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hoyu hair color museum

初めましての方も、そうでない方も「おはこんばんちわ」
SOPHIAという絶妙にマイナーなROCKバンドでベースを担当している黒柳能生くろやなぎよしお(愛知県出身)と申します。

「おはこんばんちわ」でピンときた方は同年代とお見受けしますが、ワタクシは1972年生まれの52歳、花の中年真っ盛りです。

そんなワタクシは昔も今も自分で髪を染めております。今では事前の脱色も必要ないくらい白髪が増えたので、日頃からCIELOの白髪染めも愛用しています。そんな中、hoyuさんの後援する「#髪を染めた日」と題したコンテストに若かりし頃の毛染めのエピソードを投稿した所、なんと特別賞をいただき、そのご縁でhoyuさんから取材も受け、そして逆取材も受けていただきました。

ちなみに、ステージに立つ時はBeauteenで染めています。

↑これも↓これも、自分で染めてます。
簡単にムラなく短時間で染まるので本当に重宝しています。

様々な巡り合わせから、hoyuさんに勝手に親近感を抱き、名古屋にあるかねてから噂のhoyu hair color museumにお邪魔しました。(同郷)

電車で行ったんだけど最寄り駅の「大曽根おおぞね」から遠い!!
オジサンには徒歩ではキツイっす
バスが便利ですね

hoyu hair color museumは2023年に創立100周年を迎えたhoyuさんが記念事業の一環として開館したミュージアムで、ヘアカラーの歴史や魅力、ホーユーの会社史、開発、安全性への取り組み、企画展など、僕の知識欲を刺激しまくるミュージアムです。

1F~3Fがテーマ別に分かれていて理解を深めやすくなっているだけでなく、広い化粧室や授乳室、休憩スペースもあってとても過ごし易いです。

このミュージアムは「これでもか!」と言う凄まじい情報量のため、活字中毒&知識欲モンスターの俺は歓喜必至ですが、これを全部見ようと思うと丸一日かかってしまいます。
しかし、そこは流石のhoyuさん、分かってらっしゃいます。

なんと無料の館内ツアーを行っています!!
スタッフさんの楽しい解説で1時間ほどで全体をざっくりとですが掴む事ができます。
それが無料の上、予約も不要!
初めて来館の際には利用してみてください。
※詳細はホーユーヘアカラーミュージアムHPをご参照下さい。

館内ツアー中


現在、1Fで「ヘアカラーの明治大正昭和浪漫ロマン」という企画展を開催しています。これまた魅力的な企画ですな。


古来から「黒髪」を愛する日本人はこれまで様々な方法で髪を染めてきました。平安時代の医学書である「医心方」には毛生え薬や白髪染めの処方が記されていますし、「老いを隠す」ために墨で髪や髭を染めて戦った平家の武将・斎藤実盛さねもりは歌舞伎や浄瑠璃じょうるりで人気の人物です。
江戸時代後期には様々な白髪隠しがあったようですが、中でも「美玄香」は当時大ヒットしたそうです。

そして、武士の世も終わり「散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする」明治にはヨーロッパの技術が伝わり、日本のヘアカラーが大転換期をむかえました。

当時の白髪染めの数々
デザインから時代の勢いを感じますな
日本初のヘアカラーは明治38年発売の服部松栄堂「千代ちよぬれ
商品名は黒髪の象徴であるカラスの濡れ羽から
染め上がるまで半日を擁したというからかなりの手間ですな
時代背景やエピソードを交えながら楽しく解説してくれます


明治42年、水野甘苦堂から「二羽からす」が発売。
何を隠そう、この「水野甘苦堂」こそが現在のホーユーなのです。
そう、ついに我らがホーユーがヘアカラー業界に乗り出したのです!

これが二羽からす

しかし、明治42年は宅間末広堂「黒蝴蝶」、石井成功堂「るり羽」、翌43年は山吉商店「君が代」、丹平商会薬房「ナイス」など、まさに染毛戦国時代!

そんな中、二羽からす発売の翌年、明治43年に染毛剤による「かぶれ」が社会問題となり製造中止。いきなり大ピンチ!
その後、販売が再開されたが大正3年には第一次世界大戦の影響により製造中止になり、またも大ピンチ。

ツイてないね水野増次郎社長。

しかし、そこでメゲナイのが水野増次郎!
戦後の物価大暴落をチャンスと捉え、1921年(大正10年)新商品「元禄」を発売。
しかも、価格は他社の半額!!当然の如く大ヒット!
元禄のヒットを受け、1923年(大正12年)株式会社朋友商会を設立。
順風満帆に見えましたが…

発売当初の元禄
3つの薬品を混ぜて使う
今と基本的には同じですな
「くろんげ」ではなく「げんろく」です

朋友商会設立直後に関東大震災が発生。
またもや、いきなり大ピンチ!
しかし、メゲナイ水野増次郎は事業を元禄の販売に集中させる事で業績を回復させ、1934年(昭和9年)には海外進出を果たすのですが…

創業者の水野増次郎さんの等身大パネル
大石内蔵助おおいしくらのすけのコスプレをしています笑
ホーユーの歴史を商品と共に見ることが出来ます
当時の海外用ノベルティ(販促物)
100年の重みを感じます

1941年に太平洋戦争が勃発し、翌1942年には会社は労働力が不足し麻痺状態に陥ります。それは終戦まで続くのです。
1945年の終戦時、戦災により本社および工場は消失していました。
ツイてないよ水野社長…

それでもメゲナイ我らが水野増次郎!
1946年(昭和21年)に再出発し、1957年には現在まで続く主力商品「ビゲン」を発売して大復活!!
すごいよ水野増次郎!

すごいよ社長!!
真ん中のハーレルはパーマとヘアカラーが同時に出来るスグレモノ
安全に対する取り組みも詳しく説明されています
俺のマニアックな質問にも全部答えてくれました

1959年、数々の苦難を乗り越えて朋友商会を守り続けた水野増次郎氏の逝去に伴い2代目社長に水野金平氏が就任。
「自分で考えて行動する企業文化の定着」を目指し、義務や強制を感じさせる社是や社訓を作らなかった。
2代目もかっちょいい!!

その後、1964年にホーユー株式会社に社名を変更し、1973年には国内染毛剤トップ企業になり、創業から100年を経ても尚、躍進を続ける。

ザッと書いてみたけど、全然書き切れてないのでミュージアムに遊びにいってみてちょ。
マジで面白いですよ。

おじゃましてます

館内を少しだけ紹介します。
2Fにはこんなのもあるよ。

白鍵しかないピアノみたいなキーボードを押すといろんな色が出てきて混ざり合って新たな色になっていくよ
自分の髪のキューティクルを見ることができるよ
トリートメントなんかしたことのない俺の髪はほぼノーダメージでスタッフさんに驚かれました笑
いろんな髪型、髪色を疑似体験できるよ
ほとんど女性にされてしまったけど笑
1 髪が染まる仕組みが分かります

2 染毛剤の種類によって染まるメカニズムが違うという事がよく分かります

他にも今の自分の髪を染めたらどうなるかスマホで見ることができる髪色シミュレーターや、6つの質問に答える事で自分に似合う色群の傾向が分かるパーソナルカラー診断アプリもあって楽しい空間です。

1Fにはこんなところもあるよ。

エレベーターの隣の自販機はなんとミュージアムグッズの自販機!
一番上の棚にあるのは海外のホーユー製品
なんと髭染ひげぞめ!
所変われば品変わるですな
ライブラリーは小さいながらも充実してます
ライブラリーの本はここでゆったりと読むことが出来ます。
くつろげます

想像以上に楽しいミュージアムでした。
改めてゆっくり見たいですね。
応対していただいたスタッフのみなさん、本当にありがとうございました。

ミュージアムグッズをお土産に頂いちゃいました
サインを書かせていただきました
が、まさかのインクが出ず!笑
さらに、別のペンを貸していただいたのですが、まさかのペン先が潰れている!笑
結果、非常に汚いサインになりました
ま、俺の字は元々汚いので問題ないです笑


        ーおまけー

二羽からすのTシャツを着て山本屋本店
オカマではありません
ありがとうございました🐾

みなさんのお気持ちは毛玉と俺の健全な育成のために使われます。