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私の考える歴史を学ぶ意義

歴史を学ぶ意義とは。

人類は刻々と時間を前に進めている。
その時計を巻き戻してみることで何ができるか。

今回は本能寺の変や大政奉還のようなマクロな歴史を考えるのではなく、モノコトヒトにクローズアップしたミクロな歴史を考えていきたい。

考えてみると、今私たちの身の回りにあるものはたいして歴史を持たない。
スマホの歴史は10年ほど。家電製品も60年ほど。洋服さえも100年ほど。
モノだけじゃない。
職業選択の自由も命の価値もここ150年ほどの歴史しか持たない。

歴史を考える際に重要なのは想像力だ。
さあ200年前の江戸時代に思いを馳せてみよう。

まず朝起きたら何するかな?てか、目覚ましないから適当に起きるんかな。水道ガス電気はないから井戸水と囲炉裏でご飯か。とりあえず仕事は農作業。家族みんなで汗水流して働くんやろなぁ。江戸時代は一日二食だったらしいからお腹空くだろうな。菓子パンとかコーヒーもないし。夜はどこからでも満天の星空見えるんだろうなぁ。日が暮れたところからが夜やし夜は時間持て余しそう。でかいことは置いといて日々を暮らすために生きてるんやろなぁ。

江戸時代の百姓の一家はこんな感じの一日を過ごしているはずだ。

今の私たちからはなかなか想像もできない生活だけど、確かにこんな時代があったんだ。

生まれた場所で一生を過ごし、生まれ持った身分を否応なしに受け入れ、命さえ軽んじられた時代が。

それを考えると今当たり前に生きているこの生活、世界がありがたく思えて来ませんか。

人の歴史を知ることだってそう。
その人の過去の話を聞いてその人に愛着を持てたり印象が変わったりすることがあるでしょう。

歴史を知る前と知った後では見える景色が全然違う。モノコトヒトに“奥行き“が生まれてくる。

これが歴史を学ぶ意義だと思うんです。

つまり、
歴史を学ぶと今を相対化できる。



当たり前だと思っていたことが積み重なった歴史の結果であるにすぎないと気づく。こうだと決めつけていたものが突然に姿を変えて心に飛び込んでくる。

歴史を学んでこういう経験ができると、そこからイノベーションが生まれると思う。なぜならイノベーションは、いつだって想像力と過去の積み重ねから起こるからだ。

それは産業的なイノベーションもそうだし、自分の中の人間関係のイノベーションや精神世界のイノベーションも起こりうる。

歴史は静かにそこにいる。こちらから会いに行って可愛がってあげましょう。

歴史を味方に出来る人は強い。

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