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”思いつき”定義集Ⅱ①「あ」

【悪趣味】趣味は人それぞれ。ただ趣味と呼ぶには頷けない、特定の人を不快にする悪趣味もある。例えば、他人のうわさ話に尾ひれ(+背びれ、胸びれ)を付けて拡大再生産に励むなど。もちろんSNSはその最先端である(らしい)。最大の悪趣味はそこに乗っかり悪趣味に与する輩の「いいね!」。
 ただし、うわさ話や悪口は世の常。それらに干からびた心を満たす人がいるのも事実。だとしても「限度」はわきまえるべき(「限度」の何たるかを知らない人は乗っからないこと)。
◆推し文献:同じ趣味を批評するにも、趣向の違いに目を凝らした兼好法師『新版 徒然草』(角川文庫、2015)を推したい。彼自身も結構ブレてるみたいだけど。

【安全神話】この言葉が一躍注目されたのは東日本大震災に伴う原発事故。「絶対安全」の原発がそうではなかったこと、「絶対安全」ゆえに対策を施していなかったこと。「絶対」なので「万が一」を想定することができないという自己撞着ゆえの悲劇でもあった。
 世界で起こる出来事に「絶対」「100%」はありえない。「0%」も。世の出来事は「1%~99%」の間の確率で起きている。情報については100%の嘘もある。大いにある。情報と事実との間の距離感に敏感であり続けることが重要。

【あんぽんたん】(口語)軽口の一つ。「この、あんぽんたん!」
 「ドジ!」「どアホ!」など類語は多いが、発するにはシチュエーションを汲取る力量が求められる(努めて獲得するものではなく生活文化的な背景に依拠する)。こうした言葉は人間関係において相互了解的な場合、微笑ましくもある。まぁ、分析するほどのこともないが、ユーモアのセンスがゼロの人に向けて発するのは控えた方がいい。

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