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【百年ニュース】1921(大正10)10月4日(火) 東京府立第六中学校(都立新宿高校)が開校。当初は府立四中(都立戸山高校)を間借りしたが,翌年新宿御苑の一角に鉄筋コンクリートの校舎が完成。戦後は国内屈指の進学校となり,1957(昭和32)東京大学合格者全国首位。映画『君の名は。』に登場。

東京府立第六中学校(現在の東京都立新宿高等学校)が開校しました。開校当初は府立四中(現在の東京都立戸山高等学校)のなかにスペースの間借りを受けてスタートし校長も不在でしたが、翌年新宿御苑の一角に鉄筋コンクリートの校舎が完成し、校長も赴任して本格的な開校を迎えました。

初代校長は阿部宗孝あべ むねたか。阿部は東京帝国大学文科大学国史科を卒業後に教育者となり、わずか29歳で神奈川県立第二中学校(神奈川県立小田原高等学校)の校長となった人物です。1922(大正11)年に東京府立第六中学校に着任したときは47歳でした。

阿部は皇道主義思想の持主で、朝礼では明治天皇御製短歌を斉唱、下賜を受けた軍艦三笠の時鐘を「興国の鐘」と称して自ら振打しました。また校章は朝陽と菊の葉を図案化したもので、忠君愛国教育や軍隊式教育を採り入れた厳格さで知られていました。

戦後は国内屈指の進学校となり、1957(昭和32)年には東京大学合格者数で全国首位となり、1968(昭和43)年頃までは毎年100名近くが合格していましたが、その後は全共闘運動の最中で学園紛争の拠点となるなど、しだいに進学校としては敬遠されるようになったと言います。

近年の大学受験の実績では、2019年に4名、2020年に3名が東京大学に進学しています。また新海誠監督の映画『君の名は。』(2016)に登場し、主人公立花瀧たちばな たきが在学する東京都立神宮高校のモデルとなったことから、映画ファンの巡礼地のひとつとなり全国的な知名度が上がることとなりました。

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