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翼をください

1歩目を踏める勇気はあるのに対して、
ただ、2•3歩目の踏み込みが軽々しい。
ジャンプしてると言われれば、
外からみれば一応跳んでいるように見える。
ただ、当人は空を飛んでいる。と、錯覚する。

鳥のような白い翼が欲しいし、
意気揚々と大空を飛び回りたい気持ちがある
一度不登校の思い出を引っ張ってきて、
飛行機型人間というやつを模索してみる。


〈不登校の話〉

高校1年生、濃いクマのせいで瞼が重い。
朝方、鴉や雀の鳴き声が脳内中に駆け回り、
それが日常と化していることが非常に怖い。
布団から抜け出す事に恐怖を覚えていてさ。
2階のリビングから聞こえる母の声が、
いつもの当たり前を、窮屈にさせる。
勉強机や本はバリケードする為の錘となり、
太陽におやすみを告げて、浅い眠りにつく。

自宅に閉じこもるというネガティブな印象
そう、オタクという言葉があるじゃないか
元々1950、60年代に創られた概念なんだって。
世の中にオタク系文化が広まったのは、
皮肉な事に、幼女誘拐殺人犯による印象で。
今ではアニメや漫画といったサブカルチャーが
日本の象徴とされている空虚な現代社会に表れ、
虚構の時代を過ぎ去ったポストモダンの社会は
果たして、どこに向かうのであろうか。
もう一回蘇って講義してほしいよ、見田さんよ。

いつの間にか沸点まで上昇していたカラダが、
現実から逃げれる事を知った事を機にして、
殻に閉じこもる選択を僕は選んでしまった。
ただ、そんな男は次に傲慢な行為に走り出す
周りから援助しないと生きれないはずなのに、
自立したいという暴論を親に投げつける
サブカルチャーに触発された自由な生き方を
夢見た不登校少年は地獄へと引き込まれている


主体に動くのが傲慢で、受け身なのが善良なら、
受け身に走り続けることは傲慢となる。
義務教育に縛られながら教育した9年間において
ただ言われたことをやることが「良い子」なら、
それはキャリーワゴンで体育座りしてるだけ。
逆に自分からやりたい事を探す「悪い子」なら、
それはジタバタして注目を集めたいだけ。

僕ら社会には「良い子」と「悪い子」がいて
どちらもその社会で自立した人へと向かう
自立という言葉の曖昧さを解釈するには、
まだまだ「飛行機型人間」の能力がない僕が
それを語り、答えることは愚問である。
その能力を得て、虫の目と鳥の目を使い分けた時
僕は初めて自立という言葉を理解したと言える

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