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【Voicy】起業17年、情熱の炎を保ち続ける方法。#強い意志を持つ方法(2021.8.16放送)

こんにちは、吉塚康一です。私は会社経営の傍ら近代史を研究し、「百年ニュース、毎日が100周年」という放送をお送りしています。今日はVoicy編集部の特集で募集していた「強い意志を持つ方法」というお題で放送を収録してみます。タイトルは「起業17年、情熱の炎を保ち続ける方法。」です。私自身が、自分の会社、自分のビジネスを継続させ、仕事をずっと続けるための、そのモチベーションとしているものについて話をしてみたいと思います。

さて結論から先に申し上げますと、私の場合「誰かほかの人のため」というのが答えだと思います。つまり自分自身のためではなく、誰か他の人のため、と認識することができた瞬間に、大きなパワー、大きなエネルギー、そして強い意志が生まれてくるんだなと考えています。人間も含めて動物はみんな利己的なんだ、と言い方があります。本当にそうでしょうか。あるいは本当にそれだけが全てでしょうか。もちろん誰しも自分がかわいい、自分の利益を優先する、という部分はありますが、それですべてが説明できるほど、人間という存在は簡単ではない、と思っています。そして利己的な部分と、利他的な部分が共存している。そして実は利他的な部分こそが、ものすごいエネルギーの源泉になる。強い意志の源になる。これは自分のためだ、という利己的なエネルギーだけでは、強い意志が生まれてこなんですね。

自分の子供の頃を思い出しても、また自分の三人の子供を見ていても思うのですが、「これこれは自分のためだよ」「自分のためにこれこれしなさい」と言われても、いまいちモチベーションが上がらないんですね。言われていることがもっともなことでも、なんだか「自分のため」と言われても、やる気が出ない。まあ自分のためなら、自分で責任も取れるんだし、今やらなくてもいいかな、というような思考になる。

ところが「これお父さんのためにやってくれないかな」とか「これお母さんのためにやってあげなよ」とか言われると、あるいは子供に言うと、「しょうがないなー」とか言いながらも、俄然やる気がわいてくる、という現象があります。「自分のため」よりも、特に身近な「誰かほかの人のため」のほうが、強い意志の源になっていることを示しているんじゃないかと思います。

これは仕事、ビジネスの世界でも同じじゃないかと思うんですね。私は自分で起業しまして、株式会社キュリエを経営しまして今17年目になります。起業の前には総合商社の三井物産で10年働きました。合わせると27年もビジネスをやっているんですね。その間、振り返ると、「自分のためだ」と考えたときには、むしろモチベーションが下がっていたような気がします。「誰かのためだ」と思うと、モチベーションが上がる。

仕事をしていて「ありがとう!」と感謝されることがあります。こんな商品があって助かったよ!、こんなサービスがあって本当にありがたかった!と。あるいは社員のなかから「キュリエっていい会社だよねー」とか「働きやすくて楽しい職場だよねー」という声を聴くこともあります。または取引先から「一緒に仕事していると本当に面白いです」とか「もう15年も一緒に仕事させてもらって家族になっちゃったみたいですねー」とか言われます。もっと身近ですと、娘や息子から「いつもお仕事お疲れさま」というような手紙をもらったりします。これなんですね。これがエネルギーの源なんです。自分自身のためではなく、関係者、すべてのステークホルダー、この人たちのために仕事をしてるんだと思えた時に、強い意志がわいてくるわけです。

もうちょっと具体的な例で言いますと、出張報告とか訪問報告の類がありますね。私は2020年のはじめにコロナ禍が始まって以降、海外出張は全く行っていないのですが、その前はよく出張に行っていました。三井物産で勤務強いたころからそうですね。ほぼ毎月どこか海外出張に行くと。そして出張先では眠い目をこすりながら、報告書を書くんですね。これが習慣になっています。一日中動き回って疲れているわけですから、はやく寝たいなあと、ベッドに入りたいなぁと思いつつ、自分を奮い立たせてパソコンを開くと。もちろん国内出張でも、あるいは客先訪問でもそうなんですが、報告書を書く。この報告書なんですが、自分自身の備忘録としても将来読み返して非常に活躍する訳ですが、やはり情報を共有する相手を想定すると、モチベーションが高まります。三井物産時代であれば上司や同僚、これを読むであろう海外支店の同僚の顔が浮かんだりします。起業したあともそうです。やはり社内でこの情報を共有したいな。この情報で何かが動き出すかも知れないな。社内のほかの誰かにとってプラスになるかも知れないな。この思いが自分を奮い立たせるわけです。

考えてみますと起業して17年、現在も、また将来も、仕事の情熱の炎をずっと燃やし続けられいる理由は、これ、すなわち「利他心」あるいは「チームへの貢献」だと考えています。個人事業主ではなく、企業という形で事業をする、仕事をする意味、はここにあるなと。企業は英語で言うとCompany。仲間たち、という意味です。つまりチームです。チームがあることで、モチベーションが高まるんですね。もちろん個人事業主であったとしても、たとえば家族とか、実質的なチーム、という存在は想定できるかも知れません。またサービス・商品のお客様も想定すれば、個人事業主であっても、「誰かのため」という設定が可能かも知れません。いずれにしても「自分自身のため」ではなくて「誰かほかのひとのため」に仕事をする、「利己」ではなく「利他」で仕事をする。これが情熱を維持する方法であると信じています。強い意志を持つには、自分だけではできない、他の人がいてこそ、実現する、ということかなと思っております。

いうことで本日は「起業17年、情熱の炎を保ち続ける方法。」というタイトルでお話をさせて頂きました。よろしければぜひフォローをお願い致します。ご機嫌よう。


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