明けましておめでとうございます!


2023年、明けましておめでとうございます。魂の震えるような音楽を演奏していきますのでよろしくお願いします。皆様にとって平和で素晴らしい一年となりますように。

昨年末の振り返りを年明けですが掲載させていただきます。


激動だった2022年も終わろうとしています。
振り返れば色々な良いことも悪いこともありました。
コロナ禍が終息したわけではないですが、イベントやライブなど
仕事という面では回復傾向にあり、それぞれが気をつけつつ
お客様にも沢山来ていただけるようになり、
演奏の場が過去2年よりも大幅に増えた事で
演奏者や、それを支える音響、照明、コンサート企画やスタッフの
活動の場が戻ってきて、ようやく苦しい状況から脱しつつあります。
それまでに持ち堪えられなかったところもあり
手放しで喜ぶことはできませんが
その方達の分まで頑張らねばと思います。
一つ一つの現場に感謝しながらの演奏の日々が続きます。

その反面、ウクライナをめぐるロシアとの対立が激化して
大変な数の犠牲者が出ていることに心を痛めます。
なぜ今、ここでそんな争いをしなくてはならないのか
理解に苦しむことも沢山あります。
早く、平和な日々が戻ってくることを祈るばかりです。

2022年の初めにはNHKの朝ドラの音楽を金子隆博さんが担当したこともあり
沢山の劇中の音楽に携わることができました。
朝イチにも出演させていただいたりと
コロナ禍の状況にあっては活動の場があったことに感謝します。
それによって少しでもジャズや僕の活動に興味を持ってもらえたこともありがたいことです。

また長年の親友ともいうべきタップダンサーの熊谷和徳くんと
ニューヨークで活躍しつつも暴漢に襲われてから
奇跡の復活を遂げたピアニストの海野雅威くんとのトリオで
ブルーノートでライブができた事も思い出深い出来事です。
同じ空気を同じ時期に吸ったものでしか通じえない何か。
そんなものを感じながらも今の自分を存分に表現できることに
大きな喜びを感じました。

自分のトリオの活動も途絶えることなく続けてきた成果もあって
音楽的にも大きく飛躍できました。
メンバーのピアニストの武本和大くんとドラマーの濱田省吾くんには
大きな感謝をしてもしきれません。
ライブの現場にもお客様に沢山きていただけるようになり
トリオとしての確実な歩みを感じます。
ツアーはもちろんのこと生まれ故郷の大阪、豊中でのFM-cocolo
のイベントに
素晴らしいボーカリスト、Akikoと出演させていただいたり 岐阜でコンサート開いていただいたりと
まるで春を待つ野花が雪の下で耐えた後に
大きく花ひらくようにのびのびと演奏できる環境になってきたことに感謝です。

またトリオのアルバム「Next Step」が皆様の協力により
アナログ盤としてリリースすることができました。
自分としては初めてのアナログ盤。
素敵なターンテーブルをとある方に譲っていただき
聞いた時の感動は忘れることができません。
自分が若い頃に心躍らせていたあのアナログ盤の音で自分達の演奏が聞けたのです。
沢山の方にその感動を味わってもらえたことにも感謝します。

そして2022年のハイライトとも言うべきは
8月にあのレジェンド・ドラマー、スティーブ・ガッドさんと共演、ツアーにも同行することができたことです。
これまたクラリネットの巨匠、リチャード・ストルツマンさんと奥様のミカさんが
親交の深かったチック・コリアさんのトリビュートアルバムを製作したことがきっかけで
日本ツアーが実現したのですが、
日本から僕とピアニストの塩谷哲くんが抜擢され
それは深い深い、音楽体験をさせていただくことできました。
プロデューサーの八島敦子さんに深く感謝します。
音楽の道を志してからずっと憧れ続けてきたドラマー、スティーブ・ガッドさんと
こんなに密に音楽を演奏できる日が来るなんて、
ひたむきに真面目に音楽に向き合ってきた事を見ていた
音楽の神様からのご褒美としか思えません。
ツアーの最初から最後まで変わらぬ紳士で深い愛情で接してくれた
ミカさん、リチャードさん、スティーブさん、本当にありがとうございました。

そして9月から始まったDandyism Banquetというコンサートシリーズ。
こちらはバイオリンの巨匠、古澤巌さんと俳優の山本耕史さんがメインとなり
それを音楽監督の塩谷哲くん、ギターに小沼ようすけくん、パーカションに大儀見元さんという
個性あふれる面々で、コンサートとも演劇とも違う独特の新しいエンターテイメント、
そんな今まで誰も見たことがない世界を作り出しています。
こちらの方も毎回、工夫を重ね、回を追うごとに新しい世界が開ていきます。
あの、大河ドラマなどで見ていた山本耕史さんと
こんなに密になってパフォーマンスすることになるとは夢にも思いませんでしたが。

そして今年は参加することができた佐藤竹善さんのクリスマスツアー。
もう9年目となるこのツアーは竹善さんの歌の素晴らしさはもちろんのこと
アレンジ、コーラスなど多岐にわたって持てる力を全て注ぐもの。
今年はピアニストに関西時代からの盟友でもある青柳誠さんが加わって
ぐっと骨太のサウンドになりパワーアップ。
早速来年も同じメンバーで行うことが決定したほど充実したものでした。
今まで応援してくれていたけど、コロナ禍で来れなかった人たちにも
希望と勇気を与えることができたなら良いのですが。

その他、ここでは書ききれないほどの沢山の音楽のプレゼントを
沢山の仲間たちからいただきました。
関わってくれた全ての人たちに感謝です。

さて、もう一つ。
誰に頼まれたわけでもないのですが、ずっと続けてきたSNSでの朝の投稿。
大体は少しユーモアを交えてのものでした。
コロナ禍が始まった2020年の6月から少しのブランクはありましたが
閉塞感に満ちた社会に少しでの安らぎや緩和をもたらすことができればと
続けてきましたので、ほぼ2年半に渡るものとなりました。
意見、ふざけているようにも見えますが、
誰も傷つけたり、蔑むことのないようにと最大限に気を配り
なんとかその日を明るい気分で過ごしていただきたいと思い続けてきましたが
社会が通常通り動き始めた頃から、その想いよりも
ネタの出来不出来に対するコメントが増えてきました。
ということは本来の役目である意図は終了したのと思い
突然ですが打ち切りとさせていただきました。
元来は面白いものが好きなので時折は投稿するかもしれませんが
ライフワークとしては2年半は十分だと思います。
楽しみにしてくれた皆様に本当に感謝します。
きっかけはフランクルの著書「夜と霧」にインスピレーションを受けたものです。
よろしければ是非、ご一読ください。
過酷な状況においてユーモアというものがどれほど重要かを
本当に過酷体験をしたものでしか語りえないリアリティーで
しかしどこか希望を持って書かれています。
世の中が不穏な状況に一筋の光を見出せるかと思います。

今年いただいた沢山の応援や励ましに甘んじることなく
2023年も良い音楽を作り出せるように邁進していきますので
どうぞよろしくお願いします。

よろしければサポートお願いします。いただいたものは大切に使わせていただきます。