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ハレルヤ-⑩


さあ、カラーグレーディングです。

前回記事で、ジャケ写の際に採用したLUT(ティール&オレンジ)のイメージを引き継いで、映像のカラーグレーディングをしたいと書きました。

なので、ティール&オレンジのカラーグレーディング方法をいろいろ調べてみました。
いろんな方のわかりやすい動画や文章を見させてもらったんですが…今回のイメージとはなんかどれも違ったんです。
自分が思い描く色と。

何度も調べて、何度もやり直したところ…

「やっぱり自分でカラーコレクションとカラーグレーディングをクリップ毎に細かくやっていくべきなんじゃないか」
との結論に至りました。
ま、他人様のやり方を真似て楽に済ませようなんて、世の中そんなにあまくない。
万が一やり方があったとしても、それがいいってなるかどうかは別問題。
ってことがよ〜くわかりました。

自分の色は、自分でつくる。

なので、クリップ毎に基本に沿ってやりました。
一つずつ、ひとつずつ。
よって今回は、基本のおさらいです。
カラー調整については、以前にも書きました。

今回は、“優しく自分を諭すバージョン”です笑。


カラーコレクション=色の基礎を整える

❶コントラスト調整
「カラーホイール」の上の「コントラスト」や「ピボット」の数値、もしくは「カーブ」でスコープの上下を広げてS字にしながら、コントラストを整える。
どのくらい?とかは正直“自分が思い描く程度に”。
いやほんと、それでいいんです(プロじゃないんだから)と、自分を諭す(以下同)。

❷彩度
「カラーホイール」の「彩度」の数値をイジイジして“自分が思い描く色の濃さ”に。
“やべ、濃くし過ぎた”と思ったら、そのときに彩度を下げたらいいんです。


カラーグレーディング=好みの色や雰囲気を加える

❸色相
「カラーホイール」の「リフト」「ガンマ」「ゲイン」のホイールで色味を調整。それぞれの明るさは下のダイヤルで。
最初は“やり過ぎた”くらいにやっといて、映像流して確認しながら下げていく、っていうくらいがいい感じです(ボクには)。
ここで、ジャケ写のイメージに近づけるよう、光のあたってるところをオレンジに、影の部分(暗い部分)をティールになるように持っていきました。

❹特定の色相を変化
部分的に気に入らない色味・彩度・明るさがあったら、「カーブ」の「色相vs彩度vs輝度」をイジイジしてつつきます。
例えば今回の場合、1番が終わった後、ドラムやベースやギターの音が一斉に入り出すところのクリップの朱色の橋の欄干の赤がイマイチ気になったので、欄干の赤をイジイジしました。
このときのポイントは“やり過ぎない”こと。やり過ぎると一番訳わからんくなるところです(ボクには)。

❺LUT
例えば、Film Looksをノードにドラックして「ノードキー」の「キー出力」を0.3あたりに調整、且つ「カラーホイール」の「コントラスト」を下げるといい感じになったりします。
ただ、今回はLUTはひとつも使いませんでした。
撮影した素材がある程度基本調整で思い描く色になるなら、無理に使いことはない。
今回一番勉強したことはコレかな。

❻ミスト
「ブラー」の「ミスト」から「範囲スライダー」を「0」にして「ミックス」を「30」あたりにすれば、いい感じのフワッと感が出ます。
今回の歌&映像では、“朝霧”がひとつポイント(歌詞にも入ってる)だったので、朝霧感(語彙力)を出すのに少しだけ使いました(「ミックス」40くらい)。


今回のイメージは、前回も書いたように“日暮から暗い夜を超えて朝(ハレ)を迎える”。

その自分の“記憶色”になるように、上記を繰り返しながら毎日ちょっとずつつくりました。

ひとつずつ、少しずつ、記憶色を辿る

もっといい方法は、いっぱいあると思います。
もっと効率いい方法を、すべきだとも思います(素人満開でめっちゃ時間かかってるし)。
だけど、クリップひとつずつと向き合って、あーでもないこーでもないという時間も、結構楽しいもんでした。
自分で撮った素材ならなおのこと、撮ったときの空気感や、音楽で消してしまっている撮影時の音(MVなので仕方ないですが。いい音は音楽に乗せて残してもいいですよね)なんかを、色味で復元するような感覚で行うカラーグレーディングも、なかなかいいもんですよ。

次回、MV公開です。




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