が3つの省庁と2つの関連機関に配置されており、対北朝鮮搬出入物品についても、14人の従業員が個別にあり、日本に比べて規模の面では決して少ないとすることができません。

7/19 経産省プレスリリース

また、執行体制についても、本日の記者説明において「110人あまりの担当人材を配置」と説明していますが、これは、武器そのものの輸出入に携わる人員や民間機関の職員を含めた人数であり、産業通商資源部のウェブサイトによれば、軍事転用可能な民生品の審査に携わる職員数は、貿易保険やダイヤモンドの輸出管理に携わる職員も含めて11名であると承知しています。

7/22 通商産業資源省のブリーフィング(7/19 経産省記者会見のファクトチェック)

韓国の輸出規制人材が、専門人材が110人至るは韓国側の主張に対して「その中の多くは民間人ではないか」という話がありました。戦略物資管理院を残して話のようです。

ところが、戦略物資管理院は、対外貿易法に設立根拠があり、韓国の公共機関運営法によってその他の公共機関に分類される厳然たる官民機関ではなく、公共機関であり、戦略物資管理院が行う戦略物資統制に関する機能は、戦略物資許可審査リクエストの際に専門審査をする、日本の経産省でするのと同じ専門審査機能をして、また、政府の公式インターネットサイトである「イエストレード」というホームページを委託・運営しています。だから戦略物資管理院職員のこれらの委託・運営や専門判定などに関連した行為は、公務員の行為として議題となっている、という点を申し上げます。

米国の公信力のある研究機関であるISIS(Institute of Science and International Security:国際安全保障科学研究所)は、戦略物資輸出統制体制が私たちが17位であり、日本が36位とすることにより、日本の主張が根拠がないことが確認された。詳細はこちら ⇒ 輸出管理に関する日本の国際評価は韓国よりかなり低い

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