『「英語が話せない、海外居住経験なしのエンジニア」だった私が、定年後に同時通訳者になれた理由』  田代真一郎 著

エンジニアだった著者が定年後通訳者になれたのは、仕事を通じて英語を身につけた、仕事こそが英語を身につける最高の機会だったから。
仕事という限定されたニーズから始めた。
外国人とのコミュニケーション、英語力だけではなく中身の知識こそがポイント。仕事に関しては誰もが高いレベルでの知識を持っている。その知識があれば表現の幅が広がり、発送できる分の選択肢が増える。

仕事を通じて英語が身につく理由
「自分の仕事のことが英語で言える」それが英語習得の正しい入り口であり、一番の近道。
理由① 仕事の知識が英語を助けてくれる
英語ができてもうまく通じない、それは話題に関する知識が不足しているから。
英語のコミュニケーション力は「英語力」と「知識・経験・情報」などの掛け算。
「知識・経験・情報」は横軸。「英語力・語彙力」は縦軸。この縦軸と横軸を掛け合わせた面積が英語コミュニケーション能力。
知識があることなら「一を聞いて十をしる」が可能。情報、背景知識がなければ聞き取れないし、理解もできない。
必要な単語白絵と、内容を英語で話すためのイメトレ。
ネイティブでも、技術に詳しくないと専門的な打ち合わせでは通訳にならない。

理由② 仕事の英語はいつもリアル
「仕事の英語は、常にリアル」真剣勝負!リアリティが学びのモチベーションを上げる。仕事でももちろん失敗は許される。しかし、そこにはリアルな結果がついてくる。
真剣にやれば上達するのは当たり前。

理由③ 仕事の英語は使用機会が多い
一番話す機会が多い英語は「自己紹介」。コツは、英語から始めないで、必要な話題から入ること。大切なのは話したい内容であって、英語はその手段にすぎない。必要な英語、出番の多い英語を確実に仕上げることが近道。
「自己紹介はできるが、商談は苦手」というのはよくある話だが、それは「定形型」と「非定形型」の違い。展開が読みにくい商談は「非定形型」。
商談も「定型型」にしてしまう。商談の不安の多くは、知識不足や準備不足、判断の難しさなどが問題。頻度の高い話題を定型化にし、その数を増やしていく。そうすると、非定期絵型の話題への対応力が上がり、会話に自信が出てくる。自己紹介、仕事などの限定したテーマの定形型から始めどんどん増やしていくことで英語力はグンと伸びる。

理由④ 仕事の英語は常に話題限定
仕事の会議などはテーマが決まっており、その日の議題に関する事さえきちんと話せれば良い、その代わり議題については何を聞かれても対応できる準備をする。
議題になっている問題についての徹底的な準備の繰り返しが大きな力になる。
限定された話題に関しての「知識獲得」「内容理解」が横軸、「単語学習」「英語イメトレ」が縦軸。これを掛け合わせ英語コミュニケーション力を伸ばす。

理由⑤ 仕事だから、モチベーションが維持できる
英語の上達はモチベーションの維持が鍵になる。仕事で英語を使う機会を作ることがモチベーションを維持し、上達へ向かう最速の道。
仕事以外にも英語同好会や大学市民講座への参加、TOEICなどの資格試験に挑戦するなど、学ぶ姿勢をとることが肝心。


仕事を通じて英語を身につける4つの勉強法
勉強法①  まず、知識を最大限に増やす(活用する)
「東京オリンピック」の知識を増やすことに集中!なんでも話せる英語ではなく、今はオリンピックについてなら話せる英語を目指す。
メインはもちろん、周辺の話題も十分な知識を仕入れる。例えば、競技の名前、競技に関連する動作を英語で言えるように単語を調べる。競技を実況してみる。
これらを英語で話せるように定形型の話題を増やして四角形を大きくする。
知識があるといいことは、文法や語彙に必要以上に煩わされなくなること。話す時も聞くときも単語から推測ができるようになる。
訳す際に一番大事なのは、発言の趣旨に立ち戻り意味を考える、こと。字面を訳すのではなく、背景を踏まえつつ意味を訳す。
「いってらっしゃい」→「Have a good time.」「take care and have a good trip.」といった感じで、言葉にとらわれずイメージを表現する。
一つの事柄に関心を持ち知識の充実と内容の理解を深める。そして、出てきた単語を単語帳にまとめ頭に叩き込む。

勉強法②  仕事の語彙は、単語帳を作って覚える
単語力こそが英語力向上の鍵。「読む、書く、聞く、話す」の全てに効き、時間対効果ま抜群。努力に対して成果が一直線についてくる学習項目。
単語力をつけるには、
①出会った時に覚える
②オリジナルの単語帳を作る
エクセルで作ると整理しやすい、検索ができる、入れ替えられる見やすい。
③単語帳を持ち歩きスキマ時間に覚える
意味、発音、アクセントの3点セットで覚える
④自然と出るまでがんばる
⑤何度も繰り返す!忘れることを気にしない
1回目に覚えるのはじかんがかかるが、忘れても2回目以降は覚え直す時間はどんどん短くなっていくので何度でもくりかえること。

勉強法③「イメトラ」と「サイトラ」で、イメージを英語にする
「イメージ•トランスレーション」頭にあるイメージを英語にしていく。
「サイト•トランスレーション」原文を頭からどんどん英語にしていく。
日本語→英語に変換するのではなく、メッセージ•意味を伝えることを強く意識しながら行う。知識があればこそ、いろいろな言い方ができる。

勉強法④文法は、仕事の中で試して磨く
文法を気にしすぎるから日本人は英語が話せないという意見もあるが、正しく文章が構築できて初めて、早く正確に伝わる英語になる。
正しくコミュニケーションが取れないなら、文法に関してはネイティブより日本人に習う方が断然良い。先生、メンターを持ちフィードバックをもらうのが良い。
こちらも諦めずに続けることが一番大事。

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