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労働生産性を調べるのってどんな方法があるの?

「仕事の効率が下がってきた」
「労働生産性を調べる方法を知りたい」

これらを解決するきっかけになる記事です。

労働生産性とは?

労働者1人あたりの生産量を数値化した指標になります。
生産性は様々な指標で示されますが、近年、労働生産性を示すプレゼンティーズムという言葉が注目されています。
プレゼンティーズムとは?
「出勤はしているものの、健康上の問題によって完全な業務パフォーマンスが出せていない状況」と定義されています。
出勤はできているため、問題視されにくい部分ではありますが、経済損失額は大きいといわれています。
永田らによると、全体の経済損失を100%にしたときに、プレゼンティーズムによる経済損失は64%であると報告されており、半数以上を占めています。

労働生産性を高めるメリット

①少人数で利益を出せる
1人1人の労働生産性が向上すれば、全体でみると多くの利益を出せます。
②ワークライフバランスを整えることができる
労働生産性が向上し業務が早く終われば、従業員のプライベート時間を多く確保できます。
③新たな投資ができる
労働生産性が向上すると、削減できた人件費や上昇した利益を、新たな投資に回せるようになります。

このようなメリットが考えられます。

では、労働生産性の中でプレゼンティーズムを調べる方法を整理していきます。

プレゼンティーズムを調べる方法

プレゼンティーズムを調べる指標には、数多くの種類があります。
経済産業省のHPに記載のある指標を紹介していきます。
①WHO-HPQ
WHOで世界的に使用されている健康と労働パフォーマンスに関する質問紙です。絶対的プレゼンティーズムと相対的プレゼンティーズムの2つの方法で表示されます。
具体的な質問項目は下記になります。

②東大式1項目版
プレゼンティーズムの意味をそのまま反映した1項目のアンケートです。
具体的な質問は下記になります。

②WLQ
全25問の質問項目からなり、4つの尺度(「時間管理」5問、「身体活動」6問、「集中力・対人関係」9問、「仕事の結果」5問)で構成されています。回答は、体調不良により職務が遂行できなかった時間の割合や頻度を、「常に支障があった」~「まったく支障がなかった」の5段階、及び「私の仕事にあてはまらあない」から選択します。
※SOMPOヘルスサポート株式会社が窓口になっており、使用するには有料となります。
④Wfun
健康問題による労働機能障害の程度を測定するための調査票です。7つの質問で、合計得点(7~35点)で点数化します。点数が高い方が、労働機能障害の程度が大きいことを示します。
※WLQと同様に、SOMPOヘルスサポート株式会社が窓口になっており、使用するには有料となります。
⑤QQmethod
何らかの症状(健康問題)の有無を確認したうえで、
「あり」の場合は下記の4つの質問に答えてもらいます。
1、「仕事に一番影響をもたらしている健康問題は何か」
2、「この3か月間で何日間その症状があったか」
3、「症状がない時に比べ、症状がある時はどの程度の仕事量になるか」
4、「症状がない時に比べ、症状がある時はどの程度の仕事の質になるか」
※3と4は0~10で回答

【健康問題の選択肢】
1.呼吸器疾患、2.肝臓疾患、3.糖尿病、4.脂質異常症、5.高血圧、6.心臓疾患、7.がん、8.貧血、9.骨粗鬆症、10.アレルギーで困っている、11、皮膚病/かゆみ、12、喘息、13、風邪、インフルエンザ、14、胃腸炎、15、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、16、下痢、便秘の繰り返し、17、胸焼け、18; 腕や足の関節が痛い、動かない、19、腰痛、20、首が痛い、肩がこる、21、頭痛、22、歯のトラブル、23、うつ、24、不安、25、不眠、26、睡眠不足、27、更年期障害、28、不妊治療、29、倦怠感・疲労感、30、二日酔、31、聴力の低下、32、ドライアイ・緑内障等、33、尿に関するトラブル、34、その他の方。
【生産性低下の計算】
生産性低下割合=1ー仕事の量(0ー10)×仕事の質(0ー10)/100

まとめ

・近年、労働生産性の中でプレゼンティーズムが注目されています。
・プレゼンティーズムとは、「出勤はしているものの、健康上の問題によって完全な業務パフォーマンスが出せていない状況」と定義されています。
・労働生産性を高めるメリットには、①少人数で利益を出せる、②ワークライフバランスを整えることができる、③新たな投資ができるなどがあります。
・プレゼンティーズムを調べる方法には、①WHO-HPQ②東大式1項目版③WLQ④Wfun⑤QQmethodなどがあります。

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