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宇宙ホラー1【統合失調症 小説】

私が見たものそれは何だったのか。それは未来だったのかもしれない。

episode00(04)

喉がカラカラ。水、水が飲みたい。よしえはそう思っていた。暗い夜道、帰り道が分からない。立ちすくむよしえ。そこを動くな。そう声がする。でも喉がカラカラで死にそうだ。明かりの見える家々には死体がぶら下がっていた。怖かった。でもそれよりもみ、みず、水が飲みたい。そう思っていた。明かりのする方へ歩いてみよう。そう思い立ちそちらの方に向かって歩きだす。するとバチバチ!静電気より強い光がバチバチ光った。そしてプログラミング言語みたいなものが消えていった。何これ!怖っ!私何かやらかした?やっぱり動いちゃいけなかったんだ。大事なものを消してしまったそんな気がした。しかし、時すでに遅し‥どんどん文字が消えていく。どうすることもできないよしえ。
早く家に帰りたかった。でも帰れない。彼女は迷子になっていた。



 道を歩いて行く。すると、窓が見えた。明るい窓。そこに死体は見当たらない。よしえは少しホッとした。そこに見覚えのある人影があった。あっ!はなえさんだ!なんでこんなところに?はなえさんは風呂あがりのようだった。私は彼女に助けを求めた。すみません!モゴモゴモゴ なんて言ったらいいのか分からずモゴモゴしてしまう。そんなことをしていたら警察を呼ばれてしまった。でも何かがおかしい。なんとはなえさんの顔が一の字になっている!なんで!?

それに何故か携帯をクルクル回している。しかもなかなか繋がらない。たらい回しにされている様子だった。

これ飲みますか?へ?あっ、はい!み、水だ!ありがとうございます。怖かったけどやっぱり優しかった。これがほしかったんだ!ごくごく飲んだでも喉の乾きは収まらない。
トントンと音がして現れた男はいつぞやの教官!
私は異世界に来てしまったのだろうか?



プロローグ
私は悩んでいた。人間関係に。私は精神的に弱い。私は警察に入ったが訓練がキツくて辞めてしまった。私は怒鳴られると過剰に萎縮してしまう性格だった。

そんな精神の弱い私のカウンセリングをしてくれたのがはなえさんだった。週に1度カウンセリングに通う私。

話を聞いてくれる優しいはなえさん。

あの時も助けてくれると思った。

水を手渡してくれたはなえさん。

そうそういえば、くみさんもいたな
でも二人とも顔が一の字になってつぶれてた。

それにしてもあの教官はキラキラだった。
私が死にたいと伝えると、困った様子で私にこう言った。死のうと思ってる人間がこんな風に人に迷惑かけないでしょ。私はとても情けない気持ちになった。


koujinkobayashi作

吊り下げられた死体、一の字の顔、死にたいと言った私に冷たい言葉をかけた教官。そこは死が当たり前とでも言うような世界だった。

教官は死なんか怖くないそんな様子だった。

私は死にたかった、死ななきゃいけないと思っていた。それでこんな世界に迷い混んでしまったのかもしれない。

でも死ねなかった。だってまだまだやり残したことがいっぱいあった。家に帰りたいそう思った。お父さんとお母さんに会いたい。そんなことを思っていた。それとそう!妹のなっちゃんの無事を確かめなきゃ、どうしようどうしよう、こんなことをしてる暇はないのに。


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