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おすすめ本『進化思考』

「進化思考―生き残るコンセプトをつくる「変異と適応」」(太刀川英輔 著)を読んで、自分が「なるほど!わかる!」と思ったポイントについて整理してまとめたノートです。
「新しいモノをつくりたい、新しいアイデアを出したい、イノベーションを起こしたい、でも何を考えてどうすればよいか掴みどころがない」と感じている方にとって「そもそも創造の正体とは何か?」を丁寧に理解して「創造性と向き合う勇気」「地に足をつけて前に進める感覚」が得られるおすすめの一冊です。

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おすすめポイント

1.創造の本質

◆進化とは(自然物)
「遺伝による変異」と「状況による適応」の往復から自然発生する
◆創造とは(人工物)
「変異の思考」と「適応の思考」の繰り返しで生まれる
・変異の思考:How・どう変化できるか?
・適応の思考:Why・なぜそうあるべき?

2.創造のプロセス

◆創造性は「変異と適応の両立」で実現する
◆バカと秀才の異なる思考を往復して発揮される現象
・バカ=変異(常識からの変異度):人のやらないことをやる
・秀才=適応(状況への適用度):状況を把握して本質を理解する

3.変異的アイデアを生み出す

◆変異のパターン
・変量:増やす
・擬態:真似る
・欠失:減らす
・増殖:増やす
・転移:移す
・交換:替える
・分離:分ける
・逆転:転じる
・融合:合わせる
◆意図的にエラーへ挑戦
 エラーが偶然の発生確率を高める、その結果として創造性が高まる

4.適応を作る関係性

◆適応は目的で変異は手段:目的は手段より常に優先される
◆モノ自体より周囲の関係性が善し悪しを決める
◆変化の回避と関係性の無視は創造を阻害する
◆世の中の見えない本質を観察する:
 ルールが必要な本質的理由を探求する、自分だけの思い込みを外す

5.適応を観察する

◆時間と空間で適応関係を分析する
・解剖:内部の構造と理由を観る
・系統:過去からの文脈を知る
・生態:外部との関係を理解する
・予測:未来の課題を想像する
◆内部•外部•過去•未来に広がる繋がりに気づきがねむっている

6.解剖して読み解く(内部)

◆創造の背景にある見えない繋がりの正体はモノや人の関係
◆目的は何かと関わるためにあるので働きかける方向性があるはず
◆難しい問題は迷わず細かい問いのピースに分ける
◆内部に秘められた可能性に気づける人がいて初めてモノは輝きを放つ

7.系統を探求する(過去)

◆創造は進化と同じく、過去に強い影響を受けて出現する
◆前例を超えるには、敬意を持って前例を学び、疑問を投げかける
◆個人の意志が目的を生むのではなく、確かな目的が個人に意志をつくる
◆過去の歴史を理解して、新たな失敗に挑戦する

8.生態を理解する(外部)

◆人間は繋がりの中で生きている、生態系への洞察と配慮が必要
◆相手を深く理解し寄り添うと適応関係が生まれる
◆領域を越境して自分の世界をアクセスしやすくする
 人の幸福度は友達の数より種類の多さ
◆共感できる人と繋がっている実感が共生関係になる

9.未来を予測する(未来)

◆創造には可視化が有効
 ビジョンはロジックではなく映像
◆夢を語れる人だけがそこに至る具体的なステップを描き行動できる
◆経緯や景色を細かく想像しなければ物語で夢を語れない
◆具体的に想像して人と共有できれば集合知となり心理的安全性が高まる

10.創造のマインドセット

◆変異と適応は可能性と好奇心の追求
◆偶発的な変異を遊ぶように試す:
 好奇心による探求で選びとる、繰り返して創造性を高めていく
◆他の軸足を持って多中心的に考える:
 一つの視点に縛られず世界が広がる

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