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大聖堂理論から考える組織行動論

組織において重要な要素,、組織としての方向性をどう合わせるか。他人を巻き込んだり複数人の考え方や行動選択が同じ方向、同じ目的に向かわせることがとても困難なことは社会人だけでなく誰でも経験したことがあるのではと思います。会社員として働いていて、企業という組織の中で生じるズレが自分や他人のモチベーションや生産性を下げることは多いのではないでしょうか。

自分の所属している組織において納得いかない上司の決断や納得いかない評価。組織はこんなんじゃだめだ。と思う人も少なくないかと思います。

今回の内容は 

"認識のずれが生み出す組織内での違和感やストレス" 

についてです。

よく論じられている話ではありますが私が大聖堂理論と言っている話をもとにどうやって伝えたいと思います。

Contents: もくじ

1. Instruction: 大聖堂理論
2. Issues: なぜ認識のずれが生まれるのか
3. Discussion: 解決するために何ができるのか 
4. Conclusion: 組織で自分ができること
5. Comment: あとがき

1. Instruction: 大聖堂理論

勝手に大聖堂理論と言っているだけで元ネタは
サグラダファミリア建築作業をしている人に質問をしたところ返答は人により異なり、またその解答からその人がどのような意識で働いているのかということがわかるといったものです。

質問: 「あなたの仕事はなんですか?」

「レンガを積む仕事さ!」
「(担当しているもの)建物の入り口を作っているのさ!」
「見てわからないかい?サグラダファミリアを造ってるのさ」



といった答えが返ってくる。
人によって同じ仕事をしていても目的意識や責任感に差が生まれるというもの。

それぞれを抽象的な表現で表すと
・作業(Task)にフォーカスする人
・作るもの(Mission)にフォーカスする人
・作るものの先にあるもの(Vision)を理解している人

3つ目のVisionを見れている人はTaskもMissionも理解していることが多いです。100%ではありませんが。

理解できていないパターンは大きなことを言うのに具体的なアクションや立ち位置、優先順位がつけられない人はなんちゃってVision野郎と定義してよいでしょう。笑

2. Issues: なぜ認識のずれが生まれるのか

まず認識すべきは自分と同じ考え方をする人はまず存在しません。

というのも同じ考え方というとふわっとするのでちゃんと言語化すると、

同じ問題や同じ事象、同じ環境下で同じ決断をしたとしても何かを判断したり、決断する際に人間が考える要素は100%と同じになることがないからです。

この決断するまでの道のりを理解はできなくても考えてみると想像することができます。

人によってなぜ変わってしまい、組織としての方向性とずれてしまう人がなぜ生まれるのか。ずれる人は何を考えて働くのか、何を大事にして働くのか、生きていくのかということを想像してみることが重要なステップだと考えています。

そもそも働く目的はなに?

働く目的や、働くうえでの優先順位や大事にしたいことは人によって違います。これも大きく3つに分けて考えるようにしています。

1. 日々生きる為 (生きる為の手段であり特に変化を求めていないなど)
2. お金を稼ぎたい (出世したい、給料あげたいなど)
3. 働き甲斐を追い求めている (責任のあることをやりたい、やりたいことをやりたいなど)

抽象的に言っているのとどれかだけの属性しかないなんてこともなく、ほとんどの人はそれぞれの持っている欲求のシェア率が異なります。

例) 1. 20%、2. 60%、 3. 20%や、1. 10%、2. 80%、3. 10%など

ここ深堀するとまとめられる気がしないのでイメージでとらえてください。

何が言いたいかというと

人によって大事にしていることも、働いた結果何を得たいのかも実際異なる。

ということです。当たり前のことではありますが前提条件としてそこを念頭に置かないと理解できないことに対してただただストレスを感じてしまいます。家族を養うことが第一優先項目かもしれないし、仕事は生きる為にしてるだけでアフター5や休日にやりたいことをやる為に生きているかもしれないし、とにかく出世して地位やお金を求めているかもしれない。ここを理解しないと何を言っても響きません。というよりここを理解したつもりでも響きません。(でした。笑)

優先したいことが自分と異なる人に対して

ちゃんと働かないとだめだ。私たちの目的は〇〇だ。と一方的に伝えても響かないし、大事にしているものを理解してくれない人の言葉に耳を傾ける人も少ないような気がします。

なんといってもこれは部下や上司などに関わらず、理解できなかったり納得できない行動や決断をするほとんどの人に適応できると思います。

厄介なのは、決定権を持っていたり組織内でマネージャーやディレクターなどの役職についている人がそのような考えを持っていると思われてしまった時で注意や提言をすることが難しいケースが多いことです。

そういった人たちが自分本位な決断や行動を繰り返すと組織内の結束はほぼ一瞬で崩れ組織が元々持っていた大きな目標やミッション、ビジョンなどではなく、自分のことだけを考える人を量産しかねません。

そもそも、そういった類の組織から生まれた副産物があちこちに散らばって努力しても無駄だ、組織で働くなんてこんなもんだ、起業したほうがいいとかなんとかいうことを助長しているので今となっては全員被害者なのかもしれません。まるで感染症のように広まり、意識していないと気づいたら自分もそんな風になっているパターンですね。

概ねこういった事象は何を自分が組織内で求められていて、何が成果なのかという雇用主側からの観点と、自分は何のためにこの組織に属しているのかということを自己認識できていないところから生じるのかと感じる。

3. Discussion: 解決するために何ができるのか 

まずは自分の考え方を棚卸してみよう

やっぱりまずは自己認識。自分がはっきりしないと他人のことを考えることができないし、お前はどうなんだ?と聞かれたら秒で議論は終了してマウント取られて終わってしまう。

自分は何のため働いているのかを明確にすることで自分のポジションは取りやすくなります。そしてその組織内で自分の欲求や目的を達成するためにどうふるまうべきなのかを考える。

組織に存在している文化や慣習がすべてを阻害する要因になっていることも少なくないですが、そこを否定する前にまず自分のポジションを明確にしたほうが考えやすい。何より、他人を変える、動かすことは何よりも難しいことで自分が明確に定義できていないと周囲の人を動かすことは困難になるからです。

自分の思う自分の組織で働く上でのポジションは?

1. 仕事よりもプライベート優先?
2. 給料アップや昇進?
3. やりがいを感じたい、達成感を得たい?(ただやりたいことをやるって意味ではない)

はっきりさせたところで最低限共通することがあります。

その組織に居続けようと思う限り存在意義を組織に示す必要がある

分かってる人からすると当たり前ですが意外に忘れている人やこのことを見ないようにしている人が多い気がします

どんなに環境や誰かが気に入らなかったところで自分自身の価値を証明できなければ何もできません。

「すいません!全然価値が証明できてないやつが組織内で永遠に権力もってますけど!」

という声が聞こえてきそうです。いや、聞こえました。めっちゃ聞こえました。何なら私も今声にだして言いました。笑

そうなんです。いるんです。そんな人たちが世の中にはたくさん。

でもどこかでゼロ点を定義する必要があるので現在より過去のことはすべて片隅に置いて考えてみましょう。

自分の組織内での現在位置を。自分の意見や声が通らないなら自分が組織内で確立できていないということになります。


4. Conclusion: 組織で自分ができること

今回提起している問題点、認識のずれが生み出す組織内での違和感やストレスに対して組織に属すると選んだ時点でできることは2択です。

1. 組織内で波風立てずに不本意だろうと黙々と仕事をする
2. ずれを無くす、もしくは少なくとも自分の周囲のずれを無くす努力をする

そもそも論ですが自分が経営者であったり圧倒的に組織を動かす意思決定ができる立場でないのであればいきなり大きくものごとを動かすことや変化させることは容易ではありません。

1は簡単ですね。周りにひたすら合わせる。文句言わない。

それが嫌、我慢ならん! と思うのであれば

・自分が思う組織の方向性を言語化する。
・周りと、もしくは特定の人(達)とどうしてずれているのかの仮説を立てて検討する
・その人(達) が働くうえで求めていること、欲求度の高いことを特定する
・2つの意見を一致させる必要はないのでどうすれば"同じ方向"に向くのかを考える。

これらを踏まえて私が思う最高の解決策は

相手の望みを応援してみる。そのために必要な事が何なのか仮説を立てて何かしらの方法でそれを当人に伝える。

です。

だいたいずれている人は金か地位を求めすぎる結果"ずれてる"と認識されているはずです。あいつ自分のことしか考えてないな。。。という風に見えてくると周りや組織のことなんて考えてないな。と判断されているのが大半かと思います。(そうじゃない人もいるとは思いますがそれは今回は割愛します。ごめんなさい。)

その人たちは望みが可能と思うととてつもないモチベーションで行動し始める生き物です。相手が上司であろうと同僚であろうと部下であろうと関係ありません。客観的に見てその人が欲しいものを手に入れるのに必要な結果が本人がとっている行動と異なっているのであれば、そう気づいているのであればきっとあなたにはどうしたほうが良いのか?というアイデアを持っている、もしくは形になっていないけど頭の中ではふわっと出てきているはずだからです。

すでにこういった不満について考える、もしくは向き合おうとしている人は自分は選ばれた人なんだと思い、

「なぜ私がしなければならないのか?」ではなく「自分だからできることなのかもしれない。」と思ってできることを探してみるのがまわりまわって自分の為になるのではないかと思います。

5. あとがき

我慢できない。待ってられない。努力したくない。なんで私が。そんな風に思うのであればおそらく起業するか何かして自営業で頑張った方が良いでしょう。

自分の思い通りにできて、自分のアイデアもすべて実現可能です。金銭的に投資できる金額を持っている、または調達できる。そんなものなくてもやっていける知識やサービスをすでに持っているのであれば何の問題もありません。ストレスをため続けて時間を無駄にするぐらいならとっとと新しいことにチャレンジすべきだと思います。

私は自分だけではできない事ができている今の環境が好きなので会社勤めを選んでいます。ただやりたいことややってみたいことは副業とまではいきませんが勤務外のところで自由にやっています。

表現は極端ですがストレスをためて生きるのって窮屈だと私は思います。完全なストレスフリー社会は"社会"という性質上永遠に来ることはありませんがやっぱり自分の人生を要らぬストレスで時間を無駄にしたくないなと考えています。(正確には考えるように努力しています。)

全部が全部ではないですが私自身もそのように動いたり考えたときに解決への糸口をつかめますし、概ねそういう変な人、自分勝手な人達は最終的に期間は人や立場により異なりますがほぼ排除、もしくは居づらくなって皆辞めていきます。

転職がうまくいって「あんな人なのにあんないい条件であの会社にいったらしい。」なんて事も耳にしますがそういう風に見られている時点で市場価値はたいしてありません。

よくわからない詐欺のような投資をしていて「あの人めっちゃもうかってるらしい。」という人達のほとんどは最終的に得もしなければなんなら起訴されていたりします。自分で自分を生きづらくしていくだけなんです。

やはりKeyとなるのは自分がいかに健康的なメンタルで過ごせるか、他人と比較してどうのこうのよりも前に自分の欲求やなりたい姿を具体的に想像できるとストレスフリーな生活に近づいていくような気がします。



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