”コロナ時代”美容学生は、どんな美容院を選ぶべきか?表参道の美容師が就職活動について考える。
こんにちは、表参道の美容室suiのFUKASEです。
私達は、オリジナルの商品開発、メニュー開発、ヘアメイクとトータルでお客様をプロデュースしていくことを強みとした美容室です。
これから美容の世界に入っていく方や、これから就職活動をする方などの参考になれば幸いです。
現役で表参道の美容室で働いている私の視点で、書いていきます。
十年前に起きた”東日本大震災”が起きた時、皆さんは何をされていましたか?
私は新卒で入った美容室のアシスタントとして働いていました。
当時は、この災害が自分たちに及ぼす影響というものを全く考えずにただ毎日必死に練習をしていました。
今思うと、災害だけではなく、世の中の情勢や仕組みにあまりにも無頓着すぎたことを思い出します。
【今日の三つのテーマ】
◆美容室の廃業率
◆コロナウィルスでどんな影響が起きている??
◆これから必要となる美容師としてのスキルとは??
【美容室の廃業率とは??】
○一年以内(オープンして)・・・60%(40%が生き残る)
○三年以内(オープンして)・・・90%(10%が生き残る)
○十年以内(オープンして)・・・95%(5%が生き残る)
このような統計が出ています。
ご存知でしたか??
つまり、三年以内にほとんどの美容院が潰れる…という数字です。
この数字はこれから就職活動する学生の皆さんには、参考になると思います。
上記の指数を見て、まず最初に出来るリスク回避は何だと思いますか??
”創業三年以上の美容室であるか?”
学生さんが就活において避けたいリスクとはなにか???
○就職した会社が倒産する
○人間関係に問題がある
○しっかりとした教育システムが無い
この三つには是非とも気をつけてサロンを選んでみてください。
倒産…
入社してすぐ会社が無くなってしまったら、嫌ですよね?
なので、興味を持った美容室が何年目か?というのも調べてみましょう。
但し、これはあくまでも一つの指標である、ということは忘れてはいけません。
オープンしたての美容室が、一気に人気店になる可能性も十分にあるからです。
とはいえ、逆の立ち位置である”老舗サロン”にもデメリットは勿論あります。
例えば...
サロン内で派閥がある...
使っている薬剤や考え方が古くなっている…
若手スタイリストがデビューできる席が余っていない...
もしも私が、もう一度就職するとしたら、創業3~10年以内の柔軟性と勢い、それからシステムの安定性のあるサロンを選びたいです。
【コロナの影響とは??】
このウィルスが美容業界(世の中全体)にどの様な打撃を与えているのか?
□売上げ激減・・・実際に全ての店舗の統計を採っているわけでは無いのですが、近隣のサロンさんの話を聞いていると前年比10~30%減
□廃業寸前・・・美容院というのは、たとえ売上が0だとしても、出ていく出費があります、そのことを⇛固定費(家賃、人件費、負債※)といいますがこれらは店舗型のビジネスにおいてとてもネックになってくる部分です
※美容院を始めるときに銀行等から借りたお金を、毎月少しずつ返す責任
□先が読めない・・・いつになったら、コロナの収束がつくのか誰も分からないため、資金繰りが難しくなっている。
つまり国の方針でお金を借りることが一時的に容易にはなっていますが、返済の見通し、景気回復が見えない状態で追加で借金は誰もしたくないものです。
少し難しい話になってしまったのですが、みなさんにとって一番関わることは、『就職した会社が倒産する可能性』『どこも時短営業になっていて、レッスン時間が短い』といったところです。
そんな中で、どんなところを見たら会社の安定性が分かるのか?!
①母体が大きい・・・美容院によっては、大きな会社の傘下であったりグループ会社である事も多い
②経営者の考え方が時代にあっている・・・いわゆる精神論的なことではなく、合理的でItなどの最新のテックにも強い等
③カット料金の値段・・・今現在はサロンが二極化してきていて、高価格サロンor低価格サロンの人気がある
完璧な業態なんてものは、存在しませんし、時代の流れが早いのでいつ変わってもおかしくないのですが、一つの考え方として知っておいても良いと思います。
【これから必要となる、美容師としてのスキルとは??】
○安売りNG、高単価をとれる技術と接客...昔から言われてきますたが、シンギュラリティ AIに仕事をとってかわられない為には人にしか出来ない気配りや心遣いを売りにしたスタイルが必要ではないだろうか?
○大人の女性を満足させることが出来る...間違いなく超高齢化社会が来るため、美容にお金を使ってくれる大人女性を相手にできないと衰退は免れないと考えられる。
○新しい技術をいち早く習得する事...時代の変化や情報の発信スピードが早いため、顧客の情報感度も高まっている。下手をしたら、プロの美容師よりも詳しいお客様がいてもおかしくはありません。
○snsを使った自己ブランディング...もはや、ネットやSNSで情報発信をしていない美容師が生き残れるとは思えないほど情報社会に変わり、ネット上にないことは、実世界でもいないのに等しいと言えます。
人というのは環境に大きく影響を受けてしまう生き物なので、どの美容院に入るか、誰と出会うかで、人生は大きく変わります。
もしも、目標とする人物や組織があればなるべく近い環境で見ること。
技術や接客なんかでも、本や動画で勉強するよりも生で体験して感じることが最も近道で重要なことです。
これは美容以外の業界でも同じことが言えるのではないだろうか?
厳しい時代だからこそ、衰退、成熟産業だからこそ変革のチャンスがあります。
この事を忘れずに、共に頑張っていきましょう。
悩みや質問があれば気軽に連絡下さい、今の私の立場からアドバイスできる事も少しはあるはずです。