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企業研究『Poshmark(アパレル・フリマ)』

決算書から企業の強みや市場の可能性を読み解き、自分なりの仮説をもって事業の動向をとらえられるようになるのを目指して、お気に入りの動画等から学んだ「決算書のポイント」を「おすすめのコンテンツ」と共にまとめたノートです。決算書の勘どころをつかめるようになりたいという方に役立つ内容です。今後の決算でも加筆する予定です。
※今回は米国のS-1(日本の上場目論見書/有価証券報告書)に基づく内容

1.企業の強み

Poshmarkの業界における特長
◆他社との差別化
 アパレルに特化した中古品売買のフリマ
◆事業の成長性
 売上は前年同期比+29%(物足りない)
 上場時で既に黒字化できている
 過去に獲得したユーザーからの取扱高が増加(GMVのトレンド)
◆ビジネスモデルの特徴
 Poshmarkが購入者から代金を預かり、商品受け取り後に出品者へ支払う(メルカリと同じモデル)

2.市場の可能性

Poshmarkの業界を取巻く環境と市場の可能性
◆コロナの影響
 外出制限でおしゃれをするインセンティブが減った
 アパレル特化(ブランド品中心)なので悪影響が大きい
◆今後の注目ポイント
 コロナが落ち着いた後の成長スピード
 メルカリUSが急成長でGMVがPoshmarkに追いついてきた

3.数字を読む着眼点

他の決算書でも使える数字のとらえ方
◆B/Sで現金同等物は$136M
 $136Mのうち、お客さんからの預かり金(Funds payable to customer)が$74Mあるので、残りの$62Mが現金(Net cash)
 購入者から預かっている代金を全て出品者に支払った後も現金が十分あるので倒産するリスクは低い
◆C/Fで営業損失は-$49M
 -$49Mのうち、お客さんからの預かり金(Funds payable to customer)の$22Mなどを考慮すると、最終的な営業活動によるキャッシュフロー(Net cash provided by operating activities)は-$6Mしかない
◆C/Fで現金及び現金同等物は$63M
 2019年度は始めに$74Mあって、$11Mを使って、$63Mが残ったというのがキャッシュの動き
◆GMV(取引総額)は前年同期比+40%
 競合他社の数値「eBay(ずっとマイナス成長の会社)は+33%、メルカリUS(同じ規模)は+165%」と比較すると、伸び盛りであるはずのPoshmarkで+40%は少ない(コロナの悪影響が大きい)
◆GMV(取引総額)が$375M、Revenue(売上)が$68M
 テイクレート(売上÷取引総額)は18%、競合他社の数値「eBay、メルカリ、ヤフオクは10%程度」と比較すると18%は高い

上場時に売り出される株式について
◆普通株のAとB(A種普通株・B種普通株)
Aは一般的に売り出す株式、議決権が1株につき1
Bは創業者がもつ株式、議決権が1株につき10
VCが上場後に売却すると創業者の議決権が増えて会社をコントロールできる

4.上場目論見書

米国のS-1(日本の上場目論見書/有価証券報告書)https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1825480/000119312520320132/d66583ds1.htm

5.おすすめコンテンツ

(1)決算解説

決算書のポイントを理解するならコレ、おすすめの動画「シバタナオキの決算実況」と文字起こし記事「決算が読めるようになるノート」です。

(2)指標

指標の意味を確認するために活用したサイト

6.関連する記事

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