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サイドビジネスを遊ぶ 「家計の助け」「健康維持」、そして「学び」につながる理由(後編)

前回に引き続き、先日始めた新しい仕事、副業の「ここがいいぞ!」という話です。

生まれて始めて挑戦しているサイドビジネス。
前回は配達業を通じて、今副業は世間でどのような規模で行われているのか、実際儲かるのかどうか。
それから、ギグワークが急速に広がっている理由を、ゲーミフィケーションの観点から考えてみました。

時間制限がある仕事も、賞罰がなくなることで、こんなに楽しいものになる。この点は実際にやってみるまでわからないものです。
本業にも当てはめたい仕組みです。

今回の後半では、まだ触れていない2つの要素、健康と学びについて考えてみたいと思います。

まずは健康維持。

日頃デスクでキーボードを打ち続けるの私にとって、ペダルを踏みつづける動作は、健康にとって好ましい習慣に違いありません。

高校生の頃は、自宅から離れた校舎であっても、登校するのが選択するまでもなく当たり前でした。
なので、往復8キロ近くの移動も苦もなくこなしていました
学校がかなり坂の上にあったのを思い出すと、あの時の脚力に脱帽します。

しかし、社会人になるともっと楽な判断をくだしがちです。住まいを職場に近づける、という手です。
実際岩手のシェアハウスは職場からゆっくり歩いて10分程度。走れば5分で職場に駆け込める距離です。
日常生活で身体を使う機会がほとんどありません。家賃負担が比較的軽い地方で働く方は、同じような境遇の方が多いのでは?と想像します。

そんな私にとって、ギグワークは、運動のための機会を強制的に作ってくれる機会になりました。

もし、ジムに通って、エアロバイクに乗るとしたら。ジムに通う手間と、毎月の利用料を支払う必要があります。お金を払って汗を流しに行くわけです。
汗腺から一円玉がチャリンチャリンと落ちていきます。
加えて、過去何度か入会したのですが、いつも続きませんでした。気づくと自宅と職場の往復に戻ってしまいます。

塵も積もれば山となる。長く続ける程、バカに出来ません。


対して、サイドビジネスで身体を使う仕事選ぶと、ジムに通う時間が、働く時間に変わります。
そしてこれが一番のポイント。お金を支払う代わりに、お金を受け取る側に回ります。お金の流れがひっくり返るんですね。

ジムのように身体を動かしながら、かつ払うはずだったお金をもらえる。
家計と健康にとって一石二鳥だということに気づきました。

筋肉を増やしたい。試合に備えたい、というはっきりした目的でジムを利用するか。それとも健康維持を目的にするかで、使い分けができそうです。

また、先日まで読んでいたアトミック・ハビッツ(邦題:複利で伸びる1つの習慣)という本の一節に、この仕事のメリットをズバリ指摘していた点を見つけたので引用します。

この本はタイトルの通り、「ほんの小さな(原子核並の!)習慣づくり」の大切さを解説した本です。

著者のジェームズ・クリアーはこう言っています。

習慣は、それ単体では長続きしない。
普段から当たり前にしている日常生活に新しい習慣をつなげること。連鎖させることで継続しやすくなる。
例えば、「朝起きたら→(  )」、「職場についたら→(   )」という型にハメ込むのだ。

原書より意訳

普段やることに繋がっていれば、その行為は続きやすくなる。
彼はそう言って、すでに当たり前になった習慣と、新しく始めたいことを「鎖で結びつける」ことを、助言します。

これを今回のジムと、仕事に当てはめてみましょう。

過去、ジム通いが続かなかった訳は・・・
 
自宅と仕事の往復という日常生活に、ジム通いをつなげていなかった。
だから、家に帰るたびに、「今日は行くか、それともサボるか」という選択が毎回毎回発生してしまった。
結果、楽な方を選び、サボるようになった。

今サイクリングが続いている訳は・・・

毎日副業で配達をする時には、「必ず」自転車に乗る必要がある。
だから、「毎日自転車に乗る」をそのつど選択する必要がない。
副業をする=自転車を乗るという流れができている。

あとは、ギグワークを毎日やる、という習慣を作れば、鎖で繋がっているサイクリングは必ず、毎日実践できる道理です。

これを日本の伝統文化に例えるなら、鹿威し(ししおどし)のようなものです。

水が溜まりさえすれば、自然と竹筒はテコの原理でもとに戻り、音を立てます。そこには誰の意思もいりません。そういう仕組みだから。誰の意欲も、動機もいらず、音が響き、動物を驚かせます。
水が何の意思もなく鹿を驚かせるように、ギグワークは何も意図せず、運動の機会を与えてくれます。

水がたまれば、あとは自然と・・・


日常生活から離れた、エンターテイメントや自己修練という枠ではなく、社会の中で働くことを通じて、自然に運動量が増える。
これが自転車を使った配達業の魅力です。

実際、この仕事を始めてどれくらい自転車に乗ったのか、調べてみました。

Woltは専用の注文管理アプリを常時起動しているので、過去の発注数はもちろんのこと、移動量も計測してくれます。
もちろん報酬もリアルタイムでカウントされます(ワクワクします)

これも、仕事のやる気につながる良い仕組みです。
パフォーマンスのリアルタイムな可視化

平均運転距離 1日10キロ超


結果、15日間で171キロ。
仕事でなければ、1日10キロ以上自転車に乗るなんて習慣は、なかなか続きません。
ギグワークという軽い仕事であっても、責任と緊張感がともなうと、継続しやすい。これを身体で学ぶことができました。
しかも、一回毎にご褒美(報酬)つきですからね。続ける動機付けは複合的です。

ちなみにこれは、自転車移動の測定値ですので、垂直移動の距離は含まれていません。
現場では、サイクリングに加えて、大きな荷物を背負って階段を登る、マンション内を歩き回る動作があります。

これを適度に行っていれば、4月初旬でも汗をかくほどです。健康診断の結果が上向くのは想像に難くありません。

最後に、「学び」です。

学びと書きましたが、私にとっては、知識経験を得るだけではありません。今抱いている不安も減らしてくれる、ある種の精神安定剤になったと思います。

今の仕事が続けられなくなったらどうしよう。
他の仕事でも自分の知識や能力は通用するのかな・・・?

こんな漠然とした不安を抱えたこと無いでしょうか?
1つの会社にずっと努めている方は、一度は抱かずにはいられない、「井の中の蛙」であることの不安です。

この枠の外が何もわからない

これは1つの会社では解消しづらい。井戸の中で何をしても、外で通用する証明にはならないためです。
この意識が強まると、せっかくの転職のチャンスを逃してしまったり、ひどくなると、会社内でもできることを自分で制限してしまったりと、自分で可能性を閉じてしまうことになりかねません。
「自分にはできっこない」、あきらめの気持ちが湧いてきます。

だったら、一度やってみりゃいいじゃない。

そんなモヤモヤした気持ちを一蹴する雰囲気が、サイドビジネスにはあります。
しかも安全地帯から。今の仕事を辞めるのではない。その先がわからないというリスクを取る必要もない。
ちょっとした仕事をして、お小遣いを稼ぎながら、自分の立ち位置が再確認できる。
そこから生まれるのは、安心感と、自信です。

もし、うまく働けなかったとしても、想像の中だけでモヤモヤしているよりは余程スッキリします。
私は働くほどに、まるでゲームみたいだな、と納得できました。

そして、不安が少し無くなったあとは、気づきや知識が後からついてきます。
いくつか箇条書きしてみます。

・本業と副業は別の分野から選ぶと、身体も心もリフレッシュできる。
 得るものが大きい。
・仕事に必要な知識は机で学ばなくても自然と身につく。
 必要は発明の母である。今回の場合は、ギグワークの仕組みや、
 地名、時間帯によって人気がある飲食店の情報。
 そして、働き方に対する気づきを得ることができている。
・世間との付き合い方は気軽でも構わない(時もある)
・昔から言われている、「永年勤続」「一所懸命」という言葉は
 変わりつつある。自分にあった働き方を選んで良い、
 認められる時代になっている。

学びと一言でいっても、テキストにまとめられた知識体系とは限りません。その場に行くこと、目にすること、匂いを通じて経験できることも数多くあります。
今回の場合は、美味しそうなお店を鼻で学んでいます。盛岡の飲食店に日々詳しくなりつつあります!

デスクワークで得られない知見を五感で学ぶ。そんな機会を新たなビジネス(今回はギグワーク)から得ることができました。

以上。サイドビジネスについて、家計、健康、学びの観点からまとめました。

もし今の働き方で悩んでいたら。いきなり清水の舞台から飛び降りる前に、まずは気軽に副業を遊んでみてはどうでしょうか。

長文お読みいただきありがとうございました。


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