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島の看護記録vol.61

本日は曇りのち雨でした。6月にしては肌寒い1日でした。
この日記も2か月以上継続してやっています。この2か月色々なことがありました。

最初は島ライフに憧れてこの島に来ました。ロケーションは良く人はとても温かいです。甘夏やレモンなどの柑橘類は食べきれないほどもらいます。本当に食べきれません。笑
ジュースにしたりジャムにしたりありとあらゆる手を使って柑橘類を消費しています。皆さんは島の生活を羨ましいと思うのでしょうか。この2か月、色々な方にお会いしました。島の方だけではなく移住してきた方や地域おこし協力隊など、それぞれの考えを持った人たちとお会いして話すことができました。本当に濃厚な2か月間でした。

当たり前ですが、最初に思い描いていたビジョンとは違う方向に行っています。最初は僻地医療がやりたいとの思いでこの島に来ましたが、僻地医療にもその土地その土地で違うような気がしています。文化や地域性といった特色があります。この島はこの島なりの医療の形があることに気づきました。ほとんどの島民の方は農床を持っており、そこで作物を育てることが生活の一部となっています。体を動かすことが日常となっているため体もしっかりしています。90歳の方でも重たいみかん箱を持って歩いているところも見ます。手伝おうとすると怒られます。これが島の人たちのパワフルさです。

しかし、その一方で医療を必要としている方でも受けれていない人がいるのも現実問題としてあります。この島では自給自足が可能です。そのためか、自分でなんでもするという考えが根幹にあります。なので、私たちの手を借りることをとても嫌がるし、謝られます。いつになっても人の手は借りずに自分の力で生活したいという気持ちが強くあるようです。また、以前にも話したかもしれませんが今までは寝たきりになるとこの島では生活できません。

独居のかたが多く、介護者がいないからです。そのため島の方々は健康に対する意識はとても高いです。島の方々も寝たきりになればこの家を出ていかなければならないということを自覚しています。その覚悟があるからこそ健康にはとても気を使っています。日本は世界的に見ても異常な高齢化大国です。ここまで高齢化が進む国も例を見ません。しかし、世界的に平均寿命は延びていくため、本当は日本がこの超高齢化社会のモデルケースにならなければなりません。それができていないのが現状。社会保障費が年々上昇しており若い世代が選挙にいかないことも原因ですが、高齢者向けの政治になっています。

話しはずれましたが、この超高齢化社会の日本が独自の医療を作りだす必要があると考えています。その一つが遠隔診療だと思っています。
今後もさらに加速する高齢化と医療従事者の不足です。医療での格差も生じてしまいます。その解決の一つが遠隔診療だと考えています。
僻地こそ必要であり普及させなければなりません。しかし、都市部以上に遠隔診療への敷居が高いです。それは大きな課題です。

遠隔診療の話しになると長くなるので今日はこの辺で。

また明日。

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