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書評

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金,土、日更新予定。主に新刊のスポーツ関連書籍を取り上げたいと思います。週2~3冊
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#プレミアリーグ

書評 『ミケル・アルテタ アーセナルの革新と挑戦』、チャールズ・ワッツ著、結城康平、山中琢磨訳、2024年、平凡社 前編

ミケル・アルテタのアーセナル監督就任から、2022年〜2023年シーズンまでの出来事と舞台裏を描いた本である。 読者を選ぶ本である。 いきなりであるが、アーセナルのファン(グーナー)や他チームのファンでプレミアリーグをフォローしている方以外は、読んでいても楽しい読書ではないだろう(値段も高い)。 この本の原著者は、アーセナルの番記者である。そのためアーセナルの内部で何が起こっていたのかということは、詳細に書かれている。ただ、10年以上、アーセナルをフォローしていないと、

書評『ミケル・アルテタ アーセナルの革新と挑戦』、チャールズ・ワッツ著、結城康平、山中琢磨訳、2024年、平凡社 後編1

原著の題名が、"Revolution:The Rise of Arteta's Asenal”であったことは、前編で紹介した。そして、この題名が本の内容にそぐわないというのが私の主張であった。 書評であるので、本の内容を紹介するべきなので、紹介したいと思うが、少し廻り道をして、アルテタ以前のアーセナルについてを補助線として現在を見た方がよりわかりやすいので、少し付き合っていただきたい。 ここからは、アルテタ監督から離れ、もしアーセナルに「革命」が起こっていたのだとしたら、