東京改造計画(堀江貴文さん著)の感想~7/5の都知事選に向けて~

東京改造計画

久々のノート更新です。

今日紹介するのはこちらの本

東京改造計画

東京改造計画(堀江貴文さん著)です。

7/5(日)に東京都知事選が行われますが、候補者22名のうち3名が、この本に書かれている計画と同じ公約を掲げています。

そんなこんなて注目を集めるこの本の感想を書いていきます。

概要と意見


東京が取り組むべき問題が37個書いてあります。今回はそんな中から私が注目した箇所をピックアップして書きたいと思います。
そして、その箇所に合わせて、私の意見も合わせて書いていきます。

序章
若洲ゴルフプリンスの会員権を1億円で売り出す
これは37個の計画には入っていませんが、非常に正論だと思います。

若洲ゴルフプリンスというのは、江東区若洲にある都が持つゴルフ場です。
堀江さんはこのゴルフ場を24時間営業、かつ会員権の発行をすべきだと言っています。

ここで言いたいのは、「金持ちに多くのお金を使わせる仕組みを作ろう」ということです。
そうすることで、都はそのお金で庶民を助ける施策を実施できます。
日本の税制度(累進課税とか)では、収入がある一定の水準を超えるも税金負担/収入の率は下がっていきます。
つまり、大金持ちの税金負担額は割合的に少ないということです。そんな彼らからいきなり累進課税で税金を取るのではなく、彼らがお金を払うようなエンタメ施設を作ることで、都の財源確保に結びつけています。
これは、大賛成です。

序章
小池都知事の4年間は何だった?
彼女の4年前の公約だった7つの0は残念ながら全然達成されていません。
「民間企業の経営者だっからクビだ」という堀江さんのコメントは最もです。株式会社であれば株主に袋叩きでしょう。

しかし、本来株主のような働きをすべき我々民間人がその役割を選挙において果たしておりません。
これは2つの問題があると考えます。

・都の決算報告書が我々に届かない
都が作ってないのか我々が興味ないのか知りませんが(これも問題です、すいません)、公約の達成率や、そもそも都の決算書が世に出回ることがありません。
つまり庶民は選挙に置いて、メディアで報道された側面のみで現知事を評価します。

これではメディアの扇動的な報道に流された評価をしてしまいます。

・我々に全く興味がない
都を会社と捉えた時、税金=株式みたいな仕組みに理解できます。
しかし、その使い道に全く庶民は興味を持っていません。世の株主と比較して。

1人あたりの発言影響力や配当金のようにメリットが見え辛い等、要因として多くありそうですが、株主と比較した時の我々の都のお金の使い方、公約達成度への無関心さは浮き彫りになります。

序章について話すぎてしまいました。笑
ここから本章です。

1.本当の渋滞0
主要幹線道路にダイナミックプライシングを用いて、道路混雑度合いで価格調整を行う策を提言しています。

僕は賛成です。ただ彼も本著で挙げていますが、反論は来ると思います。
しかし、コロナで不要不急の外出を抑えたり、働き方が変化してみると、ピーク時に皆一緒に移動する必要はあったでしょうか?

私はないと思います。
本著にも述べてあるように、ピーク時はプラス400〜500円くらい通行量を取るくらいです。これで渋滞の無駄な時間が節約できるなら結果プラスでしょう。

ただ実際のところ、渋滞問題は「子供が死んだ」等センセーショナルな話題になり辛いが故に、取り組んでも票になりにくいため、政治家は誰もやらないです。

満員電車においても彼はダイナミックプライシングを用いるべきと言っており賛成です。要はいくら都がオフピーク移動と声高に言ってもダメで、価格や他のインセンティブを加えて庶民が行動様式を自ら変えるような仕組み作りが重要だと私は考えます。

6.現金使用禁止令
「デジタルに対応できない人を見捨てるのか」と批判される本著

個人的に政治というのは、時代の変化に着いていけない人をその変化から遠ざけてガードしてあげるものではなく、着いていけるような補助を考えるべき機関だと思う。

コロナにより「現金は不潔だ」という世論が高まってる今キャッシュレス化は一気に進めるべきです。
災害時、電気が通らない時の対策は考えるべきですが残念ながら私は分からないです。

12.足立区は「日本のブルックリン」に生まれ変わる
私はブルックリンに行ったことがありますが、治安が多少悪い地域もありますが確かに前衛的なアートが育成されてる街です。
アーティストはお金のせいで夢を諦める人が多いですが、アートの社会における存在価値は今後高まるはずなので、金銭面での支援を都がするのは一理あると思います。
(長戸さんの代官山開発の話)

16.オンライン授業推進
知識って教室で教わるより、自分でやった量の方が定着率に関係する
学校であまり成績が良くない子は、自分でやらないな
これは私が塾講師のバイトをしていてとても感じたことです。
ぶっちゃけ知識を増やす作業は、偏差値50以上の子は自分でゴリゴリやった方が早くて、そうじゃない人にはアシスタントがつけばいいなと思ってました。

本著の別目次の記載でしたが、ニュートンはペストで大学が長期休暇だった間に疎開をし、そこで万有引力を発見したらしいです。
これは学校以外の環境に身を投じたから起きたことであり、このように違う環境に身を投じるメリットを生むためには学校に監獄されてる時間を短縮する必要があります。そしてそれにはオンライン授業推進が重要だと考えます。

26.経済活動を再開せよ
堀江さんはTwitterでコロナ自粛は止めるべき論を発信して、批判も多く受けています。
彼が3/22に名古屋で実施したホリエモン祭も同様です。
しかし、このイベント実はめちゃめちゃコロナ対策してるんですよね。
入場者にアルコール消毒とマスク支給。換気もしまくってイベント中にも手の消毒タイムを設けます。
客席は1m空け、食事はパックで密閉したもの
来場者は当日体温計測をしてもらい、名簿も作成しています。

というように3/22時点でここまでちゃんと対策している飲食店等はあったでしょうか?
多分ないと思います。

堀江さんはコロナを気にするなと言ってるわけではなくて、正しい知識を基に正しい対策をしようと言ってるだけなんです。それを本人から忠実に実行してるだけです。
論点はズレてますが、そんなことがよく分かる内容だなあと思いました。

27.今こそネット選挙を導入せよ
これは問答無用で導入すべき。アナログ人間を無視するな!って反対意見があるのかもしれないが、携帯を持ってる人がほぼだし、やり方ちゃんと説明すればほぼみんなできる。
権力者は従来のやり方での勝ち方を知ってるがために固執し、結果イノベーションは起きないのです。

3密がダメなら当たり前の策だと考えます。

32.東京都のオール民営化
長野県下伊那郡は「奇跡の村」として注目を集めていると初めて知りました。この村ねわは、道路の補修工事やセンターライン引きを民間人が手がけることで、予算を2割まで抑えています。村民30人で作業することで仕事は早く終わり、コミュニティまで強化されやす。
「公務員は安定してる仕事だ」という通説がありますが、逆に考えれば改革を起こそうみたいな上昇志向は湧きづらいです。

34.遊び場を増やす
堀江さんは東京を世界一の「暇つぶし都市」にしたいと述べています。
ここで紹介されてた例で、ツタヤ図書館というものがかります。市立図書館の運営権をツタヤが持っていて、ガンガン客を呼んでいます。民営化しながら面白くしていくのは一種の策ですね。

35.限りなく生活コストを下げる
2018年の全国の空き家数は849万戸で、2033年には2150万戸に達する見込みだそうです。
エンタメ施設は今後追い風になっていきそうです。

東京改造計画の感想

確かにご本人が述べたように暴論と呼ばれるものもあるかもしれないです。(今回取り上げてないものとか特に笑)

しかし、堀江さんは決して利己的だったり弱者を無視した考えというわけではありません。経済的、合理的な考えに則って時に非情と言われながらも最適な策を出すべきという考えです。

堀江さんは変化を厭わない人で、常に常識をアップデートしています。そんな彼にとって世の中はもっと常識を疑うべきだと考えているのでしょう。恐れ多いですが大賛成です。

現代SNS、Twitterとか?のユーザーはなんか時代に遅れてるというか時代についていけてないのかもしれません。
Twitterの中でバズリにいくという過去に基づいたマーケティング的思考回路が、自ずと自らの常識となり、Twitter内の同じ村の人とその常識を持ち合わせて世間を批判していく。
SNSという世界に広がるネットワークがいつの間にかコミュニティと思考を縛る装置になっている自覚が必要なのかもしれませんね。

後半は超自論のつまらない、意味のない話になりましたが以上です。
要は東京改造計画を読むと、もっとゼロベースで世の中を見なくては!と思考が加速していく本で、つまるところおすすめの本当ってことです!!