初代ドラゴンズドグマをトロコンした男がドラゴンズドグマ２炎上問題を語る。
２０２４年３月２２日、ある意味伝説のゲームであるドラゴンドグマの続編、ドラゴンズドグマ２が発売されました。
実をいうと私、これでも２０１２年にＰＳ３で発売されたオリジナル版のドラゴンズドグマを「トロコンするまでやり込んだ」伝説の覚者なんですよ。
証明書
トロコンするまでやりこんだ人、購入者のわずか２．８％しかいませんが、私はその中の一人、覚者の中の覚者、伝説の覚者なんです。
恐らくドラゴンズドグマ２を購入した多くのプレイヤーの大半は、初代ドラゴンドグマの悲劇を知らないでしょうし、あのカプコンのゲームだから神ゲーに違いない、と勝手に自分で自分の期待値をどんどん上げていってしまって、いざを蓋を開けてみたら思ってたんと違う！ と怒っているのでしょうね。
ドラゴンズドグマ２をプレイするということは、ノルマンディー上陸作戦に兵士として志願するのと大体同じ意味ですから、はっきりいってただじゃすまないどころか、普通に火傷しますよ。もしあなたが私のように初代をトロコンするまでやり込んだ人あるならば、２では指揮官アイゼンハワーとなり、将来は２の世界の大統領になれるかもしれませんが、２から入る新規はただの一兵卒に過ぎません。ドラゴンズドグマはゲームですが、遊びじゃありません。半端な気持ちでプレイしてはいけません。腹をくくり、あらゆる困難、最悪詰みすらも覚悟した上で遊ぶべきゲームです。
安心してください。
今皆さんがプレイして感じているであろう、ありとあらゆる負の感情、主に常軌を逸した憤りは、今から１２年前、ノルマンディー上陸作戦から奇跡的に生還してきた伝説の覚者であるこの私も、過酷を極める凄惨な戦場下で痛烈に体感した代物であり、ドラゴンズドグマプレイヤーならば誰もが通る茨の道の入り口にすぎません。
ドラゴンズドグマはユーザーフレンドリーとはおよそ対極に位置するゲームです。ファストトラベルがないのは当然で、更に２週目も当たり前のようにあります。今作はレベルも９９９まで上げられるそうですし、本当にリアルな冒険、終わりのない探求、究極の戦いが始まるのはこれからなんですよ。
今から１２年前、伝説の覚者だった頃、アサシンとしてエンドコンテンツのウルドラゴンと戦いまくっていた私から言わせれば、「ファストトラベルは甘え」です。
情報収集不足で約束された神ゲーだと勘違いしていた人には申し訳ありませんが、このドラゴンズドグマ、凄いニッチで色んな意味で上級者向けの、悪霊に取りつかれた者しかその面白さを理解できない、唯一無二感が著しいゲームです。
少なくとも、初代ドラゴンズドグマは、デスクリムゾンやファイナルソードと競い合うレベルの、一部の好事家にしか楽しめないクレイジーなゲームでした。
それが何故か世間的には、ドラゴンズドグマ２は超話題作、ＧＯＴＹ候補筆頭とか、ゲームサイトや一部の悪質なゲーム系Ｙｏｕｔｕｂｅｒなどに煽られ、それに騙されてオリジナル版の悲劇を知らない人たちが買ってしまって、今憤慨している、という状況でしょう。
ＦＦ７リバースのときみたいに、発売前に前作をトロコンした私がしっかり記事を書いて、購入はよく考えた方がいいぞ、と、軽く警告でもしておけばよかったかな、と、今はちょっとだけ情報を発信する立場としての後悔も感じています。
ＦＦ７リバース発売の際は、私はトロコンした男としての説明責任をきっちり果たしました。ＦＦ７リバース、私の言った通り究極の神ゲーでしたでしょう？ 今後は実際にプレイし、トロコンするまでやり込んだ人間の正直な感想と評価も多少は信用していただけると嬉しいです。
で、話をドラゴンズドグマに戻します。繰り返しになりますが、ドラゴンズドグマにファストトラベルがないのが辛いですって？ 初代をトロコンするまでやり込んだ伝説の覚者である私から言わせれば、失笑物ですよ。
ファストトラベル？ 甘えるな！ 困難を楽しめ！ 私も初代で沢山理不尽を味わったんですっそしてその絶望と怒りから這い上がり、神に選ばれた伝説の覚者になったのだ、と、今ドグマ２をプレイしている新人覚者には、伝説の覚者である私は声を大にして言いたい気分ですね。
２から入った新規の皆さんは所詮セーフティーが外れていることにも気づかないレベルのルーキーの一兵卒、私は歴戦の兵士であり、ドラゴンズドグマというゲーム界のノルマンディー上陸作戦から無事生還してきた男です。そんな私は、発売前に、正直にこう言いたかったです。
「ドラゴンズドグマ２には不用意に手を出すな」と。
ですが発売前のゲームにネガティブな意見を言ってしまうと営業妨害に抵触する恐れもあるので言えませんでした。もう発売された後なので、ぶっちゃけたいと思います。
ＦＦ７リメイクのときは、スクエニは間違いなくＦＦ７リバースを究極の神ゲーに仕上げてくると確信していたので事前に記事を書きましたが、ドラゴンズドグマ２では書けませんでした。お察しください。
ドラゴンズドグマ２にファストトラベルがない、というのは、ぶっちゃけ慣れなので、慣れれば何とも思わなくなりますよ。ルーラストーンとオリジナルを遊んだ覚者達の間で言われていた石がゲームの中盤か後半ぐらいになると大量に手に入るようになると思いますから、前作と同じ仕様なら、最初は死にまくると思いますが、そこは何とか気合で乗り切って、ゲーム的には中盤までの辛抱ですよ。
這う這うの体で１週目が終わり、２週目に行くような訓練された覚者達ならば、「ファストトラベルは甘え」という、一般人とは色々ズレた感覚の心が無い覚者に自然となっていくはずです。ドラゴンズドグマはＤＩＯ様のように「俺は人間をやめるぞっ」言えるぐらいのハードなノリでいかないと楽しめないゲームですよからね。
ドラゴンズドグマ２が今炎上しているのは、ゲーム自体の仕様延々ではなく、主にそれ以外の要素なのが、初代を遊んだ身としては残念でなりません。
私はドラゴンズドグマ、２０１２年に発売された初代を発売日に購入してプレイして、オバダビトゥディの被害にリアルタイムで遭った人間ですから、ドラゴンズドグマが一部マニア向けのニッチなゲームだとは理解していましたし、令和の時代にあんな一部の狂信者しか楽しめないようなカルトゲームの続編を超話題作の神ゲーみたいに煽って発売したら、間違いなく大炎上するだろうな、とはずっと危惧してました。
私の中ではドラゴンズドグマは面白かったけども色々酷いゲームでもあったな、という良い思い出になってる状態ですが、今リアルタイムでドラゴンズドグマ２を新規でプレイしている人達は、１２年前の私が味わった悪夢、とことん理不尽と全く同じような苦行か、もしくはそれ以上の困難を味わっているのかと思うと、胸が痛みますね。
ドラゴンズドグマ２が発売されるという話を聞いた時は、カプコンが手掛けた隠れた名作ＲＰＧ、ブレスオブファイアの新作が出るぐらいの衝撃を味わったと同時に、絶対色々荒れるだろうな、と確信してました。
カプコンは沢山の新規ＩＰを作ることで有名な会社ですが、それと同時に沢山の有力なＩＰを終わらせてきた歴史がある会社でもあります。
人気があった逆転裁判シリーズも、既にＩＰとしては完全に死んでしまいましたし。カプコンは昔からＩＰ殺しなところがありますし、けっこう時々一体どうしたというぐらいに酷いゲーム作るときもあったりするんですよ。
オリジナル版のドラゴンズドグマがまさにどうしたカプコンの代表例なゲームで、実際発売後、主にオバダビトゥディでネットは大炎上しましたし、海外ではグラフィックとかその他諸々で酷評されるしで、散々な評価のゲームでした。その後のＭＭＯ版も荒れましたし、ドラゴンズドグマというＩＰ自体が、良くも悪くも発売直後は荒れがちなんです。
ただ、カプコンは世界でも指折りの優秀なゲーム会社ではありますから、このままドラゴンズドグマ２を終わらせたりはしないでしょう。今後アプデを重ねていき、地道に改良を重ねていけば、最終的には普通に「ある意味伝説」と呼ばれるに相応しい、唯一無二感を味わえる特別なゲームに仕上げてくるはずです。
ドラゴンズドグマの最大の魅力は、何と言っても「圧倒的オリジナリティと唯一無二なゲーム体験」でしょう。ドラゴンズドグマと似たようなゲームは存在しません。だからこその面白さがドラゴンズドグマにはあります。
今新規でドラゴンズドグマ２を買ってプレイし、不満を感じている人は、少し寝かせてアプデを待つか、ＰＣで買っちゃって返金出来る状態の人は返金するのもありでしょう。
２をまだプレイしていない私が主観と妄想で作品を語るのは良くない行為ですので、ドラゴンズドグマ２を実際にプレイしたユーザーの現在の客観的な評価を記載しておきましょう。
メタスコアとかＡＭＡＺＯＮレビューは正直あまり参考になりません。特にＡＭＡＺＯＮは配送が遅いとかいうゲームの内容とは全く関係ない理由で星１をつけるような人が普通にいる場所です。
ゲームの客観的な面白さの目安はＳｔｅａｍの評価か、ＰＳストアの評価を確認するのが一番良いです。
Ｓｔｅａｍでは現在賛否両論ということですが、ドラゴンズドグマ２の現在のＰＳストア上での評価を確認しましたので、転載しておきます。
ＰＳストアの、世界のプレイヤーの評価というのは、ダウンロード版を購入した人しか出来ません。Ｓｔｅａｍは返金出来ますが、ＰＳストアは返金できませんので、ＤＬ版を購入した人は、よほど気にさわることでもないかぎりは星５以外をつけないものです。ちょいとイマイチかなと思って付けても、基本的には納得した上で買ってるので、控えめに星４をつけるもんです。で、そんな間違いなくお金を払い、実際にプレイした世界のプレイヤーのドラゴンズドグマ２のＰＳストアでの評価の結果が以下です。
ドラゴンズドグマ２の世界のプレイヤーの評価（ＰＳストア）
２０２４年３月２５日現在
総合４．１７
星５ ７１％
星４ ８％
星３ ４％
星２ ３％
星１ １５％
これだけでは良し悪しが不明瞭ですので、比較対象として、２０２３年もっとも期待を裏切り、やはり大炎上したディアブロ４のＰＳストア上での評価も確認してみましょう。
ディアブロ４
総合４．１４
星５ ６９％
星４ ９％
星３ ６％
星２ ２％
星１ １５％
ドラゴンズドグマ２は、大体ディアブロ４と似たような評価になっているのが興味深いですね。
一般的に、ＰＳストア上で星５と４を足して８０％を超えるゲームは良ゲーという認定ができ、あとは好み次第でＤＬ版を買うか否かの指標となりえます。私はＰＳストアで発売後のゲームのＤＬ版を購入する際の参考の一つとして、星５と４を足して８０％を超えて、かつ星１が１０％未満のものを厳選するようにしています。ですのでゲームのネタバレを踏むことなく、かつ酷いゲームを掴まされるケースも殆どありません。数字は正直です。
ＰＳストアで星５だけで８０％を超えるゲームは、ＤＬで購入してまず間違いない、と言って差し支えないレベルのゲームが多いですね。
逆にＰＳストア上で、星５のみで７５％を下回るゲームというのは、数多くのゲームのスコアと実際の評価を見てきた私の経験上、かなり人を選ぶゲームである傾向が高いです。
ドラゴンズドグマ２は、発売から僅か数日で星５と４を足しても８０％未満で、かつ星１が１５％という、危険水域な数字を出しています。この評価は後のアプデなどで大幅に好転する、ということもまずないので、このデータからも、ドラゴンドグマ２は、プレイする人を激しく選別するゲームであると言えるでしょう。
ＰＳストア上で似たような評価を受けたディアブロ４が、発売からわずか２か月でセールになった事実を考慮するに、ドラゴンズドグマ２も、恐らく似たようなルートを辿るのかな、と推測されます。
カプコンは比較的新作のセールをするのが早い会社ですので、ドラゴンズドグマ２も、早ければ２か月後ぐらいにはセールが来るんじゃないでしょうか。
他にもドラゴンズドグマ２が大炎上した要因は、主に５つあります。
ＰＳユーザーには関係ない部分もあるので、正直なんとも言えませんが。
①ＰＣに最適化されてない
②ファストトラベルが無い
③最初からやり直しが搭載されておらず、課金が必要
④基本宿屋でしかセーブできない
⑤竜憑き
⑤のポーンが病気になってストーリーの鍵になる重要ＮＰＣが死んでしまい、ゲームが進行不能になるという２からの、竜憑きという戦慄するような恐ろしい仕様も一部では批判の対象になっているようですね。病気になったと判断したポーンを海とかに投げ捨てるなどして始末すれば大丈夫らしいです。
⑤に関しては、これは前作をトロコンするまでやり込んだ男の個人的意見ですが、特に問題だと思わないですね。ドラゴンズドグマ２はゲーム界のノルマンディー上陸作戦みたいなものですから、この程度で悲鳴を上げて辛い辛いといっているような軟弱な精神では、とてもクリアなんて無理ですよ。
ドラゴンズドグマは、ゲームが進めば進むほどに覚者であるプレイヤーだけがどんどん強くなっていき、最終的にはポーン自体の存在意義が薄らいでいきます。
ちょっとやるせないお話になりますが、そもそもドラゴンズドグマにおいて、ポーンという存在は、仲間でもなければ友達でもない、特に恋愛関係になることもない、ただのビジネスパートナー、仕事だけの関係に過ぎない相手です。
メインポーンを自分の友達とか恋人だと思って感情移入してプレイすると、自分が辛くなるだけですので、感情移入しない方が賢明です。
ドラゴンボールの人造人間編で、天津飯がチャオズを、あいつはこの戦いに付いてこれないから置いてきた、と勝利の為に非情なる決断をしたように、ドラゴンズドグマ２をやり込んで行けばいくほどに、いつかどこかのタイミングで、現在同行させてるポーン達に見切りをつける必要が少なからず出てきます。
今作の竜憑きという仕様は、プレイヤー側にポーンに見切りをつけやすくするための適切なシステムだと、前作経験者としてはむしろ高評価しています。
このゲームでもっとも大事なのは、覚者であるプレイヤー自身が死なないことです。
ドラゴンズドグマは自分の身を守ることが一番大事なゲームです。
更に守るべきは世界とＮＰＣ達であって、ポーン達ではありません。ですのでポーンには愛着を一切持たず、病気になったら即始末しちゃえばいいんです。私は竜憑きという新要素はドラゴンズドグマの世界観にあっていますし、特に問題ないし、修正する必要もないと考えています。
ポーンを始末できない、という心が優しい人は、そもそもドラゴンズドグマなどという人でなしのロクデナシ達（褒めてます）が作ったゲームで人の心が無いサイコパス覚者として生きていくなどとても無理です。
繰り返しになりますが、ドラゴンズドグマ２をプレイするということは、ノルマンディー上陸作戦に参加するのと大体同じ意味です。
冒険は遊びじゃありません。ドラゴンズドグマは軽い気持ちではなく、真剣に、腰を据えてじっくり向き合わないといけない、タフさが求められる、死ぬほど硬派でマッチョなゲームですから、そこはしっかり考えて欲しい部分ですね。
ＰＣの最適化不足とか、やり直しその他諸々がアイテム課金というのは、後日アプデで対応出来る部分でしょうし、課金アイテムは買わないとクリア出来ないわけでもないですし、買いたくないなら買わなきゃいいだけですし、ソシャゲみたいに課金しないと強くなれない、みたいなゲーム性ではありませんし、強さに直結する課金でもありません。買わない、という選択肢も用意されていますので、そこはまあ別に良いと思います。
ディアブロ４とは違い、ゲーム内容自体に露骨な不満があって大炎上しているわけでもなく、ゲーム部分の出来は基本的には高評価されていますから、時間が経ってきっちり細かいバグや不具合などに定期的なアプデが入っていけば、そのうち評価も落ち着いてきて、２年後ぐらいには普通に神ゲーとして再評価されるようになるのではないでしょうか。まだ発売直後で情報が色々錯綜している状態ですし、発売日に買ったプレイヤーも手探り状態ですから、攻略情報が色々出そろったタイミングで遊んだ方が良いゲームでしょうね。
今のところ現時点で、ゲーム部分で、多くの新米覚者が一番不満に感じているのは、やはりファストトラベルが存在しない点でしょう。
ドラゴンズドグマ２にファストトラベルが存在しないのは、ポーンに広大なフィールドの配置を学習させる、学習機能が備わっているからです。
ポーンは、プレイヤーである覚者と一緒に広大なフィールドを探索することで、どこどこにこんなお宝がある、とか、ここにこんな洞窟がある、とか、マップのあらゆる情報を学習していき、プレイヤーに提供してくれるようになる、公式攻略本、ナビゲーターみたいな存在です。
しかも今作では、異世界に行ったポーンが他の覚者との旅の経験を学習した状態で帰ってきたり、別の覚者のポーンは、その覚者との冒険の記憶を所持している状態で、そのポーンを雇ったプレイヤーがまだ知らない情報を教えてくれたりする、という、ある意味Ｗｉｋｉいらずの便利機能です。私はこの事前情報を聞き、シンプルに、非常に面白いな、と思いましたし、これだけでもうドラゴンズドグマ２、神ゲーじゃないのかと思ってしまったんですけども、前作の苦い経験もありまして、更に発売日がライズオブローニンと重なっていることもあり、私は、まずは両者の激突を見届けた後、評価の高い方を見定め、漁夫の利を得ようと虎視眈々と様子を伺っておりました。
ここでもう一つの話題作である新規ＩＰ、コーエテクモのライズオブローニンのＰＳストア上での評価も見てみましょう。
２０２４年３月２５日時点
総合 ４.３２
星５ ７０％
星４ １３％
星３ ４％
星２ ３％
星１ ９％
星５評価が７５％を大幅に下回っているのがやや気になります。
新規ＩＰの初動にしてはやや渋め、ちょっと辛口な評価かもしれません。ですがドラゴンズドグマ２と違い、星５と４を足して８３％を超えており、かつ星１も９％と１０％未満ですので、そこまで悪くない、やや癖は強いけれど人によっては良ゲー、場合によっては神ゲーと位置づけられるゲームなのでは、という判断もできますが、実際に自分でプレイして動かしてみないと、購入する決断がつきかない微妙なラインですね。ライズオブローニンに興味があって購入を検討している人は、ＤＬ版ではなく、パッケージ版の方を購入し、様子を見た方が賢明でしょう。
話をドラゴンズドグマ２に戻します。
ライズオブローニンには当然のようにファストトラベルがあるようです。昨今のゲーム好きは、ファストトラベルがあるのが当たり前のゲームに慣れすぎてしまって、ファストトラベルが無いとか論外！ みたいな考えの人も多く、ドラゴンズドグマ２にファストトラベルが無い、というのは、それだけでストレスが非常に溜まる部分なのは充分理解できます。
ですが、世界で２番目に売れているＧＴＡ５にも、ファストトラベルはありません。
何故ＧＴＡ５にファストトラベルが無いのかというと、ＧＴＡ５は日本語で「偉大なる車泥棒」という意味があり、世間的には街で銃を乱射する危ないゲームみたいに誤解されがちですが、そういうことも出来る自由も用意されているというだけであって、基本的なゲームのコンセプトは、車やバイクなどを利用し、広大に作り込まれたオープンワールドを気ままにドライブするという、ドライブシュミレーター的な遊びを提供しているゲームです。ドライブシュミレーター的な側面が強いゲームなので、ＧＴＡ５にはファストトラベルが実装されていないんですよ。
で、このドラゴンズドグマ２も、ＧＴＡ５と似たようなコンセプトのゲームデザインがされています。
ドラゴンズドグマは、広大なフィールドを、本当にリアルに冒険する、という、まさに中世リアル冒険シュミレーター的な趣のゲーム体験をプレイヤーに提供する作品ですので、ファストトラベルという概念が存在しないんです。
更に今作ではポーンに色々マップのことを学習させていく目的もありますから、むしろファストトラベルがあってはいけません。ゲームの最初からファストトラベルし放題だったら、ポーンは全くマップの事を学習してくれなくなりますからね。
ですのでドラゴンズドグマ２にはファストトラベルが用意されていないんです。
これは初代のオリジナル版と全く同じコンセプトであり、ゲームの仕様ですので、もうそういうもんだと思って、ファストトラベルについては諦めて下さい。今後アプデでルーラストーンの入手が容易になるかもしれませんが、ファストトラベルが追加される、みたいなことはまずありえませんから、購入したプレイヤーの皆さんには、ぜひ不便を楽しんで欲しいですね。
私が初代をやったときもファストトラベルがなかったので、正直酷いなと思いつつも、必死にポーンと歩き続けてました。正直酷いなとずっと思ってましたが、その分道中ではありとあらゆるハプニングも起き、色々と笑わせてもらったのも事実です。あのときは心底酷い、理不尽極まりないゲームだと思いましたが、今振り返ってみると、その最悪なゲーム体験も、こうやって記事を書くネタとなり、多少ユーモアを交えた話に昇華出来るんです。
初代をトロコンするまでやり込んだ伝説の覚者の私ですら理不尽極まりないと感じていたファストトラベルなしという鬼畜仕様を、２でもそっくりそのまま全く変えずにぶち込んでいるわけですから、１２年後に、更にファストトラベルに慣れ切った新規勢が圧倒的理不尽を感じるのは自明の理ですし、発売前から色々荒れるだろうことも解り切っていたことです。発売前からファストトラベルはありませんと開発側が明言してましたし、初代ドラゴンズドグマをトロコンするまでやり込んだ伝説の覚者の私から言わせれば、今さら何を言わんや、「ファストトラベルは甘え」、としか言いようがありません。
今作からの新規でドラゴンズドグマ２を買って遊んでいる新米覚者は、思う存分歩き続けて、悲惨な思いや理不尽な体験を沢山して、最高にリアルで最高に最低な自分だけの特別な冒険、物語をぜひ満喫して欲しいと思います。
ドラゴンズドグマをプレイするのは困難を極めますが、それと同時に無限の可能性も用意されているゲームです。
プレイした人の数だけ独自のストーリーが出来あがります。そこに自分だけのドラゴンズドグマ２、という唯一無二なゲーム体験が生まれるのです。この他のゲームでは絶対に味わえない唯一無二なゲーム体験こそがドラゴンズドグマをプレイする上での一番の魅力と言えるでしょう。
とはいえ、著しく人を選ぶゲームであることには変わりありません。
間違っても万人受けするゲームではありませんし、人に気軽にお勧めしてよいゲームでもありません。初代をトロコンするまでやったことが無い人、そもそも初代を知らない人が、なんか話題作だから、と、興味本位でドラゴンズドグマ２を買うぐらいなら、ＰＳ５があるならＦＦ７リバースか、スイッチでユニコーンオーバーロードでも買った方が遥かに有益でしょう。
発売日にドラゴンズドグマ２を、レビュアーとかＹｏｕｔｕｂｅｒに騙されて、よりにもよって返金できないＰＳストアなんかでＤＬ版を買ってしまった、という可哀そうな新規ユーザーの方は、せっかく買ったんですし、返金も出来ませんので、不便を楽しんで、せっかくだから私のように己の限界に挑戦し、極限までやり込んで、伝説の覚者を目指してみて下さいな。
困難極まりない冒険、自分には超えられないと思った壁を乗り越えた先には、きっと素晴らしい景色が待っているはずです。プレイ中、不満も死ぬほど沢山出てくると思いますが、文句を言うのは簡単です。でもどうせなら、せっかく買ったんだし、楽しんじゃった方が得ですよ。
冒険に困難なつきもの！ 困難を楽しめ！ 絶望を笑え！ 購入した人は頑張って、自分だけのドラゴンズドグマ２の物語を作ってください。竜憑きでＮＰＣが全滅する、それもまたあなただけの物語となるでしょう。２週目ではそんなことにならないようにポーンを躊躇なく投げ捨てればいいだけですから、一週目はとことん理不尽、暴力、苦行を、せっかくだから楽しんじゃってください。そのうちその苦痛が病みつきになってきて、ドラゴンズドグマ２の沼に嵌る人も多数出てくるはず。初代をトロコンするまでやり込んだ私も、気が付けばドグマの沼に落ちてましたからね。
人生もゲームも、楽しんだもん勝ちです、ドラゴンズドグマ２、購入した人はぜひ楽しんで遊んでみて下さい。
これから購入を検討している、という人は、まずはアプデ、そしてセールを待ちましょう。
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