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つばさがはえた日

県をまたいでの移動ができるようになった。
昨日の午前は福島市に住む仲間とZoomで会議をしていたのだが、

「これから福島行くから、夜にフジから詳しいことは聞いておくよ」
と私は途中でZoomを抜けだし、新幹線で福島県福島市へ向かう。
夕方のラジオ生放送ができるのは数ヶ月ぶりだった。

NHK福島「こでらんに5」6/22は、ありがたいことにRAG FAIR特集。
放送はらじるらじるにて聴き逃し配信中。
こちらからお聴きいただけます。
https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=P000006_01

ところで『フジ』というのは、福島の名DJである藤原カズヒロのことだ。
彼とは
ラジオの仕事をしていること
高校の同級生であること
など共通点も多いのだが、大きな違いがあった。

彼は残念ながら、マヌケなのである。

ラジオ終わりで、呑みながら会議の詳細を聞いておこうと店で藤原を待つ。
やはりというか、彼は店に来るなり

「スマホ忘れた」

とマヌケな一面を覗かせた。
一面を覗かせた?
いや、全面がマヌケに見えた。
優しい妹さんが届けてくれたからいいものの、反省の色は見られない。

呑みながら話した次の日に私が何も思い出せないあたり、
おそらく藤原は毎回仕事の話をすることも忘れているのだろう。
つくづく残念である。


帰る時間となり、私は新幹線に乗った。
すぐに眠りにつき、起きた時にはもう乗り換え駅。
急いで新幹線を降りる。

しばらくして、異変に気がついた。

おや?おやおやおや??
持っているはずのiPhoneが、、ない。。。
え?ない?
はい。ない!!!

スマホは今や財布と同等かそれ以上の貴重品である。そりゃ焦るのなんの。

不幸中の幸いは、サブのスマホを持っていたことだ。
最近話題になった小型の1円Android端末からAppleのサービスであるiCloudへアクセス。位置情報からiPhoneを探し始める。

すると小さな画面中の地図で線路上を進んでいることを確認。
間違いない。さっき降りた新幹線の中だ。
新幹線が東京駅へついたタイミングで、落とし物の問い合わせ先へ連絡。
しかし、

「今のところ届いてませんね。明日朝にまたお問い合わせください」

とのこと。
焦りを抱えたまま家へ帰る。

深夜、家のパソコンから位置情報を確認。

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どうやら新幹線車内に残ったまま、車庫のようなところにたどり着いたようだ。
初めて知ったが、iPhoneを探すときには紛失モードというモードがあり、
落としたスマホの画面上に連絡して欲しい番号を表示させられるらしい。

いざ、紛失モードオン!すると即座にメールが届く。

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なるほど。安全対策すごいのね。
ひとまず安心。
明日の朝連絡して、東京駅まで取りに行こう。

翌日、24日の朝7時台。
誰かに見つけてもらえたなら、東京駅に運ばれている可能性がある。
もう一度位置を確認してから問い合わせよう。

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東京駅にはない、か。
ん?動いてる?
車庫から南が東京駅だったと思うが、確実に動いている。
そう、北に。

あああああ!
iPhoneは誰にも見つからず、まだ車内にいる。
今日も朝から北へ向かうのね、新幹線つばさ号。
あれ?乗ったのはやまびこだったっけ?

その後。

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誰にも拾われることなく進んでいき、次は昨日乗った福島駅。
福島駅で確認できること。
仙台方面の東北新幹線やまびこ号か、山形方面の山形新幹線つばさ号か。
切り離しポイントの結果は?

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つばさ号だ!!!
そして終点、新庄、新庄。


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到着前に新庄駅に電話。
謝りながらことの次第を伝えると、

「わかりました。必ずお電話差し上げます!」

なんという優しくて強いお言葉。

それからしばらくして電話が鳴り、
「14号車にありました」
という連絡をいただいた。

おかげさまで無事手元に戻ってきそう。

山形方面に一礼。

感染症対策でお忙しい中、探し出してくださったJR新庄駅の職員さんにお詫びとお礼の手紙をお送りすることに。

本当にありがとうございました。
そして、申し訳ありませんでした。

謝るべき人がもう1人いそうな気がするが、
同級生よ。
そこはスルーしてくれたまえ。
共通点がひとつ増えたということで。

自分でなく、iPhoneにつばさが生えた日。






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