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家計簿がおもしろくなる③ 〜家計簿をコントローラーで「遊べる」ゲームにしよう

おはようございます。からすです。

大切だとは思いつつ、それでもつけるのがめんどくさい!
そんなお金の記録、家計簿を一変「おもちゃ」にする。
そんな仕組みを考案中です。

前回までは、家計簿に目標を作ろうという話をしました。

ただただ、お金の記録をつけようとしても、習慣化が難しい。
刺激が少ないから、すぐに三日坊主になってしまいます。

それを防ぐためには、ゲームのような仕組みを取り入れて、
「思わずレシートの金額をエクセルに打ち込みたくなる」誘いが必要。そんなお話をしました。

貯める事自体が楽しくなるように、ポイント制を導入する

家計力ポイントゲーム①

投資や貯金ができると、ポイントがもらえるだけじゃなく、外食にいくボーナスもついてくる(ご褒美ボーナス)

家計力ポイントゲーム②

今日お伝えするのは、③家計簿の範囲を狭めること。
自分でどうにかできる部分だけ家計簿をつける」、です。

言い換えると、「影響の輪」の中に自分の意識を向ける。そして、お金の出し入れに対して、自分のコントローラーを握ることです。

この「影響の輪」、今回の話題にとても大切な言葉なので解説させてください。

影響の輪

影響の輪とは、『7つの習慣』の著者である、スティーヴン・R・コーヴィー氏が著書の中で紹介した言葉です。

私たちは、自分でどうにかできる(と思っている)ことと、そうでないものに囲まれて生きています。

自分でどうにかできるもの

自分でなにかできるところは限られた部分だけ

例えば、朝ごはんに何を食べるか選ぶ。
洋服店で何を買うか選ぶ。
テレビで見たい番組があるからチャンネルを変える。 
そういった日々の生活で自律自制していることが当てはまります。

また、「上司に怒られ時にどんな表情を取るか」や、
「子供が後片付けをしない時、どんな言葉を投げかけるか」といった自分自身の態度もそうです。自分の意思でどうにかできる範疇だからです。

対して、どうしようもできないこともあります

コーヴィーはこれを「関心の輪」と呼んでいます。

あなたが何を思っていても、雨は止まない

今月福島を震源として起こった大地震。
ロシアによるウクライナの侵攻。
芸能人の浮気のニュース。

そして、「上司は今日どんな機嫌か
「子供が後片付けもせずに、何に没頭しているか」といった他人の気持ちも含まれます。さっきの例とは少し違います。前者は相手に対する自分の態度でしたが、後者は相手の心情そのもの。対象が自分か、相手かという違いがあります。
そして、「自分でどうにかできるかどうか」その点が大きく異なりますね。

要は、直に自分が関係できない、手を下すのが難しい。
それが「関心の輪」含まれる出来事です。

では、なぜ私たちの意識の先を、関心の輪よりも、影響の輪により向けるのがオススメなのでしょうか。ウクライナの件も、地震も、家族や同僚のご機嫌だって無視できなさそうなものです。家計簿にも同じことが言えるのでしょうか?

これには理由があります

関心の輪に意識を向けすぎると、自分の生活のコントロールを失ってしまう。少なくとも、そう思い込んでしまう危険があるためです。

何したって無駄さ・・・

「世の中はすでに大きな流れができている」
「自分が何をいっても、何をしても状況は変わらない」
「うなずいても、反論しても、目の前の上司は機嫌が悪いまま。この後グチグチと説教してくるんだろう、、、何を言っても無駄」

そういった価値観と動機づけが生まれてしまうのです。
これは自信の喪失につながります。

そしてなにより、面白くありません。
今回の家計簿の目的ともミスマッチする考え方です。


しかし、関心の輪から影響の輪に意識を向けると、この思考の癖が少しずつ変わってきます。

「どうしようもない」出来事から、「どうにかできる」出来事に自分の目線を変えてみる。そうすると、生活が、自分のものになっていく感覚を味わうことができます。
例えるならば、「ゲームのコントローラーを握った」感触です。

生活のコントローラー

このコントローラーで家事が全部できればいいのに

ゲームの中のキャラクターが、コントローラーでボタンを押すごとに動く。マリオがジャンプし、敵を踏んづける。Bダッシュでゴールに近づく。
リンクが馬に飛び乗り、山を登る
カービーが敵を吸い込む・・・

コントローラーとゲーム結果の相互作用、うまくやればクリアーできて、下手にやればゲームオーバーになるという関係。
これが、ゲームの面白さの最重要ポイントです。

仮に、ボタンを押し間違えても、何もしなくてもクリアできてしまう(もしくはクリア不可能)遊びだったら、、、それほど熱中できないかもしれませんね。
自分の行動が中心になる価値観、いわばゲームプレイヤーのような気持ち、をもつほど、世の中には可能性が増える。より正確には、可能性に気付けるようになる。
これは、ゲームにとって大切な要素ですが、生活にとっても同じことが言えます。
自分でどうにかできる感覚は、実生活でも作り話でも、楽しむための大切なポイントなのです。

このハサミを持っているのは自分だ、という気持ちが大切

私はこの前向きかつ、「自分でどうにかできる」考え方がとても好きです。

影響の輪の中だけで家計簿を作る


コーヴィーの影響の輪についての説明はこれくらいにして、家計簿の話に戻します。

今回は、この「影響の輪」を3つ目のルールとして家計簿に取り込もう!ということでした。

具体的には、今日、今月の自分がすぐにどうにかできる範囲に、家計簿を項目をグッと減らします。

とかく家計簿というと、
お財布から支払ったスーパーの買い物から、自動引落のスマホ代、電気代の支払いまで支払ったレシートを漏れなくカバーしがちです。

ですが、その中には、先程の言葉でいう、影響の輪と、関心の輪(に近い)項目が混じっています。玉石混交、特に、コントロールが難しい出費は家計簿をつまらなくする一方です。

・外食するかどうか・・・すぐにどうにかできます(影響の輪)
・ほしい本を、買うか。それとも図書館で借りるか・・・すぐに決められます(影響の輪)
・家の固定資産税・・・今日明日ではどうにもできません(関心の輪)
・NHKの受信料・・・・どうにかできるかもしれませんが、訴訟のリスクがついてまわります、そんな政党ありましたよね?(関心の輪)

上のリストは家計簿をつける上で考えた一部です。

この中から、影響の輪に当たる部分だけを、家計簿ゲームに取り込み、
残りはひとまとめにして、「大まかに毎月いくら出費するのか」まとめておきます。

こうすると、自分がコントロールできる家計簿の形が見えてきます。
ルールを文章にしたら、こういった内容でしょうか。

家計簿には自分がコントロールできる範囲だけを設定する。
それ以外は毎月の固定費として、概算だけ計算する。
固定費は、定期的に見直す。

家計力ポイントゲーム③

固定費には何が含まれるの?と思った方のために、私が家計簿につけているもの、外しているものを並べてみます。

万人向けではありませんので、参考程度にご覧ください。

◎家計簿につけているもの


1 お小遣い・・・自分の趣味や自己啓発費用
2 交際費・・・飲み会や、職場での出費
3 自炊費・・・一人暮らしの自炊費用 あくまでひとり用家族での買い物は別会計です
4 投資・寄付・・・積立「以外」の分 今月は赤十字に寄付しました
5 ご褒美費・・・4を受けて食べに行ったご褒美飯
6 浪費費用・・・思わず買ってしまったお菓子や無駄な買い物
7 その月に特別発生した出費・・・家族イベントや冠婚葬祭など これだけは自分のコントロールできないものですが 月の収支を大雑把把握するためつけます

1〜6はどれも自分一人でどうにかできる項目です。
ちなみに、家族のための出費も、家計簿から外しています。奥さんが支払うお金に目くじらを立てていたら、家庭不和の引き金になるかもしれません。
奥さんの金銭感覚は、「関心の輪」。自分が直に手を下せる場所には無いのです。

次に大事なのが、家計簿の対象外にしているものです。

☓家計簿につけないもの=ゲームとして面白くない部分 の一例

・奥さんが管理する生活費
・水道光熱費
・住宅ローン
・保険費用
・通信費(スマホ・インターネット)
・投資・寄付(毎月積み立てている分)
・NHKオンデマンドやHuluなどのサブスクリプション。 

その道のプロ、ファイナンシャルプランナーから言わせたら、
「いやあなた、、、保険は垂れ流しにしないで、しっかり見直ししなさいよ!」と詰め寄られるかもしれません。
テレビでもネットでもCMを見ない日がないので、思わず毎日考えたくなるのも納得です。

しかし、、、どうでしょう。そんなに毎週見直しますか?保険。

保険やサブスクは過去何度か契約、解約をしていますが、さすがに毎週の見直しはしません。じっくり楽しんで、数ヶ月から数年契約して、初めて継続するか判断できます。すぐには決まりません。

ですので、出費のコントロールができない分野だけでなく、見直し間隔が長い出費も、家計簿ポイントゲームには不適切です。
面白くするためには、時々の緻密さと、時々の大雑把さ。両方のバランスが大切です。

関心の輪にあたる出費なのか、もしくはそれに近いものなのか。
それとも、自分の毎日の判断ですぐに出費を変えられる、影響の輪にあたるものなのか。

コントローラーでどうにかできる分野、影響の輪の中で家計簿をつけるようになると、面白さが一層高まる。コーヴィー氏のアイデアと、ここ数ヶ月の工夫で気づきました。

みなさんにも、「ゲームのコントローラーを握っている」実感を知ってもらえると嬉しいです。




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