【桃】高級パフェ!パルフェビジュー®︎ ペシュを食べる【PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI】
ときは令和。
ついにこの日が来てしまった。
パフェ道を極めるために、たどり着いた彼の地。
等々力。
CRAZYPEEPSというコミュニティのなかで
パフェの話をシェア会でしていたら
いつのまにかパフェ部が発足されていた。
これはそのパフェ部が、予約から食すまでを描いたノンフィクション物語である。
前回のお話はこちら
始まりは7月だった。
7月の始まり、それはT氏からの連絡だった。
「ASAKO IWAYANAGIのパフェを食べに行きません?」
「予約は一週間前からしかできないんです。」
その時は何も考えず2つ返事で了承をした。
そこにパフェがあるなら、断る理由などない。
この時はまさかあんな価格になるとは夢にも思わなかった。
次にT氏から連絡があったのは予定の2週間前
「予約リハを行いました。」
「受付開始10分後にはすでに枠が埋まっていました。」
「激戦が予想されるため、みんなで予約をとりましょう。」
そんなにきびしい予約なのか。
さぞや美味しいパフェなのだろう。
喜んで協力する。
1週間前、予約決戦の日
予約画面にかじりつき、受付開始を待つ。
受付が始まり、これはとれそう!と思ったそのとき
衝撃の事実に手が止まった。
おわかりいただけたであろうか。
もちろん、一人前のお値段である。
しばらく呆然としていたが、
T氏のLINE通知で我に返る。
「できた!」
あ、
できちゃったか。
そっかー。できちゃったか。
じゃあ食べるしか無いよなーー?
もうあれだね、
これは、その、あれだわ。
うん、食べる。食べるぞ!
食べるぞ!!!!!!!
いざ等々力
当日は清々しい青空、かと思いきや突然の通り雨にあいながら等々力の駅を出る。
不安な自分の心を見透かされたかのような天気。
今日のパフェを受け止めるためには、
まだ精神力が足りないのかも知れない。
ととのえねば。
大地と一つになり、呼吸を整える。
こうすることで初めてパフェと一つになれる。
等々力の線路沿いを進んでいくと、
看板こそないが、ものすごくおしゃれなお店を見つける。
(↓HPをクリックするとパフェの画像が見えるので、記事と一緒に見たい人は注意)
パフェの味を想像する
さて、実食のその前にいつものパフェ攻めの戦略を練る時間だ。
パフェ道は人それぞれであり、正解はないのだが
僭越ながら私の考えたポイントは3つ。
飴をどのように食べるのか。
最初にゆっくり食べていると、アイスが溶けていきその後のパフェに影響が出てしまう。別添のジンをいついれるのか。
味変的な使われ方なのか、かける前提での組み立てだが、苦手な人がいるゆえの配慮なのか下層部のディスクをいつ割るか。
混ざらないためのものだと思うが、割りどきはいつか。
いざ実食!
座って待つこと数分、芸術作品とも思われるパフェがあらわれる。
白黒で、パフェを想像させておいて、
出てきたパフェにのる鮮やかな桃色の演出がにくい。
店内もグレーを基調としており、パフェは浮き出てくるようだった。
私の攻め方
前回に引き続き、今回もボーリング調査方式を採用している。
つまりパフェにおいても、地盤を崩さないように穴を掘って、どういった地層になっているのか味のサンプルを採取し、どの味をどの程度混ぜて食べ進めていくか、あたりをつけて食べていく。
ところが、今回の特別なパフェはそう易々と攻略させてもらえるものではなかった。
ボーリング方式のピンチ!
私は大抵のパフェを、ボーリング調査で攻略してきた。
しかし、このパフェはパフェ手(パフェの作り手のこと。私の造語)側から絶対にさせないという対策が取られていたのだ。
上層の爽やかな高原のような桃ヨーグルトソルベ、甘みと旨味を凝縮したような文山包種茶ジェラートの間をかき分けて、
いつものように掘り出すと、そこには崩れそうになる飴細工が。
そのままかじっても、歯にベタつくし、ただの飾りかなとこのときは思う。
多少の犠牲はつきものだと、そのまま掘り進めていくと、大きなフレッシュの桃がパフェに鎮座しており、上をある程度食べないと進ませない門番がミントとともに立ちはだかる。スプーンも一般的なパフェスプーンの大きさではないので、掘り出すことが難しい。フォークを駆使して掘削をしていくと、上のアイスが溶け出し、手に少しつく。
悪魔の囁きが聞こえる。
「上から食べ進めろ・・・」
ミントがジンを注ぐようにうながしてくる。
「モヒートを作るんだ・・・」
促されるままに、少量のジンをたらし、スプーンでひとすくい混ぜる。
うまい。
もう諦めてこのまま食べてしまおうか。
いやせめてディスクにたどりつくまでは、もう少し掘り進めよう。
掘り進めていくと。そこにはずんだ餡、抹茶葛、うぐいす豆、白餡と
たくさんの食感が出迎えてくれた。しかしなにか少し足りない。
甘みだ。少量の甘みが上から落ちてくることを計算して作られている!
ボーリング終了!
上から順当に食べていくことが一番良いということがわかった。
他のパフェは下を先に食べても、結構いけることがあるが、
このパフェは絶対的に物足りなくなる。
上から順当に食べていくように、圧倒的にデザインされている。
何も考えずに食べても、美味しい食べ方に収束されていく
こんなパフェは初めて!
残りのジンは店員さんオススメの、桃ヨーグルトソルベに足らしたり、
掘った穴にジンをそそぎ、外壁崩しながら混ぜる
いわゆるTKG(卵かけご飯)方式(いわゆらない。今命名した)を使い、食べ進めた。
今回のパフェは葛や、餡、餅、アイス等ありとあらゆる食感を味あわせてくれる。でもサクサクが足りないな。そういう刺激があってもいいのに。
ってあれ?これ飴も食感のひとつなんじゃないか。
思い立ったがすぐ行動、皿にに崩れ落ちた、飴をパフェの中に入れる、
スプーンでパリパリと割る。
更に飴は時間とともに水分を含んで、少し違った食感に変わる。
思った通りだ、すべての食感が完成した!
最後の殻破り
ほどほどに食べていったところで、ついにディスクを割る。
その下には焼き桃、ブリアサヴァラン(チーズ)、レモンジュレ、バジルソース・・・と書いてあるが、どうなっちゃうの?
そこに現れたのは地中海だった。
チーズのまろやかさと、レモンの酸味で今までの甘さがリフレッシュされたかとおもったら、バジルの塩気が最後の一口まで促してくれる。
上から降りてきた甘みが絡まり、絶妙な旨味へと昇華させてくれる。
あれ、パフェ食べてたんだっけ?コース料理食べてたっけ?
エピローグ
パフェを食べ終わると、
最後にもう一度おしぼりを出してくれた。
格闘の末手がベタついてしまったところまで、すべて計算の範囲内なのかもしれない。
外に出るとすっかり晴れた空に、雨で久しぶりに下がった気温。
地中海性気候を思わせるような、爽やかな空気が広がっていた。
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