見出し画像

「ストレス脳」アンデシュ・ハンセンさん著作の感想文

🟪本の紹介
著者はスウェーデンの精神科医です
生活が豊かになり、飢餓も感染症も乗り越えてきた人類
その反面、うつや不安障害のような精神の病に罹る人は増加傾向
ストレスを感じている脳内がどうなっているのか、人類採取時代や農耕時代から検証しその対処方法が具体的に書かれています
🟪私が気になったところ
脳が考えることは生き延びるために進化したのであって必ずしも幸福であるように、健康であるようにははたらいているわけではないようです
加えて脳は未だ進化中であるという。驚いた。そんな原始的なものとしてあることに意外だったのです。なぜなら脳はコントロールできないとても複雑なものと思って本を読み始めているからです
🟪人類の進化
著者は私たちの祖先は感染症、飢餓、戦争、あらゆる災害から生き残ってきた遺伝子を持ちます。そのため、サバイバルしながら環境に適応して子孫をのこしてきたのです。
例えば、熊に突然襲われてしまって、命からがら走って逃げた人は確かに生き延びた人です。次回同じ道を通った時その人は草のガサガサした音にや風に
反応して道を引き返すことをするかもしれません。「おそれること」を生き延びるためのその感情を武器にしたのでしょう。それは狩猟時代から考えても脅威の回数は、決して少なくなかったはずです
著者は私達は、そういった様々な危機の中で、1度も亡くならなかったものの子孫なのだと。
確かにそうです。これには感動しました
自分が生き延びた人類の最新である人間だと思うと命は尊いと思いました
🟪「おそれ」をもつこと
以上のように「おそれ」の感情を武器にして生き延びた人類は
今現在「おそれ」に反応しない脳は1つもないということになります
私は、生きている人すべてに「おそれ」を持っているのかと当たり前だけれど
この本を読んで改めて安心しました
🟪パニック発作
ではなぜ精神疾患になる人とそうでない人がいるのでしょう
パニック発作は扁桃体の興奮言われています
では、なぜ扁桃体は興奮してしまうのでしょうか
🟪トラウマ、PTSD
脳の炎症と著者は言います。身体でも炎症が起きたら病気につながる。炎症というと喉の痛みとかと同じで、私はプールが好きでよく行きますが長時間入るとプールの塩素で喉の痛み、咳が出ます。それと同じように脳も外的要因で炎症が起きたて身体に症状が出ると言います
それは、通常より強く脳に深く傷がのこるほどのおそれの大きいものを過去体験している、脳の炎症の具合にもよって不安障害になったり、うつになったりするのでしょうか。その基準はお医者様に聞いた方が良さそうです
大きな外的要因の代表例は
例えば震災にあう、山に登って熊に出会って命からがら逃げてきたなどになります。
まとめると、パニック障害の私の脳は、確実に生まれてから脳が生き延びろと指令をだした出来事を体験していると改めてこの本からわかります
🟪脳の扁桃体の興奮は火災報知器
本書では脳の中の扁桃体が興奮するのは、煙が出て反応する火災報知器と説明されています
脳の扁桃体の興奮=火災報知器の反応(大きな音で警戒音で知らせる)
少ない煙で反応する火災報知器に感度がよく人の判断は「安心する」だろうと
大量な煙が出て火災報知器が鳴れば人の判断は「逃げろ」だろうと
つまり、過去体験したトラウマやPTSDからくる似たような気配や状況は、危険よ、危険よと言っている煙のようだというのです
それも生死に関わる状況ならばその火災報知器は煙の感知が良いに決まっています。時には、少ない煙であっても反応する機械の誤作動は不完全と言えば不完全な反応かもしれませんが安全を守っていることにもなります。つまり脳の扁桃体の興奮は不完全ではあるものの、からだ全体を見守っていることになります。これは嬉しいです。不完全であることを除けばです。それでも
これから「おそれ」を感じたら扁桃体よ守ってくれてありがとうとこっそり言葉に出して言うこともできそうです。
また過去のトラウマ記憶の整理しずらいごちゃごちゃを「熊出没」とまとめて想起しても良さそうです。「ライオン出没」でもオッケーですよね。
治療方法としては、カウンセリングでどのようにしてそうなったかゆっくり時間をかけて探るのもよいですが、パニックになった炎症の起きてる脳をまるっと受け入れて考えるのもいいかなと思いました
今日は頭の中熊出没2回とか笑、今日の熊は子熊だったとか笑 うさぎ出没なら楽しいし、子猫だったら可愛いからいきなり出没してほしいです笑
そんな風にすると生死に関わる現象の幻影をみがちなパニック障害の私は、少しでも軽くなるような気がします

ー東日本大震災『コラム』ー
ここはこの本にもでてくる「コラム」としました
一方で、生き延びろ指令が発動してしまう自分の人生もなかなか大変だとは感じてますが、特に東日本大震災のような大震災にあった人達は、大変な記憶なのではないでしょうか。
過去に東日本大震災にあった被災者の方とお話しした機会がありました
毎日職場で会っていた同僚を震災で亡くしたとおっしゃっていました。
それも当時なかなかご遺体が見つからないか、見つかっていないかでした
以前のその同僚と仲よかったのでしょう。彼女は今も働いていますが、今の職場の同僚が突然いなくなるような恐怖があると言うのです。なんというトラウマとPTSDでしょう。慰めるような言葉がみつからなく、かなりやりきれなかったから私も記憶に残った話しです

🟪トラウマとPTSDの反応を弱める
本の内容に戻します
ここまでのところで記憶は大小あるんだと理解しました
大きい恐怖は小さい恐怖に変わっていける
つまり適応できるようになると著者はその方法を書いてあります
記憶は確かに時間が経つと変化することありませんか?
過去体験したトラウマもPTSDも安心安全であるようなとき(その安心安全なこと大事です)
その同じ恐怖を味わった場所に行き、同じことは起こらなかったという体験を積んであげると恐怖が減っていくそうです

🟪チャンス到来
さっそくチャンスが訪れたこと書いてみます
私が好きだった果物が美味しい近所のスーパーが撤退してしまい今年の🍑桃ゼリー作るかどうか悩みました。かなり鮮度にこだわった果物を手ごろな価格でおくスーパーでした。近所には他のスーパーもある。諦めて買って作ってみたけれど桃の感触が違うし、おまけにお値段相当高い。メソメソしていたら夫が車でそのスーパーの支店に連れて行ってくれるというのです。車運転好きな夫にも楽しいことのようでした。
ところが、その場所は母姉が元住んでいたところ。突如引っ越されたので、いきなり否定された気分でいた私は傷ついていました。もう2度と行かないだろうと決めていた土地にそのスーパーの支店があるのです
実家の元の住居は入居した頃私の息子たちも力合わせて実家の暮らしを作ったよい思い出があります。だから、この本に出会わなかったら辛いので夫からの申し出は断わっていました
ですが、本を読んだのだから実践します。樺沢先生よありがとう。樺沢先生よ、アウトプットしてきます、と個人的に心に誓いまして
まず確認。車で行くので、私にパニックの発作が起きても夫の運転ならば帰ってはこれる。うちから結構近いので短い時間で帰って来れる。これで安心安全です
心落ち着けてスーパーの支店に向かいました。
小ぶりの桃5つ入って490円。産毛ある桃の感触、もぎとって時間が間もない😭桃購入できました。さっそく桃ゼリー作ってみました。もうとってもとってもラブリー💕記憶の上塗り大成功。幸せです
それでも楽しい過去を思い出されて途中哀しくなったときもありました。入居時に私の家族と母姉とで無事引っ越せたお祝いに行ったしゃぶしゃぶ食べ放題のお店。新陳代謝激しい外食産業。もうお店はないけれど、その近くを歩くと走馬燈のように記憶が頭の中を流れる。息子がしゃぶしゃぶの2つの区切りなっているタレを選んでたことなどの風景をまるで、川の近くに行き水に流しているような気分でスーパーまで歩きました
また来ればいいと夫は言う。そうそう、また来ればいい。実家がなくなっても
素敵な街だったもの

🟪最後に
脳をコントロールするには、脳の性質をよく知ることなんだと実感しました
今の時代にカスタマイズしながら適応していきましょう
せっかくこれまで生きてきて授かったパニック障害。この本を読んでこっそりと自分の身体を褒めることにしました。よくやった、よく脳が支えてくれた。症状と仲良くなって、これからを少しでも未来に貢献していこうと思います
応援ください

以上です
前回の本も今回の本も読書の仕方にとても悩みました
この本の良さ伝えきれている感じがしないのです
樺沢紫苑先生の最近の著作とは表現が違い、硬めの文章ですが精神疾患で苦しんでる人たちへ温かいメッセージでもある本でした。私からはこの本の感想文を通じて読んでくださるきっかけになったらと願っています
今後は本の読み方を学びたいので
樺沢先生の来月の新刊「読書脳」が楽しみに待っています

長い文章、読んでくださりありがとうございました😊









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?