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“小さな悟り”から思うこと

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住職である枡野俊明さんの本「小さな悟り」 一章 人生に迷ったら 二章 人間関係に悩んだら 三章 仕事で困ったら 四章 老いを感じたら 五章 将来が不安なら 全部で99の考える機会… もっと読む
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#本来無一物

失うものなど何もない

本音は失うのは嫌「大切にしたい」と思うものほど、失いたくない気持ちが強くなる。 物でも人でも、技術や知識や記憶も、組織や仕組みなど手掛けたものも 手放すことも、離れてしまうことも、失ってしまうことも嫌だった。 子供の頃は特に「自分のもの」と思うと執着していたと思う。 お小遣いもほぼなかった。 スーパーで「買って欲しい」と泣き叫んでも親は先に帰ってしまう。 裕福ではない環境で、やっと手に入れた時の嬉しさも大きいだけに、失うことを恐れ不安になる心理が強く育ったかもしれない。