流石は私の奥さん
世の奥様方は知らない。
家事に子育てにパートに日々忙しい奥さんが時折見せる『もう私は若くない』そんな仕草が、旦那に未曾有の力を与えていることを。
会社や営業先のくだらない連中と闘う力となっていることを。
なぜ自分の奥さんが居てくれるのか、それは彼女が幸せになることによって自分が幸せになれるから。
決して自分のエゴを投影するための人ではない。
彼女たちは幸せになるために生きている。
掃除してくれたことに感謝しよう。
手料理をおいしそうに食べよう。
自分が愛されて当然だと、一抹の不安も与えなくていい。
褒めて褒めて褒めて褒めて、命尽きるまで。
男はいつも目に見えるものにとらわれる。
喪失という目に見える形でしかわからないか?
お前じゃなくてもいいんだぞ?
一緒にいてくれることは当たり前じゃないんだぞ?
彼女たちはどこでだって可憐に咲き誇これる一凛。
むしろお前という小汚い小賢しい土壌においてすら美しく咲き乱れる。
タンポポの綿帽子のように飛び立つ前に、愛しているを伝えよう。
そのことを恥じている間にお前は死ぬだろう。
のんびりしていられないんだよ、一つでも多くの感謝を伝えるんだ。
今すぐに、それが何よりも最優先。
あなただけを守りたいと思って、そういうわけにもいかないのでついでに世界も救ったよ。
でも本当はそんなことはどうでもよかったんだ。
だってあなたの笑顔だけ見ていたかったから。
そのためには道化にもなれたし、人からバカにされてもへっちゃらだった。
どうせ他の連中なんて取るに足らぬ輩、かけがえのないあなたと同列になんて見られない。
このろくでもない世界、神様が命よりも大切な贈り物をくれました。
それがあなた、これからも私のすべてを捧げたいと思っている。
そう言うとあなたは、いつも重いといって嫌がるけれど。
そんなの関係ない、あなたという存在がそうさせるから。
あなたという存在が、そのことを教えてくれた。
ありがとう世界、今までろくでもない人生だと思っていてごめん。
いつも本当にありがとう。 これからも書くね。