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「直接対決の重要性」「6ポインター」とはーサッカーは勝点1から始まるゲーム

さて、前回では「お小遣い1の仮説」と「宇宙人の順位表」という概念を説明した。ここでは、「直接対決の重要性」「6ポインター」とは何か、ということを「宇宙人の順位表」を用いて示したい。
これにより、分かったつもりでいた「直接対決の重要性」「6ポインター」というものがよりDeepに分かると思う。

さて、「宇宙人の順位表」とは何か。
宇宙人は、長年の観察により、サッカーというゲーム、そして、リーグ戦というシステムも分かっているとしよう。
しかし、順位表については、まだ解明していない。宇宙人の一人が、勝ったチームに2点、引き分けたチームに0点、負けたチームに−1点、勝点を付与するとうまく順位表が説明できることに気づいた。

これは、我々人間の勝点計算から全て1点引いたということである。つまり、勝点3は2になり、勝点1はゼロになる。そして、負けると、勝点-1となる。
これを「宇宙人の順位表」と名付けた。

以下が第21節における上位4チームの動向である。

勝点+2、引分0、負−1

この順位表から分かることはなんであろうか?
まずは、直接対決の重要性である。
G大阪を見てみよう。本節に勝っていれば(上の順位表、)G大阪は町田を勝点1抜けて首位に立てた。(G大阪は勝っていれば勝点+2の20、町田は勝点-1の19となる。)

しかし、負けたため、勝点5差にまで広げられた(下の順位表。)これが、直接対決が「シックス・ポインター」と呼ばれる所以である。

もう少し細かくこの例で説明すると、まずG大阪が勝った場合の順位表を作る(天国の順位表)、そして負けた場合の順位表(地獄の順位表)も作る。そして、それぞれの勝点の変動差を足すと6になるので(表の間の数字)、「シックス・ポインター」というのである。
そして、最も重要なことは、その試合のみによって当該2チームの順位が入れ替わるということである。

それでは、ここでG大阪が町田に追いつくシナリオを考えてみよう。

ここで、重要なことは「宇宙人の順位表」では、引分けの勝点は0であるので、引き分けは数えなくて良いということである。

さて、勝点の期待値を求めてみよう。ダイレクトに勝点÷試合数である。町田は1試合あたり1.05点、G大阪は1試合あたり0.86点である。

この期待値の差では、もちろんG大阪は追いつけるわけはない。
そこで、少し無理をしたシナリオを考えてみよう。

町田の勝点については、このままの期待値のペースで増えていくとしよう。
G大阪については、次の試合から再び怒涛の連勝をするとする。
すなわち、これからは1試合あたり勝点2ずつ積み上げていくとする。

このシナリオでは、G大阪は1節あたり勝点、2-1.05=0.95点、追い上げて行くことになる。
それでは、追いつくまで何試合かかるであろうか。勝点5差なので、5÷0.95=5.26、少なくとも6試合必要になる。

以上、示したとおり、たった1試合負けただけで、G大阪は「天国から地獄へ」である。
これが、「直接対決の重要性」、またそれが「シックス・ポインター」と呼ばれる試合の所以である。

(次の投稿では、引き続き、この表を使って、明らかに明白なことを指摘したい)

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